TOPICS CORNER 製作担当 河井 継之介

トピックス5号 01/04/26発行

嘘のような本当の話NO.2

2001年1月末スイスのダボスで「陰の世界支配会議」と言われているダボス会議が開催されたことは衆知のことですが、

ここで、当然のことですが、アメリカから財政赤字についての対応策に関し相当に突っ込まれてきたようです。

有名な話ですが、アメリカのゴールドマン・サックスの副会長は「楽観的になれるのは日本の財政赤字のグラフを逆さまに見た時」

だと、おちょくられている。それほど他国は財政赤字に敏感なのに、肝心かなめの日本には全然と言ってよいほど財政赤字に対する危機意識がない。

本当に日本の財政赤字はどこまで悪化しているのでしょうか。

跡田阪大教授の破産国家日本の記事が中日新聞に掲載されていたが、跡田教授は専門は財政学で、昨年まで旧経済企画庁の経済審議会

企画部委員、現在も財務省の財務総合政策研究所の特別研究官を務めている。(ポイントのみ記します。詳しく見たい方は2001年2月14日夕刊を参照)

昨年国のバランスシートが始めて公表されたが、これも実際には資産価値のないものが相当入っている。資産は売れなければ死産である。

例えば国会議事堂は売れても、資産には入っているが道路は売れない。

「金融機関の不良債権処理などのために用意した60兆円の公的資金のうち20兆円は焦げ付く可能性大。地方の公営企業債などに対する

政府保証は50兆円あり、その他整備公団、国民金融公庫には財政投融資が大量に流れ込んでいるが、その中にはまだ表面化していない

不良債権が数多くある。中央、地方共に社会保障基金は表面上はよさそうにみえてもすべて赤字。

諸々を加味すると、国全体で負債は1000兆円を超える(浅井 隆さんは低く見積もっても680兆円はあると言われていた)。

しかも500兆円規模もの債務超過を起こしており、日本のGDPが500兆円だから国の債務超過はGDPと同額という巨額に達している。」

政府は国の負債は多くても、日本には国民の金融資産は1400兆円あるから大丈夫。(これもアメリカの試算では400兆円は国民が住宅ローン

などの借金を持っており、会員権、株の評価損などの不良化した金額400兆円とみている。差し引き正味資産は600兆円ではないかの

声もある)仮に国全体の負債が国民の金融資産1400兆円を超えたら、海外からお金を借りるしかない。つまり対外債務を抱える国へと転落

するわけであり、将来、日本がIMF(国際通貨基金)管理下に陥る可能性もおおいにありうる。

跡目教授は国の負債のデッドラインは、国民の金融資産1400兆円のラインとみている。今の負債のすさまじい増加状態から見て

タイムリミットはあと3年と跡目教授は見ている。

もはやG7先進国の中で財政最悪といわれていたイタリアより落ちてしまった。イタリアはGDP比1.1倍しかも健全化傾向にむかっている

日本はGDP比1.29でこれから益々どん底化傾向。まさにモルヒネ注射づけの状態。ドラッグを止めることが出来ないように、量的緩和策が慢性化されようとしている。

(市場に流通する資金量を増やすことで資金循環を円滑にする。今回の発表された政策の一つは「短期国債買いきりオペ」それは、

短期国債を日銀が買い上げることで、金利を引き下げ、その過程で資金を市場に供給するパターン。一見いいことづくめの量的緩和

ですが。。。いわば日銀から実質金利ゼロの資金をジャブジャブ調達した民間金融機関は、その資金でリスクゼロの短期国債を大量に

購入し、スプレッドで利ざやを稼ぐ。その国債を「短期国債買いきりオペ」により今度は日銀が買い上げる。法的に禁じ手とされている

日銀の国債直接引き受けであり、迂回ルートとして民間金融機関を挟んでいるにすぎない。これを使えば日銀は市場に無限に資金を

供給できる。まさにヤクと同じいったん始まったら止められない)この策は日銀の機能を低下させ、インフレがひとり歩きし、歴史は繰り返す

のように、ハイパーインフレの危険性がでてくる。国際通貨市場では円の価値が著しく低下し、1ドル500円、1000円の危機をはらんでいる。

週間文春にも掲載されていたように、経済復興の道はあるのか。

小泉内閣が本気で構造改革に取り組むかよくみとどけて各人が近将来への判断材料にしたいものだ。

多年度予算を組んで長期的に財政赤字解消にとりくむか。財政赤字の規模はすでに多重債務国並みであるので

単年度予算で終わりでは焼け石に水であることをしろう。

規制緩和、税制、年金の抜本的改革ができるか。流通・ゼネコンなどの問題企業をすぐにでも処理できるか。処理する段階で大量の

失業者、社会不安が起きるが、これは避けることは出来ない。

今の日本は、サッチャー登場前夜のイギリスと同じという人もおられる。

1979年に登場したサッチャー政権は、強力な政治的リーダーシップを発揮し、構造改革に取り組んだ。

サッチャーはミセス・ティナ(TINA)と呼ばれた。構造改革について口癖にしたのは「これ以外の選択はない」の頭文字をとってつけら

れた。小泉総理がTINAになれるか。。