「侵略」 小学校低学年の頃、僕の人生最大の喜びは、近所の田んぼや水路に行って、フナやザリガニを捕まえることだった。 大きなアミと青いバケツの装備が僕の小さな自慢だった。
ある日のこと。 いつものようにテリトリーである田んぼに行くと、その一画の前に、杭が何本か立てられ、それらがロープで繋がれていた。 そして、ロープには「立ち入り禁止!」と黒の太マジックで書かれたダンボール板が貼り付けられていた。 それを見た僕は、「なんだこれは?」と思いながらも、他の田んぼでフナやらドジョウやらを探した。