TOPICS CORNER 製作担当 河井 継之介

トピックス20号 01/12/15発行

アメリカ中枢部テロ後の資産運用

我々も非常に不安視している ところです。日本インベストメント・リサーチの稲田雅彦氏の談話を抜粋して掲載いたします。 ご参照ください。昭和36年生まれ。東北大学卒業。イギリス系商社のADPにも深い造詣を持ってお られ、油の乗り切った行動派で鋭い見方には定評があります。≪「有事のドル」と言われま すが、今回はこの通りにならなかった。「有事のドル」、「米ドルは世界の基軸通貨」といわれる 根拠はどこにあるのか。それは「パックス・アメリカーナ」にあります。「パックス・アメリカーナ」 とは、「アメリカ主導の国際秩序」を意味する。その中心にあるのは「圧倒的な軍事力」です。 米国の威光は世界の隅々にまで及んで届かぬところは無い。だから、米ドルは世界各国で 使われる基軸通貨になり、「有事のドル」といわれるようになった。アメリカは約190年前の 英米戦争以来、自国の本土を攻撃されたことは一度もありません。今回のテロは覇権国家の 威信が無残に砕かれ、米国の根幹を揺るがすとまでは言えないにしても、根幹にヒビを入れら れた。それが故に、米ドルは売られ、最後の資産保全手段であるゴールドと「通貨のラストリゾート」 と言われるスイスフランが買われた。今後の展開ですが、アメリカが今進めているように、 今回の問題を「国際社会対テロリスト」という構図にうまく作り上げ、イスラム過激派を 孤立させ、息の根を止めて抑えこむ。こういう形でうまく処理できれば、「やはりアメリカ の力はたいしたものだ」というこ堵で、米ドルも信任される。どのような展開になるかは、 今後を見守るしかない。ただ一ついえることは、米ドルといえども絶対ではないということです。 浅井 隆氏が言われているように、 「自分の持っている卵を一つのバケットに入れるな」 です。 円だけでなく米ドル。米ドルだけでなくユーローやスイスフランも分散の対象として考える ことは無益ではない。ただ、ユーローは寄せ集め国家の通貨であり、財政政策は各国の 経済状況次第でバラバラという弱さを持つ通貨だということは、認識しておいてください。 一方のスイスフランの方は、ゴールドのような通過だと思ってください。米ドルが危なく なった時に、一番オカネが向かう先がここです。しかし、利息を産まないという点でも ゴールドと似ています。よく、「ゴールドは利息を産まない」と言いますが、スイスフラン もほとんど利息を産みません。最後になりますが、今回のテロを受けて、世界的に株式は 大きく下げ、債券は(日本を除いて)大きく上げ、米ドルが売られてゴールドとスイスフラン が買われました。このような大きな動きは、あの英国系商社のドル建てファンド「ADP」 の最も得意とするところで、16.4%も上げています。米ドルが揺らぐ可能性がなくは ありません。万一米ドルの価値が半分に下がっても、このファンドはその為替リスクを 十分カバーできる能力を持っていると言えるでしょう。≫以上です。ちなみにこのADP ファンドは日本では扱って降りません。シンガポールでは扱っているそうです。研究 する余地はありそうです。