トピックス66号 03/02/02発行

ハイパーインフレ、今から備えないと間に合わないよ

ハイパーインフレとは、物価が短期間のうちに10倍、100倍とあがること。
これで誰が一番得をするのかだ。
政府、官僚、といった連中である。
今の1万円札が1000円、100円の価値になること。
こういう状況を喜ぶ人は、巨額の借金を抱え込んだ日本国に携わる輩だ。
国は、ハイパーインフレでこれまでの先進国始まって以来の途方もない借金を自動的に9割以上踏み倒せるから。
財務省が2年前から、甘い基準で公表始めた日本国のバランスシート。
それによると、債務超過額は800兆円以上。
これはほとんど将来支給する「年金の積み立て不足」。
こんな負荷は物価をあげればへっちゃら。
なぜなら、物価を100倍にすれば800兆円という年金も通貨価値が100分の1になれば8兆円ですむ。
「年金封鎖」や「年金ペイオフ」といった国民に不評の政策をとらなくても、年金はちゃんと満額払える。
但し、物価スライド制度はとらないから、個人に配られるとすずめの涙ほどだ。
次に公的債務で大きいのは、国と地方自治体の借金。
それは国債、地方債など表の借金だけで700兆円ある。
官僚の隠れ蓑的特別会計のトリックを入れれば800兆円はくだらない。
この800兆円は、国民の個人金融資産(1400兆円といわれているが)と表裏一体の関係にある。
国民の預金、貯金、生保や簡保、銀行、年金積立などは知らないうちに、こうした非効率な800兆円の借金の原資としてばらまかれている。
果たして、これらのうちいかほどが回収できるのか。
つまり、国民が郵便局に預けた貯金のかなりの部分はすでに腐っていて、返ってこない。
それに対して、なんとも感じない日本人は、ほんとにお人よしの集まりなのでしょう。
欧米からみると、バカではないかと写るらしい。
また、この場に及んで、まだ預金封鎖なんて、とか、銀行が潰れるわけがない、そんなことする筈がないと考えている輩がいるのだから、まさに「アホダラシャの鐘がなる」である。
これらをまとめると、2005年ごろには2000兆円を確実に突破する。
だからこそ、せっぱずまった時に飛びつく政策が「ハイパーインフレ政策」なのだ。
どうして、ハイパーインフレが不可避になってしまうのかをみてみよう。
公的債務2000兆円を返すのは誰か?
それを返すのは公務員全般でも国民全般でもない。
それを返すのは、中堅以上の勤労者らで構成する中核納税者だ。
2,3年後には、中核納税者2000万人一人当たりの公的債務は、2000兆円÷2000万人=1億円となる。
これは最低でも一桁は減らさないとことには、無理な話。
次に、下記の5条件のうち3つ以上該当するサラリーマンは年収800万円以上あっても負け組みとなるであろうと言われている。
@養育費がかかる複数の子供がいる、A妻は専業主婦、B住宅ローンを組んでいる、C親に資産がない、D本人にこれといった能力がない。
これは参考までにこれからの厳しい冬の陣への対策の一助とされてはどうか。
ハイパー時代が来ても、個人の住宅地は95%がクズ土地だから、思うようには値上がりはしない。
それに、「スーパースタグフレーション」といって、超インフレと超不況が同時にやってくる可能性が高い。
つまり、あなたの雇用、賃金が危ない。
少子高齢化で家はどんどん余っていく。
自治体の最大の自主財源である固定資産税は、ハイパー時代には、目玉が飛び出るぐらい高額になる。
貴方の資産を投資する対象は、「逃げ足が速く」、「換金性にすぐれ」、「日本という島国だけで通じるような資産ではないこと」。
つまり、国際基準からみて勝ち組となれる資産を選ぶこと。
そして、あくまでも自己責任ということを忘れないこと。
全部の資産を勝ち組にさせることは困難であること。
ここで重要なのは、国際的な通貨価値、つまり為替相場が中・長期的にどんなトレンドとなるか、構造的にはどう変化していくかを読みきる大局観を身につけること。
一般的日本人はこの点がかなり劣っている。
目先ばかりで、為替の3円、5円に囚われて、振り回され結果としてババを掴む。
中・長期的トレンドの中では、時として、損切りも必要。
最近はキャピタルフライト(資産を海外に疎開させること)がかなり増えているが、これからは益々増加するであろう。
資産だけではなく、将来は税金を逃れるために国籍や住民届けもためらわずに移す時代がやってくるかもしれない。
学者出身の大臣が日米間で住民票を往復させ節税しているという疑惑が有名になったが、目覚めた官僚や東京の資産家はこの手のことは平気で始める時代になった。
これをどうとるかだが、この先のハイパー戦国時代には美徳だけでは生きていけないことは、悲しい限りだがはっきりしている。
しかし、生き残って、日本の復興期には、償いはすべきである。
世の中の混乱覚悟で官僚や政治家が物価を100倍に引き上げるという政策は、戦後60年近く積み上げた 民間分野の蓄積を国家の損失の穴埋めに使い、それを水泡に帰すという「財産収奪政策」そのもの。
国家が国家権力でもって、いろいろと仕掛けていく時代に損をするのは、善良な国民だけというのが最も予想される着地点のようだ。
せめて、あなた方だけは、一緒に沈まず、お好みの手段で生き延び、日本の復興を信じよう。
上記の記事の大半は浅井情報ネットワークに記載された経済評論家 浅野夏機氏のレポートより掲載。