トピックス97号 03/10/24発行

企業淘汰をめぐる水面下での動き

浅井情報ネットワークのNEWS FLASHより掲載。
その一、富士通以外にもボロボロの有名企業は沢山ある。
例えば、サッポロビール・ヤクルト・東急百貨店には身売り説がささやかれている。
「月刊ベルダ」9月号によれば、マーケティングの失敗からシェアジリ貧に苦しむサッポロビール の収益の柱は実は恵比寿ガーデンプレスに代表される不動産事業。
しかし、この不動産事業も有利子負債を多く抱え、外資のハゲタカファンドにとっては買収を仕掛ける格好の状態だ。
ヤクルトは、今年4月の段階で19.3%の株を仏大手食品企業ダノンに握られている。
その後、50%近くまで買占めが進んでいるとの噂もある。
東急百貨店は思い切ったリストラによる経営再建中だが、思い切り過ぎて社員の士気はどんどん低下している。
5月の希望退職には、予定の500人を大幅に上回る750人が名乗り出たという。
この東急百貨店に触手を延ばしているのは伊勢丹。
若者の街・渋谷進出を狙っているという噂だ。
企業淘汰をめぐる動きは今のところ表面的には静かになっている。
しかし、水面下では戦後60年間の常識では考えられなかった大きな変化が間違いなく起こっている。
その二、中堅生保の「大和生命」の経営を危ぶむ声が高まっている。
同社は、比較的甘いと言われる日本の格付け機関、「格付投資情報センター」「日本格付研究所」 による格付けも(S&Pやムーディーズの格付表には問題外でない)「BB-」及び「BB」で、既に投機外とされるレベル。
あざみ生命(旧大正生命)合併後も明確な戦略は描けず、本業の保険事業はジリ貧状態。
そこへ持ってきて、野々宮社長と姻戚関係にある森昭治前金融長官が金融庁顧問も退任し、いよいよ追い詰められた状況。
業界では8月24日に施行された改正保険業法の予定利率引下げ適用第一号の可能性も出てきたと噂されている。
その三、ROE(株主資本利益率)は、株主資本に対してどれだけの税引き後利益を上げたかを表す指標である。
この値が高いほど、株主資本を有効に活用して高い利益を上げていることになるため、ROEが高い企業は株価上昇や高配当を期待できると考えられている。
さて、そのROEだが、バブル真っ盛りの1989年度頃は上場企業平均で約8%の水準にあったが、 それ以降多少上下しながら基本的には下落を続け、2001年度には遂にはマイナスにまで落ちこんだ。
しかし、ここのところのリストラ効果(人減らし)がようやく出てきて、ゴールドマン・サックス証券によれば、 2004年度には東証一部企業のROEは8.9%となんと過去最高水準に達する見通しだという。
株価とROEの相関性は強い。
厳しいリストラの結果として利益が上がるわけであるから過大な楽観視は禁物であるが、 このROE見通しどおりになるならば、浅井隆氏が最近話しているように、この1,2年の株価には期待できるかも知れない。
但し、その後は一気に急落がありうるので、売り際を見間違わないように。


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