Holiday Jazz chants の Today is Mother's day なのですが、I'll (make breakfast).
に対して You (make
lunch). のように I の時は will で You の時は原形になっているのはどうしてでしょうか?
4月19日 2003年
お答えします
Holiday Jazz Chantsを持っていらっしゃらない方のために、少し引用します。
Today is Mother's Day.
Let's help Mama.
I'll make breakfast.
You make lunch.
これは「私は朝ご飯を作るから」(will)「あなたはお昼ご飯を作って」(命令形)と、きょうだいに言っているので
す。「私」はこれからするつもりだからwillで、「あなたはこうしなさい」と命令形だから原形なのです。
助動詞は「話し手」の意志を表します。だから You will (verb). は、ヘンでしょう。それはとても強い「有無を言
わさぬ」命令になります。例えば「恋愛結婚は許さぬ。わしが選んだ男と結婚するのじゃ!」的な命令です。
You will marry a man I apporovel. わかるでしょう?または占い的な未来にもなります。「あなたはとてもお金
持ちになるでしょう」 You will be extremely rich!
breakfast/lunch/dinner は冠詞無しで eat/have/cook/make と仲良しする単語であることにご注意。ただし、
「朝ご飯いっぱい食べた」は I had a big breakfast. と a が付きます。
※ uncountable noun に形容詞がつけば countable noun にかわるっていうヤツですね。
※ climb a mountain / watch the sunrise / wash the pots and pans などの言い方が出てきた時、冠詞の
説明はせず、固まりのまま覚えてもらっていますけどいいですよね? a と the についての質問はされないの
で・・・。でも質問された場合、どう答えればいいのでしょうか。
4月20日 2003年
固まり
英語でいちばん難しいのは冠詞の扱いというか、名詞だと私は思っています。できるだけ意味の固まりで
使って覚えるのが正解だと思います。
aとtheの使い分けは、それだけで分厚い本になるくらいですけれど、「1つしかないもの」「決まっているもの」
はtheです。初めて話題になるものはaで、2回目からtheになるのも、そのためです。
uncountableに形容詞がつくとcountableに変わる、という理解も良いのですが、rainがa
cold rainにならない
ようにこのルールでは説明できないことも多くなりますね。countableだからaがつく、と理解するほうが、
つぶしがききます。
私は生徒から疑問が出ると「意味」をつかんで、使える英文を覚えるようにします。
eat breakfastは固まりです。eatに意味の中心がある。breakfastにも色々あると考えた瞬間にbreakfastは
数えられるものになるので「量の多い朝食」はa big breakfastになる、そう理解するほうが、応用が利くと思
います。
Tea Roomでのカキコミに、careless mistakesがあったとしても、それを指摘することが良いのかどうか迷うこ
ともあります。でも、あえて指摘すると、きっとそれで、二度と間違わないレベルの方だと判断すれば指摘しま
す。私自身毎日のレッスン、毎回のプリゼンのたびに、反省を重ねています。私には、必ず指摘してくれる友
達がいるので、improveしていくことができます。ありがたいことだと思っています。
繰り返します。英語でいちばん難しいのは、名詞です。この勉強は一生ものです。私がつねに引きずってい
るのはfruit/fruitsとsport/sportsです。あはは。どうもピンとこなくて、いつも友達に聞きます。
その内、「子ども英語教師がよく聞く文法の質問」というタイトルでワークショップしないといけませんね。
私が高校生と一緒に勉強する文法のテキストはケンブリッジの
Grammer in Useです。皆様にもお勧めで
す。
私なりに分かることはなるべくお答えしますので、いつでもTea Roomに質問を書き込んでくださいませ。
4月20日 2003年
仲良しからメールで(アメリカ人)「fruit / fruits は僕もよくわからない。絶対に fruits を使うなと教えられたけ
ど fruits と言うときもあるのかなあ。わからん。」とのこと。やれやれ。この人は
cut-cut-cut は変化しないか
ら規則動詞だよね、と爆弾発言をしたくらい文法には疎いけれど、大学教授ですぅ。(これだから友達なのよ
ね) 私が使用しているのは Cambridge University Press の Grammer in Use
で、これはアメリカ英語バー
ジョンです。 have の扱いが Br.E と Am.E では違うので、Am.E版を使っています。
中学生とは Basic Grammer in Use を使っています。
English Time 4 で donut がでてきます。doughnut が一般的だと思っていました。
5月21日 2003年
スペリングだけです
アメリカ英語のスペリングに徹しただけです。アメリカ英語とイギリス英語って、違いがたくさんあります。発音
も違うし、語彙も違うし、用法も違う。 English Time はアメリカ英語なので、スペリングも全部
AmE です。
Harry Potter シリーズも、版権を買ったスコラスティックがアメリカの子どもに誤解を招くような語彙の違いを
変更して出版しています。著者はそれを最初はOKしたのですが、mum を mom とスペルすることには、やは
り違和感を感じて、volume 2 から変えなくしました。でもイギリスで jumper
はセーターだけれど、アメリカでは
ジャンパースカートなので、そういう単語は変えざるを得なかったようです。ちなみに、第一巻のタイトルも本
国とアメリカでは異なります。
私の英語は、イギリス人が聞くと、「beautifully American」と言われるし、アメリカ人には「イギリスに留学した
でしょう。実にクリアだ」と言われます。知ったこっちゃない。私は誰にでも通じる英語を話しているだけです。
今年は発音について勉強しています。発音は音だけではなくて、イントネーションです。文脈の中で適切な
発言・発話ができることが最も重要です。通じるための発音、聞いてわかるための準備としての発音の習得
が、EFL学習者には必要です。
5月23日 2003年
発音
発音については色んな考え方があると思います。多少訛っていても良いからどんどん意見を言うのが良い、
という人多いです。もちろんそうです。でも「聞き取りにくい」と中身まで聞いてもらえない。「わかりやすい」
「通じる」英語を話す基礎を作ってやるのが子どもを教える先生の責任だと思います。
発音についての本を色々読んでいます。また、発音の専門家のメーリング・リストに、ひょんなことから推薦し
て入れてもらっているので、そのディスカッションを読んでいますが、枝葉末節のことも多いし、難しくてわから
ないことも多いです。ただし、コミュニケーションのための発音の問題のときは一生懸命読みます。
CUP(Cambridge University Press)から Clear Speech を出版している Judy Gilbert
さんがとても良くしてくだ
さっていて、私が日本での teacher training に必要、または役立つ情報を教えてくださます。最近教えていた
だいた”
Overcoming Phonetic Interference”という論文を読んでみてください。
小学校に英語が入る過渡期には、英語に自信の無い先生が英語を教え始めるケースが多くなります。そう
いう先生の研修のため、これだけは押さえておきたい、これだけやっておけばある程度自信を持って教えら
れる、という研修プログラムを作るために、勉強しています。