TOPICS CORNER 製作担当 河井 継之介

トピックス18号 01/12/07発行

国家破産した国ロシアを見る

ソ連の崩壊、経済の自由化、そしてロシア国債のデフォルト に端を発した通過の大暴落による国家破綻などで、大混乱にもがき苦しんだロシア。
今着実に復興しつつあります。
まだ後10年はかかるであろうとは言われていますが、 10年間の地獄生活という苦境から脱出への灯りが見えたのは確かです。
この激動期の ロシアで約10年前から暮らしている山田みどり氏に浅井 隆先生がインタビューされた 記事を抜粋して掲載します。
なお 更に詳しい記事は OMS経済レポート第36号位に掲載(掲載が遅れて54号になりました)しま すのでそちらを見て頂きたい。
以下 記事を掲載します。
日本国政府は今、莫大な借金を抱え、このままでは2乃至3年後には、かなりのインフレ に襲われる様相を呈している。
ここロシアでも1991年頃はひどいインフレだったが、 具体的数字は公表されてないので、はっきりとは言えない 。
私自身(山田みどり氏) の感覚では500%位のインフレであったように感じている。物価が年に5乃至6倍 になったような感じ。
(年率100%以上のインフレをハイパーインフレというと浅井 隆先生 がいわれている)この最大インフレの状態が2〜3年は続いた。
インフレが一番激しかった 時は、国民の50%がはっきり言って乞食状態だった。当然預金封鎖で預金は差し押さえられて いた。
国民はオカネがかかるので病院には行かないのでお医者さんも大被害を受けた。 国民は何をしたか。
ただひたすら畑を耕すとか、中国製の靴下を売りつづけるしか食べて いく道が無かった。ジャガイモはあっても生野菜は無いので、トマトやきゅりなど 作りやすいものを作って瓶詰めにして、それを食べていた。
購入するのはパンやバター 、牛乳ぐらいが精一杯で、本当によく耐えていました。
当然のことながらルーブルの価値 はどんどん落ちていました。
貴族は絵や家具を売って現金を作っていましたが、二束三文 にしかならないようでした。
国家破産に強い職業の一番は闇屋です。
まともなところでは 不動産業者ですね。皆、食べていけないから家を売るんです。そこで不動産業者は 手数料が取れます。
不動産は主にマフィア(ロシアでは、日本のヤクザとは違って、 シンジケート、コネクション、利権を持っている人々をマフィィアといいます) や一部のお金持ち(やはりハイパーインフレを早くから予測してオカネを増やした人が いました)が買っています。
現在のロシアには大変なお金持ちとそうでない人の 二極分化( お金持ちはやはりルーブルではなくてドルに変えていた人。)それと、ドルが一番安全です。 ゴールドは皆、結構持っていますが、質が良くありません。
多くは10金で持っています。 99.99の純金に近いものは国民はほとんど持っていません。だから効力を発揮しませんでした。
結局、ロシア人にとってソ連崩壊は明治維新みたいなもので、ロシア人は国家破綻が 起きてもパニックにならない強さを持っていました。
これまでにもパニックは色々 あったので、慣れていたのかもしれません。
この10年でようやく経済の立て直しの計画 が出ています。
早かった背景には、ロシアの豊富な資源があるのかもしれません。
しかし、 復興にはあと10年掛かりますね。
今の日本人はパニックを経験しておらず、本当の 苦しさを知らないから大変ですね。
資源も少なく食糧の自給自足も図れない日本では、 「個人個人が自分の責任で備え ておく事が大切である」と痛切に感じます。