茨木童子とは?

 

 

茨木童子とは?

酒呑童子と並び称される超有名な鬼の一人。

和製吸血鬼として名をはせる。

特に大江山の鬼退治の話と切られた腕を取り戻すお話が有名。

彼は三百人力と言われる怪力の持ち主であったと言われており、その腕を買われて、大江山の盗賊団の副将となる。ちなみにこの大江山の盗賊団の首領が酒呑童子。

この盗賊団は源頼光とその配下の四天王によって滅ぼされたが、その時茨木童子だけが唯一生き延びたとの説もあり、その後病気の父親のもとを訪れるエピソードなども残されている。

源頼光配下の四天王の一人渡辺 綱とは特に因縁が深く、彼が“腕を切り落とされた鬼”として有名になるきっかけとなった彼の腕を切り落としたのもこの綱である。その後、綱の叔母に化けてまんまと腕を取り返したという話も有名。

この一条戻り橋での腕切りの話は大江山の鬼退治よりも前という説とそれより後との説の二説がある。

腕を切り落とす話は一条戻り橋というのが一般的だが、羅城門との説もあり、そのため“羅城門の鬼”と呼ばれる場合もある。ちなみに発声練習でよく取り上げられる「外郎売」の中でも茨木童子は羅城門にいると描かれているので、意外に庶民にはこちらの方が浸透していたのかもしれない。

童子と呼ばれていたのは大人になっても童子装束(水干姿)をしていたためと言われているが、実際には蔑みの一種としてこの言葉が使われていたらしい。茨木童子は女に化けることが多かったとも言われており、この水干姿で描かれるほかに白髪の女の姿で描かれることも多い。記述の中の彼は女と見まごう超美形であるというのが定説らしい。
「戻橋」「羅生門」「大江山
は大江山三部作と呼ばれる神楽にもなっている。また、歌舞伎や能でも演じられることがあるので、興味がある方はそちらをご覧になっても面白いかもv

 

私と茨木童子

私が茨木童子にはまったのは『遙か』にはまるちょっと前のことです。

もちろんそれまでにも彼に関するいくつかのエピソードは絵本などいろいろなところで見聞きして知っておりましたが、昔はそれほど深く関心があるというわけではありませんでした。だって、定番の黄色と黒の縞々パンツで棍棒を持った図体のでかい赤鬼さんじゃあ、惚れるも何もあったものじゃありませんでしたから(笑)

私が彼にはまるきっかけとなったのには二つあります。

当時私は某朗読劇団に籍をおいておりまして、その発表会での朗読作品を探していた時に端を発します。定例の発表会の作品は子ども向けの民話や絵本などの中から選ばなければならなかったのですが、どうもどの作品もしっくりこず、〆切も迫る中、ほとほと困り果てておりました。そんな時にふと昔好きだった怪奇ものだったらどうだろうと思い、その手の子供向けの本をたくさん集めまくったのですが、その中でふと目に止まったのが、昔読んだことのあるこの茨木童子の作品だったのです。

そして、ちょうどそのころのことです。前々から好きだった喜多尚江先生の新刊コミックが出ているというのを見て、いそいそと買って来たのですが、奇遇にもその本が「銀のトゲ」という茨木童子を主人公としたコミックでした。このとてもタイムリーな二つの出会いはもう運命としかいいようがありません! もうもうその「銀のトゲ」の中に出て来る茨木ちゃんがまたとってもかわいいのですvv p(≧▽≦)q もうそれを見て、昔の赤鬼さんのイメージはすぐにすっとんで、いっぺんで恋をしてしまったことは言うまでもありません。

それからというもの、子ども用の民話の本から学術書に至るまで彼に関するありとあらゆる本を読みあさりました。もうその惚れ具合と言ったら、図書館の古書コーナーに通いつめてしまうぐらい(笑) こんなことって大学時代以来ですわ。そして、調べて行けば行くほど御伽草子や子ども向けの童話集に描かれているようなただの鬼ではなく、人間くさい親思いの一面があるとても鬼らしくない鬼だということが浮き彫りにされて来て、そして、ますます彼に惚れこんで行ったのです。

 

私の中の茨木童子のビジュアル的イメージは心酔するきっかけになった喜多尚江先生の「銀のトゲ」から発しています。だから当然髪は白髪ではなくて、銀の髪♪ そして、はずせないのが女と見まごう超美形と金色に光る瞳vv

このサイトのサイト名『銀の月』の“銀”も実はここから来ていたりします。(^。^)

 

こちらの方は『遙か』に押されて少々更新が滞りがちですが、ゆっくりと時間をかけて少しずつ更新して行きたいと思っています。まだまだ一条戻り橋のエピソードとかもちゃんと二次創作として書きたいですしねv

民話に興味があるという方は時折こちらのコーナーも覗いてみてください。

 

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