黒髪に白の着物はさびしすぎるので、
帯だけ若草色にしました。
「夕鶴」・・・古来伝承されてきた日本の民話に
は、哀愁を帯びたものがたくさんあります。「鶴
の恩返し」「鶴女房」――この民話を題材にした
木下順二の戯曲です。
 むかしむかし雪深い村。与ひょうは傷ついた
一羽の鶴を助ける。鶴は、恩返しに与ひょうの
妻、つうとなり、自分の羽を織り込んだ千羽織を
贈る。大金が手に入るとそそのかされた与ひょ
うは、つうにもっと織るように強要し、とうとう鶴と
なって布を織っているつうの姿を見てしまう。翌
朝、すっかりやせ細ったつうは、千羽織を与ひょ
うに渡すと、別れを告げ、空に飛び立っていく。
「.....まるで気配が鳥のようだ」
「ほんまだ。まるで鳥のようだ。」
「あんたと二人きりで、この小さなうちの中で
静かに楽しく暮らしたいのよ。あんたは、ほか
の人とは違う人。あたしの世界の人。」
「つうはええことしたなあ。何べんも都さ行って.....」
「ううん、あたしはただ空の上から――(いいかけ
てはっとする)」
「与ひょう。あたしの大事な与ひょう。あん
たはだんだんに変わっていく。あたしとは
別な世界の人になっていってしまう。」
木下順二 作  「夕鶴」より


夕鶴(YUZURU)




































































トップへ
トップへ
戻る
戻る


着物を着せました。夕鶴のオリジナルの手作り人形