TOPICS CORNER 製作担当 河井 継之介

トピックス22号 02/01/26発行

ハイパーインフレはどんなのかな? (トルコの巻No.1)

最初に皆さんは日本の国債の格付けをご存知でしょう。
2001年12月5日の 時点ですがAa3です。
この下にはどこの国があるでしょうか?
チェコ、チリ、ハンガリー、 ポーランド、韓国、ギリシャです。
これらの国は先進国なのでしょうか?
しかもまだ格付け を一ランク落とすことが検討されている。
これでも日本は大丈夫という人がいたら?
政治家 は別ですが。
アルゼンチンの姿、これは日本の未来の姿と言われています。
良くみておくこ とです。
ところでトルコも長年ハイパーインフレで苦しんでいます。
浅井隆さんがトルコ 在住の日本ジャーナリスト仁田原 康子氏にインタビューされた記事がありますので概要 を掲載させて頂きます。
浅井氏談≪トルコの人達がどんなことを防衛し、何を考えて行動しているのか聞かせてほ しい。≫
仁田原氏談≪銀行を信用していません。私がトルコに来て12年になりますが、来た時 「もうすぐ2万リラ札が出来るんだよ」といわれた。
今や1千万トルコリラこれが最高 紙幣ですが、1千万トルコリラなんて何の意味もなくなっています。
1千万トルコリラと いっても1000円ですから。
持つならやっぱり、ゴールド、ドル、マルク、この三つです。
普通の街角のおじさんたちの財布をみるとみんなドルが入っていますよ。
日常が全部ドル 計算になっていますから。
私はバザールのあるところに住んでいるのに、みんなドルで 計算する感覚が消えないのはどうしてかというと、インフレなので今日買った洗剤が、 明日同じ値段で買えるとは限らないからなんですね。
もう目がまわっちゃうくらいの 激しいインフレだったらまだしも、なんか弱く打たれ続けていて、一年経ったらやっぱり 二倍になっていたという感じで、何か真綿で締め付けられているような感じですね。
浅井氏談≪トルコリラでもっていても、金利が高いからいいと思い込んでいる人もい るんじゃないでしょうか?≫
仁田原氏談≪銀行はそれが狙い目なので、たくさんテレビでコマーシャルを流したり しているけど、よくよくみていくと、実際のところは目減りしているし、インフレ率に 追いついていませんね。≫
浅井氏談≪銀行に預けていれば金利が上がってインフレ率に追いついているとしたら、 それはインフレとはいわないと思います。インフレはあくまでも追いつかないのがインフレ だと思いますから≫
仁田原氏談≪私もできるだけ銀行には少なく預けます。
やはり日常的にはドル預金です。
ドル預金を持っている人がほとんどで、ドル預金にしておいて、何かトルコリラで払い 込まないといけない時に、その分の金額だけドルで銀行から出して、銀行で替えると率が 悪いから町の両替商にもっていってトルコリラに替えて、それを銀行にもっていって トルコリラの口座に振り込む。
それが一番目減りせずに済む方法です。
基本はドルが上がり 続けるということで、その方法が取られています。
但し1999年12月過ぎからインフレを 押さえようという政策になって、ドルが上がらなくなった時もありますが、でも今回の大 混乱のことで露骨なくらい如何にドルで持っているのが強いかがはっきりしましたね。 それにクレジットカードが全く使えないのです。≫
浅井氏談≪決済まで1ヵ月あるから、その間にインフレになったら損するので使えないという ことですね。やっぱりキャッシュなんだ≫
仁田原氏談≪ドルを持っていれば強いでしょうと言われますが、それでもリラでないと 買い物ができないんですよ。
ものの値段が決められないから誰も売らない。
数日混乱 でしたね。
凄い混乱ですから両替もできないし、両替商もドルでもっている方がいいと 思っているし、銀行も取引停止になっちゃうし、二日ほどは大変なパニックになりましたよ。
取引が数日間止まってしまうことなのに、こんなふうに生活にパニックをもたらしてしまう。
瞬間的には金利が何千何万となっているんですよ。
その瞬間的な金利でも銀行から借金せざ るを得ない。
その借金はドル建てが一番多い。
家賃もドル建てで、個人取引も全てドル建て でやっているので、その借金をどうやって返すのか。
実際ドルのレートをどこのものを もってくるのかが問題になる。
1ドルが68万リラだったのが一気に125万リラまで上がって いた。
国も薬関係は1ドル82万リラにすると決めてやっていた。
インターネットのプロバイダー 料金の支払いは年間110ドルと決めてあったのに、みなさんのために1ドルを92万トルコリラ で計算しますと連絡がありました。≫
浅井氏談≪原則として、リラで持っていてはだめだし、ハイパーインフレになってしまうと お金もドル建てでしか貸してくれない。
しかもバーンと為替が動いたときは、ドルで 借りてる人は、普段は賃金はリラでもらっているので返せない。
そのうちドルでしか貸さ ないという時代がやってくるかもしれない。≫
仁田原氏談≪今回トルコにいて痛感したのはどれだけ世界で通用するお金を持っているか ということですね。
ドルとマルク。
トルコはドイツと繋がりが強くあったので以前はマルク で幾らと出ていたけれど、この10年の動きを見ていると、マルクより完全にドルが中心 になっている。≫
浅井氏談≪アメリカはIMFを通じて支援しているから、実質的かどうかわからないけど、 トルコはアメリカにかなり支配されているといえる。≫
Topics24号に続く・・・・・・