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学習方法の相談が増える時期

12月になると、中学3年生の保護者の方から、よく相談を受ける。「子供が、勉強の仕方がわからないと言うんです」、と。悲しくなります。私はいったい何をやっていたのか。長いこと生徒を預かっていて。

ある程度の期間、生徒を預かっていると、その子の性格だとか、特性がわかってくる。そうすると、その子に合った学習方法を指導できるときがある。しかし、保護者の方に、家庭での様子を聞くと、意外なことがある。

塾では、かなり生真面目で、コツコツやりそうに見えても、家ではさぼりっぱなしで、学校の宿題も危ないといった極端な例もあった。できることなら頻繁に、保護者の方と情報交換をするべきだ。これは理想です。現実には、私はこの面ではつらい。

さて、学習法についてだが、いろんな例は教えることができる。でも、本当にその子に合った学習法は、その子自身が見つけていくものだ。これは、児童・生徒・学生の期間だけでなく、一生を通じて見つけ出していくものだと思う。

中学校の定期テストも、本来はこの自分に合った学習法を見つけ出すためにある。テストは範囲が与えられ、いかに効率(効率が悪い方法をあえて選択する方法もあるが)もよく学習して、目標を達成するかの〔めやす〕になる。

前回はこのやり方で、失敗だった。今度はこうしてみよう。この前はある程度取れたが、もうちょっと工夫を加えよう。こんなことをやりながら、自分に適する方法を見つけていってほしいのだ。

今からでも遅くない。常に効果を確かめながら、自分の学習方法を確立していって欲しい。


めやす

「指標」または「バロメーター」という意味。「めやす」の法が簡単だと思うが、今の中学生にはカタカナの方がわかるのかもしれない。

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