甲本ヒロトとのエトセトラ
フジテレビのドラマで久々にブルーハーツが流れてきた。リードボーカルは甲本ヒロト。
本名は甲本 浩人。操山高校出身。法政大学経済学部2年。たしか3年の時に中退。
結構プロレス好き。怪獣ものの番組が好き。
大学在籍中に乗ってたバイクがベスパ。映画とイギリスのバンドMODSの影響。その時はMODSパーカーを着てラバーソールをはいて乗車。
なぜにこんなに詳しいか?
私が大学に入り、4畳半一間の15000円の安アパートに住んでいた頃、同じ屋根の隣の部屋に細身の甲斐バンドのボーカル似の男が住んでいた。
そのお方こそ、現ハイロウズのリードボーカル
甲本ヒロト
なのである。なに?うそくさい?では証拠写真をみせよう。
まわりのむさい男(私を含む)は高校時代の私の友人である。無視して可。
中央のお方が、私の部屋に遊びにきた浩人さんである。他にも写真があったが、
どこにあるか消息不明。上の写真が、私と浩人さんの関係を裏付ける唯一の証拠となってしまった。
何、写真がぼけてる?
信じなければ信じなくてもいいが、ここからは信じる人だけに
当時の浩人さんにまつわるエトセトラを紹介しよう。
私が、中野区南台のアパートに暮らしはじめたのは、1982年のこと。田舎から一人上京し、4畳半の安部屋で一人のかっぺの自炊生活が始まった。
アパートは2階で6部屋。風呂ナシ、共同トイレで炊事場は各部屋に小さいのが一応あり。
うるさくしようものなら、となりの部屋に結構迷惑。
ときより他の部屋の人が、ドアをあけてトイレに行く足音が聞こえる。
このアパートにはいったいどんな住人がいるんだ?
都会の一人暮らしの始まりは、それだけが気になってしょうがなかった。
特に隣部屋。
日中からわけのわからんパンクロックのLPレコードの音がガンガン聞こえてくる。
へんな音楽好きが隣にいる。都会は怖いとこじゃ.....
し、しかし近所付き合いは大切じゃ。(田舎の基本)。なんとか挨拶くらいはしとかんと。
でも、どうあいさつしよう?といろいろ試行錯誤していた。他の部屋の人が廊下にでてきたら、ドアを開けて顔をだして挨拶しようと決めた。
そのとき外出から帰ってきた人が部屋に入ろうとしていた。まさに隣の部屋の人である。私はおそるおそるドアをあけ、部屋に入ろうとするそのお方と初めて第3種接近遭遇をしたのであった。
外見はまさに「ヒーロー」の甲斐バンドのボーカル。かっこいい。結構やせている。けんかではオレのほうが勝てそうだ。でも、性格が冷たそうだ。
でも、まずは挨拶挨拶!
「あ、今度こっちの部屋にきた、ふなきでスゥ。これ、あまっているんで食べてけれッスゥ!」
たしかりんごを挨拶がわりにあげたと思う。それにしても今考えれば、
すごく恥ずかしいなまりでしゃべってしまった...
それを聞いた、浩人さんの第一声
「サンキュー。ええんかもらって?」
よかった!明るそうだ!
あと、なんかしゃべったが記憶にない。
まずはつかみはOK。悪そうなひとではなかった。そしてお互いに部屋に分かれた。数分の後、初めて私の部屋をノックする音。
あけてみると、さっき挨拶したばかりの浩人さんだった。
「おーーーい!すぐそこの銭湯にいかへん?」
いきなり「おーーーーーい!」はないだろう?マブダチじゃないんだから。
いきなりアポナシでさそわれてしまった。さっき挨拶したばっかりの他人に、いきなり風呂にさそうなんて普通の人はしないよなー?
ただモンじゃない!
と確信した。
せっかくのおさそいなのに、私はあまりにも突然のお誘いにびっくりし、断ってしまった。
とにかく、すぐ思ったことをはっきりとした行動にうつす人であった。
甲本ヒロトとのエトセトラはまだ続く。