トピックス61号 02/12/01発行

(第六十一号)新型決済性預金は預金封鎖への引き金なのか?

いま、東京・霞ヶ関の官庁街(ここが日本の政府の実質上の中枢)で、ある雑誌の記事コピーが大反響を巻き起こしている。
以前にも掲載したあの日本最大の新聞社である読売新聞の発行するYomiuri Weeklyの10月13日号である。 「ペイオフ対応新型決済性預金は預金封鎖の布石、国民の財産が危ない。
」 「この新型決済性預金を突破口に、個人の金融資産1400兆円を封鎖し、銀行の不良債権など官民が抱き込んだ巨額の負債を一挙に穴埋めしようという深謀遠慮が見え隠れする。
国民の財産が収奪されかねない危機にひんしている。」 最も政府寄りで保守的とされる読売新聞の雑誌が、ここまでのことを書かねばならない現在の日本の経済状況とは何なのだろうか。
(この雑誌と雑誌社の背景を見て何かを感じる人は40%。それでアクションを取れる人は5%。後の人はポカン。貴方はどの領域。)
これも以前取り上げたはずですが、日本を代表する財政学者であり、元大蔵省の高級官僚でもある京都大学教授の吉田和男氏(最近、竹中大臣の主催する金融プロジェクトの一員にも選ばれ、TVにも度々登場している)
は、 すでに2年以上前に日経新聞に次のようなことを記載している。 「今日の政府債務はもうすでに解決不可能な状況になっており、いかに問題を少なくするかというアプローチを取らざるを得ない。」
そして、「しかしながらその後の財政運営の結果、現在の状況をベースにすると、消費税率は40%、歳出削減では一般政府のGDP比を半分にすることになる。
増税と歳出削減を組み合わせても実行可能な政策を提言できなくなっている。」 浅井さんが跡田教授に対して日本はいつ財政が破産しそうかの質問に「いやちがうのです。日本国政府がいつ破綻するのかではなく、すでに破綻しているのです。
なんとかゴマ化しているだけです」との回答。
Yomiuri Weeklyの最後のページには「金融庁はなぜ、ここまで、新型決済性預金の導入にこだわるのか。
そこにはペイオフ解禁を逆手にとった預金封鎖へのシナリオが見えてくる。」
日本の戦後処理と企業・金融機関の再建によると「一定額以下の小口預金を第一封鎖預金(今回の新型決済性預金)とし、それ以上のものを第二封鎖預金(ペイオフ対象預金)と規定している。
その結果、GHQによる当時の預金封鎖により、「安田銀行(現在のみずほ銀行)の預金切捨て率は実に61%に達した。 100円の預金が39円にまで減ってしまった。」(故松沢卓二・富士銀行相談役)という。
今、金融界で囁かれているのは、そのタイミングは2004年4月に予定されている新札発行に伴う新円切り替えではないか。
Yomiuri Weekly は次のような結論で終っている。 「しかし、国はそれでも個人金融資産の新旧分離を行い、一律強制カットを断行する可能性がある。
すでに官民あわせ、400兆円を超す負債がある。 この穴を埋めるのは今や個人の金融資産1400兆円しかない。 新型決済性預金は、国による個人金融資産の強制収奪の布石に他ならないともいえる。
歴史は繰り返されようとしている。」 上記は、浅井情報ネットワークのトレンドレポートより抜粋
詳細はOMS経済レポート60号を
参照下さい。