PROJECT NATTER

【作品紹介】
1934年、ドイツ。
首相の座に就いたばかりのヒットラーは、着々と独裁体制を固めつつあった。
突撃隊隊長・レームは、ヒットラーと協力して国防軍を倒す「第二革命」を夢見ている。
それが、「わが友」ヒットラーの野望を妨げる夢だと知らずに…。

ヒットラーを信じるレーム、
そんな彼に共感しつつも政治家であろうとするヒットラー。
更に、ヒットラーの政敵・シュトラッサー、「死の商人」クルップ…
四人の男たちの思惑がさまざまに入り乱れる。
しかし、ヒットラーが下した決断は、彼らの想像を超えて衝撃的なものだった……。



【あらすじ】
民衆の歓呼の声を浴びて演説するアドルフ・ヒットラー。
首相の地位に就いて1年余り、敵対勢力を次々と失脚させ、独裁者の地位は目前にある。

…その日、突撃隊長レーム、軍需会社の社長クルップ、ヒットラーの政敵シュトラッサーという3人の男が、
それぞれヒットラーに召集されていた。

演説を終えたヒットラーは、まずレームと歓談する。
レームはヒットラーのかつての戦友。「エルンストは軍人、アドルフは芸術家」を合言葉に青春を共にした仲だ。
「軍人精神」を尊ぶレームは、ふたたび二人で「革命」を遂行しよう、とヒットラーに訴える。
堕落した国軍を追い落とし、自分が率いる突撃隊を代わりに据えるのだ、と…。

ついでヒットラーは政敵で国家社会主義者のシュトラッサーに会い、軍部の内情を探ろうとする。
シュトラッサーは逆に国軍と自分のつながりをほのめかし、ヒットラーを暗澹とさせるのだった。

ひとり残ったヒットラーは苦悩の末、入ってきたクルップに「縫目も綻びもない、白い母衣のような権力」がほしい」と本音を吐露する。クルップは「自分を狂人だと思わなければとても耐えられぬ」瞬間には「他人をみんな狂人だと思えばよい」と言い、決断を促す。

翌朝、ヒットラーはレームに、突撃隊員に休暇をとらせるよう「命令」する。
微かな不安を感じつつも、レームは「親友」の言葉としてそれを受ける。
レームをシュトラッサーが訪ねてくる。
彼は、ヒットラーが自分とレーム―すなわち左右両翼の粛清を企んでいることを見抜いたのだ。
ヒットラーに対抗するには、相反する立場の我々が手を組むしかないと提案するシュトラッサー。
冷静な彼は、資本家クルップの動向も見すえていた。
しかし、レームは親友のヒットラーを裏切ることはできない、と言う。
シュトラッサーは呆れ果て、絶望して去ってゆく。

そして、ヒットラーは人生最大の決断するのだった。