TOPICS CORNER 製作担当 河井 継之介

トピックス32号 02/04/16発行

経済爆弾の落ちる日NO.1

知る人ぞ知る、あの立花証券相談役の石井久氏の記事が経営塾に出ていた。
石井氏は、昭和恐慌を当てた経済学者の高橋亀吉氏(財政学でこの方の右に出る人はいまだかって いない)に師事し、3年間かけて経済の仕組みを教わった。
昭和23年の暮れ、ドッジ博士が来て翌年から超均衡財政をやると宣言した時、
高橋氏は手持ちの株を全部処分した。
石井氏は2カ月間フェイントして売りに転じ、当時の金で 一千万円もの大金を手にした。<.br> 理論と実際の違いである。
ここから、石井氏の神話が始まる。
株式新聞に「独眼流」というペンネームで次々と予言を的中させるが、何しろ悲観派、売りの帝王 である。
「桐一葉 落ちて天下の秋を知る」という名文句がキッカケで株式が暴落して、 兜町から疫病神のように言われたこともある。
「もう絶対に予言しない」と、彼は表舞台から姿を消した。
その石井氏が11年前(平成2年春)、バブルの絶頂期に鈴木康雄氏に、「10年後の日本経済は縮小 均衡に向かい、まず土地の暴落が始まる。10分の1に下がる」と言った。
そして、「5年後、私は全財産を処分する」と宣言した。
あのバブル時代である。誰も信じなかった。そして、まさかと思われた予言が的中した。
あのバブルの崩壊を予言し実行した人は石井氏一人か。浅井隆氏かである。
さて、石井氏の話を続けよう。
日本マクドナルドの藤田田社長が3年後にインフレになると 言っているようであるが、私は3年後にはなりっこないと思っている。
政治的な革命や戦争が起これば別ですが、今の経済はじわじわと変わっていく。
パニックが起きようとしても国際協調で防ごうとします。
だから3年後に.ころっと変わるとは 思えない。
ただ、長期的な視野でいえば、あと10年もすれば、インフレになると思っている。
円の通貨価値が下がる。日本の実力が低下するということは、インフレということである。
通貨価値が2分の1になれば、物価は2倍になる。
.つまり、通貨価値の下落はそのまま、インフレに つながる。
ところで、何故日本の実力が低下するか、昭和30年代、繊維産業は輸出の王様。イギリスのランカシャー 地方に取ってかわった。 それがいまや見る影もない。自分達がイギリスに対してやったことを、いまや中国からやられているわけだ。
何故、日本が先進国に勝ったか。それは賃金が安かったからに過ぎない。
いまや、中国の賃金は日本の20分の1である。これでは勝てるはずがない。
それなのに、自分達がかって勝ったのは、努力によってだなどと、バカなことを言っている。
だいたい、日本の高度成長が未来永劫ではありはしない。
今度は、日本がイギリスの番に回る。
つまり、近隣国に圧倒される時代が遅くとも10年以内にはやってくる。
そうなればインフレになるのは当たりまえだ。
そういう中で、生活防衛をしていくには、通貨価値の過程で、何が有利で何が不利かを調べて、有利 な方につけばいい。
もし、自分が不利なほうにいたら、すぐに退散する。
そのアジルさがあるか。
情報収集力と先見洞察力・高所から物事が捉えられる人間性が最も必要とされる時期に直面しつ つあると言える。
いまだに土地に固守する人がいるが、土地は買ってはだめ。
地価はまだまだ下がる可能性がある。その根拠は10年前にも言ったが、人口減少だ。
長くなったので、次号へ。 .