身長は、3〜20センチほどで、ミニチュアのヒトのような体、頭、四肢を持つ。耳は通常と
んがっている。昆虫のような大きな羽を生やしている。羽は種類によって、透明なものも多
彩色のものある。 M.O.M.分類 XX
英語の‘FAIRY’は、ラテン語の「運命」を意味する言葉から派生したものである。
人間を惑わし、運命を左右する、不思議な生き物のこと。
彼らは、人間の目に見えない世界に生き、魔法の力を発揮して、
予想外に事件を展開させる。
世界中に分布するが、信じない者には、その姿は見えない。アーサー・ラッカムやシシリ
ー・メアリー・バーカーなどの妖精画家が、その姿をほぼ正確に描写している。
知能はけっして低くはないが、移り気で気まぐれ、いたずら好き。
畑や台所で、仕事を手伝ったかと思えば、つむぎ糸をもつれされたりする。
魔法使いや魔女は、しばしば呪文で妖精を呼び出し、装飾用に使ったりする。意外に、う
ぬぼれ屋さんが多く、何かのおりに飾り物の役目を頼むと機嫌が良くなるらしい。
妖精たちは通常は森林地帯や林間の空地に生息する。自然をたいそう好み、森のこか
げや泉、コケのある沼地、クモの巣のはった納屋、月夜の湖の岸辺、美しい花畑や野に
咲く花のかたわらなど、空気が澄んでいて静かな場所で見かけることができる。
実際の地名として有名なのは、イギリスのサセックスのホグナーの近くやアイルランドの
そばのマン島など。これらの地域には、妖精の丘があり、妖精に出会った人の話がたくさ
んつたわっている。
花びらでできた家やキノコをくりぬいて作った小さな家に棲むこともある。魔法のための
杖をもつことも多い。
魔法に関係のある三大ツリーは、オークとトネリコ、サンザシで、また、実のなるリンゴや
ハシバミ、ヒイラギなどは、人間のように性格をそなえていて、妖精が棲みついているとい
われている。木を切るときは、「切らせてください」と樹木の妖精にあいさつしないと、木が
血を流すという話もある。自然を大切にしなければならない。
ヒトとの会話は可能だが、ふつう仲間とのコミュニケーションにはかん高い羽音を使う。
一度に1〜2,3個の卵を、葉の裏に生みつける。孵化するとミニチュアのヒトの赤ん坊の
姿で、まだ羽はない。孵化後6〜10日でさなぎになり、1ヶ月で羽化して羽をもつ完全な姿
の大人の妖精となる。
食べ物は森のエナジー、小麦やりんご、岩苔、花の蜜、手作りのパンやケーキなども好
む。
妖精と仲よくすると、たくさんの幸運にめぐまれる。妖精は、不思議な力をもっていて助け
に来てくれたり、あなたが誰かを愛したとき応援してくれたりする。しかし、妖精はあなたが
助けるのに値する人間であるか、つまり妖精に尊重される美徳をもっているかを見抜くす
るどい感性をもっている。誠実であること。約束や取引きを守ること。自然を愛すること。心
のこもったもてなしをすること。etc....
妖精はきちんと整理され、掃除のゆきとどき、冬暖かく、妖精の赤ちゃんを洗う新しい水
のある人間の家が大好きのようだ。そして、パンやチーズが用意されていることも大切。妖
精をよびよせるには、部屋をきれいに整え、シクラメンやさくら草などの花の鉢植えとミネラ
ル・ウォーターを入れたコップを窓辺に置くとよい。
妖精は直接名指しされることをいやがる。よって機嫌をとり、ほめるような良い名前か、
あるいは間接的な名称で呼ぶこと。「小さい人たち Little People」、「あちらさん They」、
「良いお隣さん Good Neighbours」、「丘の人たち The Hill Folk」など。
K.N(K. Normander ケイト・ノーマンダー)
参考文献「幻の動物とその生息地 FANTASTIC BEASTS & WHERE TO FIND THEM」
ニュート・スキャマンダーNewt Scamander オブスキュラス・ブックス 静山社
「妖精のお菓子」 本田美奈子 金の星社
「 妖精事典」 井村君江、他 富山房 「妖精学入門 」講談社ほか
妖精とその生態について
FAIRIS & THEIR MODE OF LIFE
妖精たちのいるところ
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