キミのツヨサ


キミはよく転ぶ
みんながふつうに歩いている道でも
キミは見えない何かにつまづいてしまう

苦笑いで立ち上がるキミ

「もう転ばない」

キミは「へ」の字の口をして言う

それでもまたキミは転んでしまうんだ
理由なんか、わからない

だから
キミのひざっこぞうにはいつもキズがある

キズはいつも治るけど
いつのまにか
ひざっこぞうは、ぷくぷくっとふくらんでいた

そのたんこぶをキミはきらっているね

でも
でもね
そこにはキミのツヨサがぎゅって詰まってるんだ
ぎゅってさ

おわり