竪破山(たつわれさん)ハイキング日記
2003年8月3日(日)

長い長い梅雨が明けて、待ちに待った夏がやってきました。
夏といえば山というわけで、久しぶりにハイキングに行ってきました。
今回登ったのは、茨城県北部の十王町にある竪破山(たつわれさん)。私には2度目となりま
す。
この山は、太刀割石をはじめとする、さまざまな奇岩・巨石が点在していてハイカーを飽きさせ
ません。
また、コースはなだらかで良く整備されており、涼しい森の中を歩くので初心者でも安心して登
れます。

この山には、その昔、黒坂命(くろさかのみこと)が蝦夷征伐に行く途中、戦勝祈願に立ち寄り
ました。
みごと蝦夷征伐を成し遂げた命でしたが、再びこの山にお礼参りに訪れたところ、病を得て亡く
なりました。
現在の竪破山の黒前神社には、この黒坂命が祭られています。
その後、八幡太郎義家が奥州平定の途上、黒前神社へ戦勝祈願に訪れ、この山の大石の前
で陣を張って野宿した
ところ、夢の中で黒坂命が現れ、一振りの刀を授けました。義家が、その刀で大石に切りつけ
たところ、
石は見事に真っ二つに割れ、太刀割石(たちわりいし)と呼ばれるようになり、さらにその名が
変じて、
山の名が竪破山となったのだそうです。
また、茨城県という県名は、命が蝦夷征伐の際に、敵の潜む穴を茨(いばら)で塞いで滅ぼした
ことにちなんでいます。

登山口までのアクセスですが、マイカーが基本です。常磐自動車道・那珂インターを下り、国道
349号を北上して
常陸太田市を経て、里美村へ入ります。里美村の上深荻で十王町への県道へ右折、しばらく
進んで黒前神社入り口
の看板を左に曲がります。黒坂の集落を抜けて、竪破山の標識に従ってせまい砂利道を進ん
で行けば登山口です。
でも、そこで車を止めずに左側の林道を100mほど上がれば、トイレとコースマップを備えた広
い駐車場があるので、
そこから登ったほうが便利です。

(DIMAGE7)

朝10:30、駐車場に車を止めて登山開始。日差しが強くとても暑い。


(DIMAGE7)

森の中へ入ると急にすずしくなりました。マイナスイオンでまくりの、最高の森林浴です。
地面も山土なのでやわらかく、とても歩きやすくて疲れにくかった。


(DIMAGE7)

この石は、八幡太郎義家がかぶっていた烏帽子に似ているため、烏帽子石と呼ばれていま
す。
このほかにも、後生車、不動石、手形石、畳石、炭火焼小屋、弁天池など見どころいっぱいで
す。


(DIMAGE7)

炭火焼小屋の前で、ボランティアでコース整備をしているおじさんに会いました。
いろいろと楽しくお話しましたが、この方の竪破山に対する確かな愛情を感じました。
おじさんから、奈々久良の滝を綺麗に整備したから是非見てくれと言われました。
この滝はちょっと遠いので今回はパスしようと思ってたのですが、妙な義理のようなものをを感
じてしまい、
行って見ることにしました。


(DIMAGE7)

甲石、船石、黒前神社本殿をへて、11:40に標高658mの頂上へ到着。
頂上には鉄製の展望台があり、360度のパノラマが楽しめます。
どこを向いても山ばっかりです!
頂上から太刀割石へ下りていく途中、子供連れの夫婦とすれ違いました。


(DIMAGE7)

そして、これが竪破山のシンボル、太刀割石です。(12:00)
直径7mの巨石が、まるで太刀で割ったように真っ二つに割れています。
裏側には梯子があって、この石の平らな部分に乗ることができます。
後から来た50代か60代ぐらいの6人ほどのハイカーが、この石に乗って写真を
撮ることになり、私がシャッターを押してあげました。


(DIMAGE7)

太刀割石から1.7kほど歩き、奈々久良の滝へ到着(12:37)
ボランティアのおじさん御自慢の滝です。
前回来たときは、流木が多くて汚かったのですが、見事に整備され綺麗になっていました。
水量は多くはないですが、冷たくて透き通った流れが、二段になって落ちていきます。
滝壷の池には金魚が放してありました。
その後、林道を下り、13:07に駐車場に戻りました。
ちょっと疲れたけど、気持ちのいい汗をかいて充実したハイキングになりました。

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