最後までお読みいただき、ありがとうございました。
生来の臆病者の私が、このような素敵な体験をできたのは、ひとえにＹ君のお陰です。あのときは、お礼がいえませんでした。本当にありがとうございました。
Ｙ君は覚えていないと思いますが、Ｙ君は、私の命を救ってくれた恩人なのです。私は小学校のとき、泳げませんでした。６年生のときには、女の子もみんな、泳げるようになっていたと思います。夏のある日、私はＹ君ら数名と、近くの川へ泳ぎに行きました。大体が足のつく、浅い川なのですが、私の背を越える深いところもありました。私は無謀にも、そんな場所に足を踏み入れ、アップアップしていました。Ｙ君は私の腕をつかんで、浅いところに引っ張ってきてくれました。みんなも近くにいたのですが、誰も気づかなかったようです。思えば、そのときもお礼を言ってなかったような…。ありがとうございました。
私は、本を読むほうだと思います。海外の文化や風俗を紹介するテレビ番組も見ます。旅行記のホームページも、のぞくことがあります。その暑さ寒さまで伝わるような記述や映像もあります。しかし、そこにいないと、わからないこともたくさんあります。また、自分しか気づかないこともあるかもしれません。「知りたかったら、そこに行く」というのは、大切なことだと思います。
このコーナーの最初に、学習塾をやっていると書きましたが、塾に通って来てくれている子の中に、やらずにあきらめたり、やってもみないのに簡単だ、と決め付けてしまう子がいます。私も人のことは言えないでしょう。簡単そうだが、やってみて思わぬところで苦労してみたり、難しそうに思えたが、拍子抜けするほどすんなりできることもあります。見通しを立てることは大切ですが、「まず、やってみる」。読んでくれた中学生へのメッセージではなく、私自身への戒めで、この章を閉じます。
Lonely Planet China
Ｄ０１ 地球の歩き方 中国 ２０１２〜２０１３