いざ横浜フェスタへ(開演前)

 

このコーナーを訪れてくれた神子、久しぶりにお目にかかる。

いや、もしかしたら初めましての神子もいるやも知れぬ。

このコーナーで神子達に会えて嬉しく思う。

私の名は“チビあっきー。第1回プレミアムツアーから神子に同行している。

私の名は“チビつぐっち”。第1回は同行することができなかったが、第3回プレミアムツアーからあっきーと共に我が神子に同行している。

我らはこのたびまたまた我が神子が参加する“ねおろまんす・ふぇすた4”とやらのお供をして来た。これから、我らが神子のふぇすたでの様子を皆さまにあれこれお伝えして行こうと思う。お時間のある神子はしばし我らの話に耳を傾けてほしい。

そして、例のごとく我らを作る時、神子が心のかけらを入れ忘れてしまったので、一部記憶があいまいなところがあるかもしれぬが、そのへんはご了承いただきたい。

それでは、よろしくおつきあい願い奉る。

 

 

「つぐっち、聞いたか?」

「ああ。」

「神子の頭の中には“学習する”という言葉がないのだろうか…(ため息)

 また我が神子は一睡もしていないというではないか!」

「そうだな。だが、今回は一応深夜1時ごろに布団に入ったと聞く。だが、眠りにつくことができなかったそうだ。何でも床に就く寸前まで“さいと一周年”とやらの準備やらふぇすたへの参加準備やらをしていたので、寝付けなかったそうだ。一概に攻めることはできまい。」

「本当に我が神子と来たら…仕方がない。せめて神子が無事にふぇすたに参加できるよう我らもできるだけ神子を守ろう。」

「ああ、我らに出来ることで神子の手助けをしよう…」

 

何気にこんな格好でひそひそ話をする(?)二人

ふと見るとこんなふうな配置になっていたので、慌ててカメラを取って来て、

シャッターを切りました!

本当に何もしないのに自分達で好きなように動き回るので、チビたちは不思議です。

 

 

というわけで、我が神子が布団から出たのは2002年12月7日(土)の早朝5時ちょっと前ごろ。寝ていた…わけではないので、こんな表現が適切だと思う。

我らは神子のバッグにぶら下がり、万全の体制で我が神子を迎えた。

「おはよ〜、チビたち〜」

我が神子が目をこすりこすり我らに挨拶をした。

眠そうだな、神子。知らないぞ、また見ている最中に眠くなっても…。

あ〜あ、また同じ轍を踏むことにならねばいいが…(再びため息)

 

今回我が神子は壊れ隊とかいう集団のご友人、神子SAK、そして、もう当サイトではおなじみの神子ばれんしあみかん(以下略して神子みかんと言う)、神子たまごんと四人で一緒に会場に向かうことになっている。と言っても今回もみな乗る駅が違うので、同じ電車に乗って、電車の中で合流することになっていた。

今回も前回のフェスタ同様、“新宿湘南ライン”で行くことにしたようだ。あれは乗換えが少なくて、本当に便利だな。皆それぞれ、最寄り駅から乗り込み、我が神子が一番最後に新宿駅から乗ることになっている。前回は、一番前の車両で待ち合わせをしたのだが、乗り換えの階段まで遠かったので、今回は後ろ向きな永泉にちなんだ一番後ろの車両で待ち合せることにしていた。

 

我が神子は前回のフェスタの時、乗り換えホームの遠さに四苦八苦してすごく体力を消耗したので、今回は余裕を持ってかなり早く家を出た。

つい数日前までは、この土・日は晴れとのことだったのだが、急に天気予報が変わり、曇りと雨の天気に…神子は嘆きながらも雨支度のためにビニール袋をたくさん持って万全の体制で臨むということだった。もちろん我らの“れいんこーと”とやらも用意してくれたそうだ。本当に我が神子は気が利くな。

だが、傘は会場内のことを考えて、折りたたみにしたそうだ。だ…大丈夫だろうか?

我らもちゃんと傘の下に入れるだろうか? 考えているのか、神子〜〜〜

 

我が神子が新宿駅に着いたのは、待ち合せの30分ぐらい前だった。

よかったな、神子、ちゃんと余裕を持って着くことが出来て。

「うん。今回は余裕をもってホームまで行けそうだね♪」

笑顔で神子が答えた。

まだ時間が早くて、案内表示板に神子の乗る電車のホームの案内が表示されていなかったので、我が神子は駅員に神子みかんが送ってくれた時刻表を見せて、何番線から乗ればいいか、聞いた。だが、駅員から返って来た答えに我が神子は愕然とした。

「ああ、この路線は今はありませんよ。」

「はぁ〜??」

神子がすっとんきょうな声で聞き返した。

「これはダイヤ改正前の時刻表ですからね。」

「そうなんですか? 横浜を通る電車なんですけど…」

神子は少々青くなった。待ち合わせは車内。会い損なったらたいへんである。

「おそらくこの7時36分発のじゃないですか? これなら2番線です。」

 

――う〜ん、それじゃあ早すぎる気がするけど…

 

「その後は何時ですか?」

「7時49分ですね。」

 

――それかな?

 

「それは何番線ですか?」

「こちらも2番線です。」

「じゃあ、いずれにしても2番線から乗ればいいんですね。ありがとうございます。

あっ、それ、いただいてもいいですか?」

と我が神子は駅員にお礼を述べて、“湘南新宿ライン時刻表”をいただいていた。

神子にしては、賢いぞ。きっとまた聖地横浜に行く機会もあるだろう。その時にきっと役に立つに違いない。

 

2番線ホームの方が前回乗った3番線ホームよりずっと歩く距離が短い。荷物も前回よりは少なかったので、我が神子は楽々とホームにたどり着いた。

取りあえず2番線のホームに着くと、我が神子は神子みかんの携帯に電話を入れた。

「もうみんなは電車に乗っているはずだから、今、乗っている電車を聞けば、一目瞭然じゃない! 私ってば賢〜い♪」(←神子、そんなことは当たり前だが…)

すぐに神子みかんが出て、やはり7時49分に新宿を出る電車だと教えてくれた。それを聞いて、我が神子は安心して、電車を待つことにした。

次に我が神子は進行方向を確認していた。逆側で待っていたら、また移動するのがたいへんだからだ。

「う〜ん、ここからじゃ、駅名表示見えないな〜 ここを離れたら、後ろの人に順番とられちゃうしな…」

 

――神子、次の電車が来れば、わかるのではないか?

 

「ああ、そうか! そうだよね! うん、それで判断しよう!!」

 

――神子、やはり眠さで頭が働いていないのではないか?

 

「えっ? 全然OKだよ〜v」

 

――そ…そうか??(心配だ…)

 

7時36分の電車を見送り、我らは次に来た7時49分の電車に乗り込んだ。

そして、ご友人神子を探す。すると、いたいた。あの3人だ! みな、海外旅行にでも行くような大きな荷物を持っているので、すぐわかった。今回、この同行者全員がコスをする予定になっているので、みな荷物が多いのだ。

「おはようございますv

我が神子が挨拶をしてやっと無事に皆に合流した。

もちろん我らも皆にちゃんと挨拶したぞ。

 

神子たちはおしゃべりしながら、一路横浜へと向かった。幸い、4人とも椅子に座れたので、電車の中で本のやり取りや名刺のやり取りをしていた。

「チビあっきーとチビつぐっち! いつもサイトを見ています!」

と神子みかんが即座に合言葉(笑)を言ってくれて、我が神子は用意してあった“おりじなる・ぽすとかーど”2枚組もお渡ししていた。もちろん他のお二人にも。

神子みかんはあいかわらず元気で明るい神子だな。前回のフェスタでは、我らもたいへん世話になった。再会出来て、とても嬉しい。

 

車窓を見ていたら、途中で、雨がポツポツ降り出した。

「わぁ〜、降って来ちゃったね。何とか会場に着くまで、もってほしかったんだけどなぁ〜」

その雨は横浜へ近づくにしたがい、強さを増して行き、かなりの降りになった。

我が神子も今回の神子の同行者の神子SAKも晴れ神子のはずだが…きっと参加者全体では雨神子の方がまさっていたのだな。こればかりはしょうがない。

 

横浜へは予定通り8時23分ごろに着き、そこから乗り換えて1つ隣の駅の桜木町へと向かう。前回は荷物の重さに死にそうになっていた我が神子だが、今回はキャスター付のキャリー・バッグに変えたので、大分楽そうだった。このバッグはスーツケース式ではなく、布製のバッグ状のものであったが、出発前日、これでもかというぐらい防水スプレーとやらを吹き付けていたので、雨対策も万全だということだ。見かけにまどわされずにこのバッグを選んで、正解だったな、神子。

 

桜木町駅で神子たまごんのご友人二人と出会い、6人でフェスタ会場へと向かうことになった。神子、お二人の名前は?

「あ〜あ、聞き忘れた〜〜〜!!! ごめんなさ〜い!!」

 

――神子、大丈夫か? やはり疲れているのではないか?

 

桜木町駅を降りると、やはり雨が降っていた。我が神子は降りる前に我らに“レインコート”を着せてくれた。レインコート…と言っても、はがき用のチャック付収納バッグをかぶせるだけ。だが、これが存外快適なのだ。ちゃんとパッチン留めがついているので、雨が入ることもない。それにサイズ的にも我らがすっぽり入るジャストサイズ。前に同行したスタンプラリーの旅の時、デビューしたのだが、神子自身もこれを気に入っているようだ。

 

チビたちレインコート(?)を着用するの図(再現)

 

傘をさしながら、4人の神子たちは、エスカレータの方へと向かった。パシフィコ横浜には歩く歩道を乗り継ぎ、建物の中を通って行く。これが結構の距離だ。歩いても歩いてもなかなか着かない。最後の建物を抜けるとやっと会場が見えて来た。

懐かしの階段を下ると、そこにはいつものごとく長蛇の列。時間的には前回と同じだが、今回はかなり後ろの方だ。皆、やはり前回のことがあるから、早めに来ていると見える。途中、何人か壊れ隊の方々とお会いする。彼女らは遠隔地からの参加で、夜行バスなどを用いて来ているので、到着も早いのだろう。また、後でお会いしようと約束を交わし、我が神子一行は取りあえず列の一番後ろに並んだ。その後ろにはまたみるみるうちに長蛇の列が出来て行く。フェスタ人気は低下しているという噂を聞いていたが、これを見るとまだまだ健在のようだ。

 

しばらくすると神子みかんと神子たまごんは、ほかのご友人神子たちに会いに行くため、列を離れた。そこで、我が神子は神子SAKとおしゃべりしながら過ごしていた。だが、やはり今年一番の寒さと言われるこの日にただジッと立っているのは、寒い。すごく寒い。人形の我らでさえ寒く感じるほどだ。我が神子は時間が経つにつれ、「寒いよ〜〜〜 手が冷たいよ〜」を連発するようになった。本当に神子は修行が足りぬ。

神子たちが並んでいると、列に神子ラズリや神子KYON吉が訪ねて来てくれた。みんな久々のフェスタに参加するため、テンションが高いようだ。神子たちは、名刺交換をしたり、神子の特製ぽすとかーどをお渡ししたりしていた。神子KYON吉がアルバムをどっさり持って来てくれたので、それを拝見しながら、楽しんでいたようだ。自分が参加できなかったイベントの時の皆さんの素敵なコス写真を拝見したり、そして、前に我らもお供した“アンジェ八葉”の後の飲み会でのお写真を拝見したり。

我らもチラッとその写真を拝見したが…す…すごいな…神子たちは…にょ…女人だけの世界は…我らは着いていけん…(///)

 

列に並んでいる時、我が神子の携帯にメールが入った。見ると、前回のフェスタで一緒に写真を撮った神子癒聡からだ。彼女は今、フェスタ会場へ向かっているところらしい。名刺交換と一緒にお写真をとのお誘いだったので、我が神子は「今、列に並んでいるところです。会場でお会い出来たらお写真撮りましょうね!」と返事を書いていた。神子癒聡は現役高校生のかわいい神子だ。お会い出来るといいな、神子。

 

神子みかんと神子たまごんが戻って来ると、皆で買い物分担の最終確認をした。

前回同様、時間の効率化のために皆で分担して買い物をすることにあらかじめ決めていたのである。

分担の方は、神子SAKがパンフレット、神子たまごんが会場限定グッズ、神子みかんがアニメイトグッズ、そして我が神子がパッドダス。会場に入ったら、すぐにそれぞれの分担に急ぐことになっていた。それぞれが注文数を聞きあっていたが、パッドダスを買う予定があるのは我が神子と神子みかんだけだったので、楽勝だと我が神子が言っていた。よかったな、神子。まだ眠っている頭にはそれぐらいが丁度よい。

 

だが、開場前に前に詰めるため、列が進んで、会場のガラスの壁の前に来ると、それは一変した。我が神子が

「見て見て! ボイスカードって書いてあるよ〜!!」

と叫ぶと

「えっ、ほんと!?」

と言って、皆は一斉にガラスの壁から中を覗いた。カーテンがあって、微妙に見えにくいのだが、その間をぬって、皆は熱心にそちらの方を覗き込んだ。

前回と同じように事前発表のない突発販売! どうやら今回はアンジェのカードもあるようだ。もちろん我が神子はアンジェは全く知らないので、目指すは遙かのカードのみ!

「ねえ、入り口際の人って、これ見てないから知らないんじゃないのかな?」

「そうだね♪」

 

――神子、少々考えが甘いのではないか!? きっと会場案内図には書いてあるぞ。

 

神子たち一行は無言で互いに頷きあって、全員一致で、会場に入ったら、すぐに皆でボイスカードのコーナーへ直行することに決めた。無論、そのことに異存のある者などいるわけがない。おそらく、前回同様お1人様、1キャラ1枚の可能性が高いから全員で駆けつける必要がある。そこで、急遽、まずはボイスカードを手に入れてからそれぞれの分担へと走ることに変更となった。

 

そして、また列が進むと我が神子が分担するはずのパッドダスのコーナーが見えて来た。やはりカーテンの隙間から覗くと、会場限定販売のパッドダスは、どうやら1人3パックしか買えないらしい。神子みかんは1人で3パック買うことにしていたし、我が神子もご友人神子への贈り物用に複数パック買う予定にしていたので、別々に買うことにした。そして、それを買ってからアニメイトコーナーへとそれぞれが向かうことに決めた。

 

並ぶこと1時間と少し、やっと開場時間になった。今回は前回より進みが遅いように感じる。数刻して、やっと入り口のそばまで来た。

「夜の部の方のチケットも持っている方は言ってください。」

とアナウンスをしていたので、受付でチケットを2枚とも出すと、2枚ともその場でもいでくれて、チラシ袋も2袋くれた。

会場に入ると、ロビーにはいつものハート型の“ネオロマンス・フェスタ”の文字の入った看板付のばるーんではなく、白いツリーがそびえたっていた。

 

写真スポットにもなっていた入り口ロビーのツリー

 

だが、我が神子たちは、じっくり見る間もなく、わき目もふらず、外で待っている時に確かめたボイスカードのコーナーへと足早に向かう。

「何だか、今回、人が少ないね。」

我が神子が言った。確かにロビーにも売り場にもほとんど人がいない。

だが、その理由はすぐにわかった。ボイスカードコーナーに着いて我が神子たちが見たものは、前回のごとく階段の上の方まで延びているボイスカードを買う神子たちの行列!

そしてこれまた「数に限りがございますので、並んでいただいても買えないこともあります。」のアナウンス。きっと会場に入ったほとんどの神子たちが皆、ここに集結しているに違いない。それを如実に表すような長さだった…

我が神子はさっそく早足でその後ろに並ぶ。そして、ふと後ろを見ると、

「あれ? みんなは?」

同行している他の神子たちがいないのだ。しばらくすると、他の三人の神子たちも到着した。よっぽどあせっていたのか、我が神子は一足早く階段を登って並んだようだ。連れの三人からちょっと距離が離れてしまった。

「はははっ、ちょ〜っと急ぎ過ぎちゃったかな?」

そのため、我が神子はチラシを見たり、我らを相手にしたりしながら、淋しく一人で並ぶこととなった。今回は前回の2日目よりは前の方に並んだ…と思う。今回は買えるかな?と神子の期待は否が応でも大きくなる。

それにしても今回は列の進みが遅い。やはりアンジェのカードもあるためなのだろうか?

 

並んでいる時に我が神子は「そうだ!」と思って、荷物を列に置いて、少し後ろに並ぶ神子SAKのところへ行って、

「ねえ、泰明さんのカードを買う予定はある?」

と聞いた。ないと答えた神子SAKに

「前回と同じように1人1キャラ1枚ずつしか買えないみたいだから、もし、SAKさんの番が来た時、まだ泰明さんカードが残っていたら1枚買ってくれる? 後でお金払うから。」

と頼んだ。神子SAKは快く引き受けてくれた。神子のご友人神子はみなやさしい神子ばかりだ。

我が神子は今回、来る前からサークルの相方の神子柊の誕生日のお祝いにフェスタ・グッズを贈ることを心密かに計画していた。だから、もし、買えたらボイスカードも贈ってあげたらきっと飛び上がって、喜ぶんじゃないかなと思ったのだ。

 

やっと1階の売り場に渡る直前のブロックまで来たところで、我が神子は

「神凪 涙さんですか?」

と一人の神子に声をかけられた。その神子は神子もえと名乗った。我が神子のサイトをロムってずっと見ていてくれた神子だということだ。我が神子は一瞬驚いて、そして大いに喜んだ。急いで、名刺と“おりじなる・ぽすとかーど”2枚セットをお渡しして、挨拶した。そして、我らも紹介してくれた。こうして今まで知らなかった神子たちとお知り合いになれるのは、我らもとても嬉しい。自然に表情が和む。神子は我らの表情の変化に気がついただろうか? しかも同じヤスアキストの神子だということで、我が神子は余計に喜んだ。案外、神子のお知り合いは同じ地の玄武神子が少ないから。

だが…我が神子はその時、コス姿ではなかったのだが、よくわかったものだ??

今回、我が神子はよせばいいのにGAMECITY主催の“コスコン”なるものに応募して、恥ずかしい姿を世間様にさらしていたので、コス姿なら広く皆に知られているはずだが…ふむ…

 

その時、係員のお兄さんに

「はい。前の方へどうぞ。」

と販売ブロックの方に促されたので、我が神子は、

「またお会い出来たらゆっくりお話しましょう。」

と慌しく告げて、ボイスカードの販売コーナーのブロックに進んだ。

並ぶこと約1時間半ぐらいで、我が神子はやっとボイスカードのコーナーに辿り着くことができた。

右側がアンジェのカードコーナー、そして、左側が遙かのカードコーナー。それぞれのカードが1枚1枚仕切られた箱に整然と並んでいる。

我が神子が着いた時はアンジェのカードの方はまだ全種類あった。列の前の方でもアンジェのカードは1枚も買わずに遙かのカードだけを買っている神子が多かったように見受けられる。「こちらは要りませんか?」というお兄さんの問いに「いいえ」と手を振って断っている神子たちが多かったから…

神子はアンジェにうといので、キャラを見ても誰が誰だかよくわからない。事前に今回販売があると知ってたら、アンジェの方も好きな神子柊に買って行ってあげたのだが…とちょっと残念がっていた。

 

いよいよ我が神子の番になった。

「こちらは要りませんか?」

とアンジェコーナーのお兄さんに聞かれたので、

「いいえ」

と我が神子が手を振って答えると、アンジェ担当のお兄さんは、

「こちらはありません。」

と遙か担当のお姉さんに申し送りした。

遙かコーナーの前に来ると、何と神子が買いたいと思っていた泰明のカードとそれから友雅のカードの2種類だけが売り切れているではないか!? 何たることだ!!

我が神子はこのところ泰明人気が下がって来ているので(おいおい byあっきー)大丈夫かと思っていたので、とてもガッカリしていた。そして、ないとわかっていても

「泰明さんのカードはないんですか?」

と売り場のお姉さんにうるうるしながら、聞いた。

「売り切れちゃったんですよ。明日また販売すると思いますので…」

わかりきった答えでもすまなそうに答えてくれたお姉さんのやさしさに少し心が癒えたようだ。

床には“安倍泰明”と書いてある箱がいくつか転がっていた。それを見ながら、ちょっぴりうらめし気に我が神子は一人つぶやいていた。

「結構あるのに… 空き箱なのかな? それとも明日の分なのかな?」

せっかく長時間並んで、ちょっと悔しいので、今回も神子はもともと買おうと思っていた永泉のカード以外にまったく買う予定のなかったアクラムのカードも衝動買いで買ってしまったとのことだ。それから頼神子のご友人にお譲りしようと頼久のカードも買った。そういうわけで、我が神子は結局計3枚のカードを買って、名残惜しそうにそのコーナーを離れた。

 

ボイスカードコーナーの買い物が終わってから、我が神子はすぐ隣のパッドダスのコーナーに向かった。

こちらはまったく並んでいずにすぐに買えたようだ。ご友人へ贈るつもりで、我が神子も一人3パックの上限の3パックを買った。

 

それからアニメイトコーナーに向かう。神子が並んでいるとすぐ後ろから神子みかんも来た。二人でおしゃべりしながら列で待つ。初日は折り返し3〜4列ぐらいのかなりの長蛇の列。先ほどここを通った時はすきすきだったのだが、ボイスカードの購入を終えて、流れたためか、かなりの長さの列になっていた。

 

「はい、ここまでの人は進んでください。」

という声にしたがって、列を進む。我が神子は会場限定品の星型うちわとポートレートをさっそく手に取っていた。それから先行販売のお守りも。ポートレートは1枚は神子の好きな泰明柄、そしてもう1枚は天真とイノリ柄。神子SAKはアニメイトグッズはいらないと言っていたが、きっと欲しがるだろうと思って、天真柄の方も購入していた。うちわもご友人神子に贈る分も含めて、何枚か買っていた。それにお店で買うから今回は買わないと言っていた先行販売の下敷きも弓を持つ泰明に思わずノックアウトされてしまって、結局買ったようだ。それプラスまだ買ってなかったリフィールセットなども買い、かなりの分量に! 必要なものを落としてないかよく確認しながら、販売員のお兄さんに渡し、お金を払って、品物を入れたピンクの袋を受け取った。

 

さて、買い物が終わり、いよいよ更衣室へと向かう。この時点でもうかなりの時間になっていた。

我が神子は入り口で、使用料の500円を払って、手にすたんぷを押してもらっていた。

 

――つぐっち、やはり我らは紳士として、後ろを向いていた方がいいのだろうか?

――問題ない。自然にまかせよう。

――そうだな。

 

だが、心配する必要はなかった。我らはすぐに神子の洋服の下に埋もれていたから。

 

――く…くるしい、神子。早くこれらをどけてくれ!

 

神子は着物の着替えは早い。早いのだが…いつもかつらに時間を取る。

我が神子が着替えていると神子SAKもやって来た。

神子SAKの方が後から来たのに着替えるのは彼女の方が早かった…

 

――神子、待たせてしまっては悪いぞ。のろのろせず、早く着替えろ!

 

「だって〜、このウィッグかぶるの時間がかかるんだも〜ん(泣)」

そう言いながらも、珍しく1回でうまくかぶれたようだ。神子SAKに後ろを見てもらったが、どうやらちゃんとかぶれているとのことだ。やれば出来るじゃないか、神子。

 

着替えが終わると、重いパンフレットを持たせたままでは悪いので、我が神子は神子SAKへ立て替えてもらった代金を払って、自分の分のパンフレットを受け取った。それから、先ほどアニメイト売り場で買った天真とイノリのポートレートを神子SAKに見せた。すると、彼女はとても喜んでいたようだ。やはり買っておいて正解だったな、神子。

 

前回は更衣室に荷物を置いてはいけないことになっていたのだが、今回は壁に“手荷物は置いて行かないでください”と書いてあったので、どうやら大きい荷物は置いて行っていいらしい。それを見て、神子たちはホッとしていた。我が神子は机の下にキャリア・カートとコートなどを入れた袋を入れ、かつらを入れて来た手提げ袋に必要なものをいくつか詰め込むとそれを持って、神子SAKとともに更衣室を出ようと出口に向かった。するとそこで神子百合華にお会いした。花梨コスをしている。(おお! 私の花梨だ! byつぐっち)この回は神子たちも神子百合華も同じ2階なので、後でお会いすることにして、取り合えず更衣室を出る。

 

更衣室を出て、ロビーのツリーの方に行ってみると、結構何人かのコス人達が集まっていた。

「あっ、みかんちゃんだ!」

我が神子が神子みかんを見つけた。帝姿の神子みかんは大人気で、たくさんの神子たちから写真を撮られまくっていた。

「わっ、みかんちゃんの帝、すっご〜い!!」

苦労話は聞いていたけれど、すっごく素敵な衣装。それにとてもよく似合っている!

さすが神子みかんだ!

ロビーには他の壊れ隊の方々も何人か来ていた。

「涙さんだ〜v」

と言われてそちらを見ると、友雅姿の神子夕芽がいた。おお! シンプルな色合いがそこはかとなく高貴な雰囲気をかもし出していて、実にいい感じではないか!

「わ〜い、夕芽ちゃ〜ん♪」

神子夕芽と我が神子は抱き合って互いに再会を喜び合っていた。

確かアンジェ八葉以来だったな。久しぶりだな、神子。

そのそばには、幸鷹姿の神子KYON吉が。光沢のある白い生地の、幸鷹としては、珍しい衣装で、またいつもとは違った趣がある。

また、声を掛けられて振り向くと、前回のフェスタで、私のコス(by あっきー)をしていた神子詩伽だった。今回はアンジェの方のコスをしている。おお! 凄い!!

我が神子はアンジェの方は詳しくないので、どなたのコスなのかはわからなかったようだが、とっても素敵な衣装だった…

 

いつも皆に会うと思うことだが、皆本当にそれぞれ趣向を凝らして、毎回毎回素晴らしい衣装を作るものだな。それらを見るとただただ感心してしまう。

 

――神子は、新しい衣装を作らないのか?

 

「だって〜、時間が… それに私にはあんな手の込んだものは作れないよ〜」

 

――そうか…

 

彼女らとは後でお写真を撮らせていただく約束をして、その場は別れた。

入場口の方に向かおうとして、ふと見ると、カフェテリアの前あたりに神子蒼と神子たまきの姿があった。二人とも今日の夜の公演でオンステージすることになっていて、生で見ても本当にうっとりするぐらい素敵な衣装をまとっていた。

「わっ、わっ、蒼ちゃんとたまきさんのツーショット、撮りた〜い」と我が神子はその時思ったそうだが、かなりの人数の方々に囲まれていたし、「まっ、後で撮ればいいよね♪」と思い、もう開場もすでに始まっていたようなので、その場を後にした。

思い返してみれば、この時、勇気を出して、声をかけておけばよかったのだ、神子。結果的に1日目のお二人を撮り損ねてしまったのだから…。本当に我が神子は小心者なのだから…(ため息)

 

2階への入場口はどこかと我が神子がピンクの上着の係員のお兄さんに聞くと、この先だと教えてくれた。そこで、さらに先に進んで、入場口に行く。

入場する時、なぜか一人1枚ずつ“羽根”を渡された。

 

これがその時いただいた羽根(現物)

 

「なに、これ?」

二人の神子は羽根をジッと見つめた。

「途中でみんなで飛ばすのかな?」

疑問を持ったままバッグの中に羽根をしまい、2階へと向かう。

夏はここを登るのに汗だくになっていた我が神子も今回は重い荷物を持っていないし、温度もそれほど高くなかったので、楽に登って行った…

 

昼公演の我が神子たちの席は2階の最前列。

前回は同じ2階でも一番後ろの席だったので、断然見やすい席だ。

「うん。よく見えるね。」

と二人の神子は喜んでいた。

場内アナウンスが流れた。

それを聞いて、我が神子はとてもガッカリしていた。

なぜかと言うと、前々回の時の場内アナウンスは泰明と天真の掛け合い、そして、前回は遙かとアンジェの悪役キャラの掛け合い。となると、当然今回も…と誰しもが思うのは道理。我が神子も例外に漏れず、「今回は誰だろうね? 今回出演しない人かな? だったら泰明さんの声、聞けるかも〜♪」などと密かに期待していたらしいので、普通のお姉さんの無味乾燥なアナウンスを聞いて、大いにガクッと来たようだ。

「せっかく、いい企画だったのになあ。何だかガッカリ。」

我が神子はため息をついた。

思えば、これが今回の、ガラッと改変されたステージの前兆だったのかもしれない…

 

神子たちが席についていると訪ねて来たものがあった。

おお! その泰継姿は?

「涙さんですか?」

「はい、そうですけど。」

「綺羅で〜す。」

それは我が神子のサイトによく遊びに来てくれている神子綺羅だった。

初めてお目にかかる神子同士は大いに喜びあって、名刺交換をしていた。

もちろん神子綺羅の名刺は泰継柄! とってもかわいい。(わ…わたしは!?(泣) by あっきー)

我が神子はまたまた“おりじなる・ぽすとかーど”2枚セットをお渡ししていた。一緒に来ているという泰明コスの神子の分も♪

神子綺羅の衣装は陰陽模様のところがポケットになっていて、とても工夫されたもの。それでいて、シルエットもとっても綺麗だと我が神子はしきりに感心していた。我が神子もご存知の通り内ポケットをつけたのだが、中がぶら下がってしまうので、重いものが入れられない。いろいろみな工夫しているのだな。次はもっと頑張れ、神子。

「えっ? 次? 次があるの?」

 

――どうかな…(い…いつか私の衣装も! by あっきー)

 

「(ごめん、あっきー… 無理、ぜ〜ったい無理!! 10〜20kgは痩せなきゃ、あの衣装は着れないよ〜〜〜 あっきーの細腰は私にはとてもとても〜〜〜)」

 

神子綺羅は泰明姿のご友人と一緒に来ているとのことだが、ご友人神子は1階の座席の方で待っているとのこと。教えていただいたが、何せ2階の席からはおぼろげにしか見ることが出来ない。

 

――うっうっ、泰明コス〜、見たかったよ〜〜〜

 

神子綺羅と話しているうちに開演を告げるベルが鳴り始め、後でまた会う約束をして、慌てて神子綺羅は1階の自分の席へと戻って行った。

我が神子と神子SAKはわくわくしながら、幕が上がるのを待った。

今回の舞台の作りは真ん中がせり出たかなり変わった形…

 

 

ここでどんな舞台が繰り広げられるのだろうか…

否が応でも期待が広がる…

 

開演時間になると、司会者席に前回も司会をしていた久遠さんが登場して、「クリスマスツリー、見ましたか?」という話題から入り、上演中の注意事項を説明し始めた。「カメラ、録音機器は控えてください。カメラ付携帯だと前科2犯になっちゃいますから。」などと言って、観客席をわかせた。この時はまだ和やかないいムード。

そして、久遠さんが舞台上からいなくなると…

いよいよ、皆が待ち望んでいた“ネオ・ロマンスフェスタ4”の幕が上がった…

 

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