第五章 危険との遭遇・・・

 

 オークメイジに瞬殺されてから、幾日が過ぎたある日・・・・

 「Esthill、ブリ東の森に狩りに行かないか?」

 と色々お世話してもらっていた(というか、迷惑をかけていた^^;)イタビンスさん(綴り忘れました^^;)に狩りに誘われました。あの日以来私はレジ上げとSS上げに没頭し狩りには行っていませんでした。SSとタクも85を超え、レジもある程度上がったのでオークメイジぐらいなら何とかなるかな?というレベルまでは成長していました。

 「ブリ東ってどんなやつが出ます?」

 「うむ・・・トロルとかオーガとか・・・北の森よりも強いけど儲けはあるよ。Esthill一人じゃつらいだろうけど、俺も行くから大丈夫だよ」

 「うぃ、行きます」

 かくしてブリ東の森に行くことになったEsthill・・・・・その時はこの後起こる出来事など予想すらしていなかったのでした・・・・・

 森に入り、しばらく進むとゴミに群がるハエのごとくモンスターが集まってくるではないですか。一瞬逃げたい衝動に駆られましたが、イタビンスさんの手前逃げるわけにも行かず、必死に戦いました。が・・・

 「何だ、結構強くなってるじゃん^^」

 いつのまにか、トカゲやオーク程度じゃ相手にならないぐらいに強くなっていたEsthill、一度も回復せずに5匹倒してしまうその姿にリアルの私は思わず目頭が熱くなりました(謎)。

 「うんじゃ、トロルとかオーガでもいけるね^^」

 「うぃ、やってみます(笑)」

 イタビンスさんと私はさらに強い獲物を求め森の奥深くへと進んでいくのでした・・・・

 

 一時間後、私のバッグの中には今まででは考えられない額が入っていました。レジ上げの副産物として使い始めた魔法のために買い集めた秘薬や、身に付けていた武器防具なども含めて3K分ぐらいの価値をもって歩いていたのです(この当時とすれば私にとって3Kはものすごい大金でした^^;)。

 「そろそろ帰ろうか」

 「そうっすね(笑)」

 ご満悦状態のEsthillはイタビンスさんの後を付いて行きながら、今稼いだ金の使い道を考えていました。馬を買うか。新しい武器を買うか。それとも秘薬を買おうか・・・・そんなことを考えていた矢先のことでした・・・・

 「An Ex Por」

 画面端の方で呪文の詠唱をしているキャラがいました。するとイタビンスさんは速攻で逃げはじめますが、いきなり止まってしまいます。(それがパラライズの魔法だということを知るのはもっと後のことでした。)

 「逃げて!」

 イタビンスさんはそれだけを言うと自分も逃げ始めますが、そのキャラは続けざまに呪文を詠唱していました。

 「Vas Ort Flam」 「Corp Por」

 たまたま画面に出していたイタビンスさんのゲージがあっという間に減っていきます。逃げるのを止めて反撃に出ようとしていたイタビンスさんですが、とても危険な状態です。一瞬の逡巡の後Esthillはイタビンスさんに止めを刺そうと呪文の詠唱に入っていたそのキャラに突撃を敢行します。

 「む?」

 私の一撃は相手の詠唱を邪魔することに成功したみたいです。その隙にイタビンスさんは脱兎のごとく逃げ出します。それを見て私も逃げを打ちますが・・・・

 「An Ex Por」

 その瞬間私の動きが止まります・・・・・・リアルの心臓の動きすら一瞬止めてしまうほどの恐怖がEsthillを襲います・・・・・

 「Vas Ort Flam」 「Corp Por」

 You are Dead・・

  凍ってしまった時間は爆発して仰向けに倒れるEsthillを見た瞬間に動き出しました。

 そのキャラは私の死体をあさりながら・・・

 「うふふふふふふ・・・・」

 と奇妙な笑いを浮かべていました・・・・・

 そのキャラの名前を見たとき、もう一度リアルEsthillの心臓の鼓動が止まりました。

 「さ、さ○こ?、これってあのさ○このことか?」

 その当時話題になったホラー映画の登場人物そのものの名をした、赤い名前・・・・これがPKだということに気が付いたのはこの時でした。

 その後、常連となってしまったヒーラーまで走り、さ○こ襲来の報を聞き駆け付けたLoBメンバーと共に死体まで走りましたが、残っていたのは食料だけでした;;

 「あれが、PK・・・・・恐ろしい・・・・・」

 落ち込む私にかけてくれた言葉・・・・

 「ま・・・・台風が来たと思ってあきらめるしかないよ・・・・」

 慰めにもなっていない(爆)が、一理ある発言・・・・彼女は有名なPKで当時LoBのメンバーも相当被害にあっているらしいということが解かった。

 私と一緒にいたイタビンスさんは速攻で逃げ帰っていて、無事でした。

 「あの時アタックしてくれたおかげで助かった。家の鍵もってたから、これ取られるとまずいとこだったから感謝してる。」

 まぁ、そのおかげで自分が殺されるとは夢にも思っていなかったから出来たことだというのはあえて言わない事にしました(笑)

 「さ○この呪いは僕が絶ちます!」

 と言ったイタビンスさん・・・後日話を聞いたときには見事返り討ちに合われたそうです・・・・・

 この事件がきっかけとなり、Esthillの短い冒険生活は終了したのでした・・・・・

 

 Esthill編 了・・・・(核自爆)

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