やがて楽しき
2004.6


クサナギ氏中心のSMAP観察日記。脱線御免。

草なぎ剛 草ナギ剛 つよぽん


2004年06月01日(火) 湯水の如し


昨日の真夏日がウソのような肌寒い1日。

近頃、本選びに怠惰な私の、久しぶり読書日記。
『四日間の奇跡(浅倉卓弥)』。最近流行りの手書きPOP戦略に乗せられて買ってしまったものの、しっくり来ず。
たぶん、女性の描かれ方にリアルさが無いから、だと思う。会話の語尾とか、そういう些細なところが。
『パイロットフィッシュ(大崎善生)』。これも、「売れている」という情報に頼って買ってしまった一冊。
後半、七つの海が登場して、初めて物語が豊かに。なるほどね。
『ウエハースの椅子(江國香織)』。久しぶりに読む江國香織。晴れていても、雨の匂い。ぼんやりしたまま読み終わる。
『バッテリー(あさのあつこ)』。夏休み小説ならぬ、春休み小説。中途半端が悲しくて、やがて眩しい、そんな季節。
『五年の梅(乙川優三郎)』。途中、すっかり周五郎を読んでるつもりになってしまうのは、いつものこと。
そう言われることを作家はどう感じるのかしら。
ともあれ、綺麗過ぎる嫌いもあるけれど、読後感が美しく静謐なのも、いつものこと。

最近、物欲が爆発したまま止まりません。数ヶ月前の冬眠状態が嘘のようです。
引越しで大金(当社比)ハタいたのをキッカケに、どんぶり勘定に拍車がかかって、きゃんとすとっぷ。
今夜も21時前に会社を出られたのをいいことに、ふらふらとデパートに吸い寄せられて、
ジャケットと、シュウウエムラの特別キットを衝動買いですよ。
気がつけば、今年3着目のスタンドカラージャケット。もうちっと、バリエーション考えろよー!

そんな私なので、今夜の「ぷっ」すまで、1回戦から自腹12万円のクサナギさんに、妙に親近感を覚えるのでありました。
って、相手は億万長者だってば。




2004年06月04日(金) across the universe


3年前、『模倣犯』を読んだ感想として、こんなことを書いたことがある。



例えばラッシュの電車に乗ってる時に、ふと、隣に立ってる冴えない小父さんを見て、
あぁ、この人にも子供時代があって、家族があって、本人にとっては大切な想い出とか、悲しい思いとか、
いろんなコトが、この禿げかけた頭の中に詰まってるんだろうなぁ…
って不思議な気分になることがある。宮部さんの小説を読むことは、そんな気分に似てる気がする。



私は血の出る映画とか映像がえらく苦手なのだけれど、
それは自分が実際に体験する痛みよりも、体験できない痛みの方が数倍痛いからだ。
なぜ数倍痛いのかと言えば、まさに今その痛みを経験しているその人の中には、
それが、たとえ冴えない小父さんであったとしても、「いろんなコト」が詰まっているからだ
(あ、別に小父さんに対してセクハラしてるつもりじゃないですよ)。
そして、その「いろんなコト」は、その人が死ぬと同時に全て空中に消えてしまって、
どんな魔法を使おうとも、二度と再生することはない。
それを考えると、私は心の底から絶望する。
人類始まって以来、そうやって失われてきた「いろんなコト」の質量を思い浮かべることは、
宇宙の果ては一体全体、どういうことになっているのだろう、と考える時の絶望感とよく似ていて、
私は鳥肌の立つ腕をさすることになり、同時に、宇宙的に全てを愛しいと感じる。

人を殺してはいけない理由。
私にとっては、そういうことなのだけれど。

でも、反面。
私の小学校時代がどんなに楽しかったとしても、明るい太陽の色に彩られていたとしても、
当時を思い返す時、その色彩の中にすーっと薄墨の筆を滑らせた跡が見える。
そして、その一筆は、強弱はあろうとも、今に至るまでずっと途切れることなく続いているのだ。




2004年06月06日(日) おおきなさかな


カーディガンを羽織って出掛けたら、暑くて暑くて。
でも、1枚脱ぐと無防備はノースリーブの腕に紫外線が恐ろしい。
昨日はそんな土曜日。
映画『ビッグ・フィッシュ』を観てきました。
ティム・バートンらしいというか、ティム・バートンにしては毒の無いというか、
ま、結局、最後はぼろぼろ泣かされてしまったのですけどね。
人が人を本当に理解する瞬間の、
そしてそれが、その人のことを心から愛する気持ちから沸き起こる衝動であることの、素晴らしさ。
愛する人はいつまでも大いなる川、つまり、心の中を泳ぎ続けるビッグ・フィッシュ。

ユアン・マグレガーがキュートだったなぁ。ジョセフィーン役の女優さんも可愛らしかった。
ジェシカ・ラングも好き。
でも、実を言うと、前半の肝心な場面で居眠りしてしまったのでした。
恋をすると、どうやって時が止まるんだー。あうー。




2004年06月09日(水) べるえぽっく


クサナギツヨシさん出ずっぱりのSMAP×SMAP
ニセ『海猿』出演者を騙ろうとするクサナギさんに、
あー、やっぱりコノ人のある部分は私に似ているのだなーと久しぶりに思い、
ビリヤード連続ポケットしたクサナギさんに、
目尻のあたりが微かに得意げなんだよなー、くくっ、と思い、
『HA』でクルリと回るクサナギさんに、透明な大人を感じる夜。
でも、時々は、5人でこちゃこちゃ固まって踊るスマさんが見たいものです。ふむ。

今朝の『めざましTV』では、きーこきーこヴァイオリンを弾く人が。
でも音色云々よりも私の目を捕らえて離さなかったのは、
細かいフリフリのついたブルーのシャツなのでありました。
フリフリフリル!それは、旧き良きクサナギツヨシの象徴なのだ。うむ。

読書日記。
いつの間にか、加納朋子さんの新刊が。しかも駒子シリーズ第3弾、
『スペース』。
そして、いつの間にか、グラフトンの文庫化が。キンジーシリーズ『アウトローのO』。
ぼんやりしてないで、世の中に追いつかねば。




2004年06月14日(月) 甘い森


スカートの裾をひらひらと初夏の風に揺らしながら、
今年初めての日傘を差して歩く、自由が丘の石畳。
気分はすっかり自由が丘マダム。

なんてねー、私の目的は雑貨屋さん巡りでも、優雅なランチでもなく、
味もそっけもないお仕事なんだけどねー。
その後は六本木ヒルズに回ったけど、こっちもお買い物でもMoma展でもなくて、お仕事なんだけどねー。
でも、ちょろっとヴィレッジバンガードに寄ったら、クラフト・エヴィング商會の新刊なんか見つけちゃったんだもんねー。
うれしいうれしい。『テーブルの上のファーブル』。
あ、ちなみに最近、文庫版の『クラウド・コレクター』が出ましたけど、
私はやっぱりハードカバーをおすすめしたい。紙の手触りと、写真の色合いは大切だと思うのよ。
…と思ったら、写真が無くなった分、図版が増えてるんですって。むー、また欲しくなってしまう…

今夜のSMAP×SMAPはエンディングトークとお歌だけ見ました。
って言うのはウソで、MCポンちゃんも目撃しました。

ポンちゃん…

ポンちゃん可愛いっ!と思う私と、それを認めたくない私。
愛とは、いつも憎しみの裏返し(ちがうちがう)。

お歌はMy Bestカップリング曲で、吾郎さんの口から『Major』が出た時は、
そうよ、Majorよ、Major!Major以外の何がある!って気分で、
既に、しゃららーららら、と右手を振っていた私だったのですが、
クサナギさんの言う通り、『僕は君を連れてゆく』はゆっくりとやわらかく暮れて行く空気を纏っており、
あぁ、純粋に良い曲だなぁとちょっと涙ぐんでしまいましたですよ。
涙ぐんだのは、歌詞のせいだけでなく、
すっかり音痴キャラを捨て去ったらしい中居さんの甘い声のせいだったのかもしれません。
それとも、こちらへ差し伸ばしたクサナギさんの右手のせいかも。
いえいえ、ツヨゴロナカイの重なる声が必要十分に優しかったからかもしれません。

ポンちゃん…気になる。




2004年06月19日(土) かむさはむにだー。


先週だったか、『冬のソナタ』を見ながら、
「顔のツクリで言ったら、ミニョンさんより、絶対サンヒョクなんだけどなー」と呟いたら、
「ほんっとに、こういう顔が好みなんだねぇ」と言われました。クサナギタイプの顔だと云うことらしい。
その時は、んー、そっかな?まぁ、似てなくもないけどね、と思ったのだけれど、
さっきNHKの『土曜スタジオパーク』生出演のパク・ヨンハを見ていて、
あぁ、もしかして、顔の造作プラスαで似てるかも、と頷いた次第。
クサナギさんの方がぱっと見シャープなのだけれど、
話終えてちょっと伏せる目元や、客席にやわらかく笑いかける雰囲気には見覚えが。
今日から私は、"ミニョンより、サンヒョク"ではないけれど、"ペ・ヨンジュンより、パク・ヨンハ"。

でも、パっくん(と勝手に呼ぶ)とクサナギさんには重大な相違があるのでした。
生放送で切々と歌い上げるパっくん…うぅ。がんばれ、クサナギツヨシ。
でもでも、歌い終わって、照れくさそうに俯くパっくんには、またまた見覚えが。
そう、スマスマで「きゃー!」叫ばれて照れる&Gですよ。
あらためてお顔をじっと見てみれば、その頬のあたりに吾郎さんの面影が。

つまり、パっくんは、クサナギさん+ゴロちゃんをミックスした、
私にとって最強の存在ということになるのでしょうか。

えぇっ?


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突然ですが、BBSを停止することにいたしました。
ここのところ、まったくレスが出来ておらず、これはもう、どう考えても管理人失格。
書き込んでくださってる皆様に対して非常に心苦しく…

WEB日記というのは、好きで書いているとは云え、やっぱり暗闇に向かって話している感が拭えないもの。
その意味でも、BBSの存在というのは私の中で大きかったですし、
双方向だけでなく、集まってくださった方たちの間で多方向の繋がりが生まれた
…なんてお話を伺うと、とても幸せな気分になりました。

よく、"サイトの管理をやっていると苦労が多い"という話も耳にしますが、
私の場合、サイト開設から3年半、まったく苦労知らずでイヤな思いをすることもなく過ごしており、
こんな暢気で幸せな管理人もいないのではないかと思うほどです。
これもひとえに、集ってくださる皆様のおかげです。いつも、本当にありがとうございます。
これからも、日記は、ほそぼそ・うだうだ・だらだらと続けてまいりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。




2004年06月22日(火) HELLO?HELLO?


■何がイイって、踊るすまぷー。
久しぶりに見たような気がする、踊るすまぷー。

またもや『Over Flow』が予選落ちしたのは残念だったけど、
昨日のSMAP×SMAP・メモリッピーズは久々に踊る5人&側転する人を見ることが出来て嬉しかったですよ。
クサナギさんの茶色い髪がふわふわでねぇ。

しかも、なんですか、いつの間にか、みんなで巴里に行っていたなんて!
これって、周知の事実だったんですか?私が情報浦島なだけなんですか?

しかもしかも、今度は下3人で露西亜にも行くらしいじゃないですか。
うー、想像するだに可愛らしい。まるで、ルーシーの3姉妹(下記参照)。


■柄にもなく、「信じ合うこと」とか、「温め合うこと」とか、「慈しみ合うこと」とか、
そーゆーのって一体どーゆーことなんだろう、なんてことをぼんやり考えることが多い今日この頃。

そんな時に某日曜劇場の最終回なんかを見ると、あまりにヒネリも臆面もない展開に憮然としてしまうわけなんですが。
どうして、ラブストーリーってのは、
(1)誤解が元で「彼」と別れた「彼女」が大人な男性のもとへ走り、
(2)でも、やっぱり本当に好きなのは「彼」なのだと気づき、
(3)大人な男性と別れた「彼女」が一人で生きていく決心をすると、
(4)「彼」との偶然の再会が訪れ、
(5)気の利いた会話の末に「彼女」が「彼」の胸に飛び込む。
(6)はっぴーえんど!
っていう筋書きから逃れることが出来ないんでしょうか。世界はソレを求めているということなんでしょか。

などと思いながら、今夜、久しぶりに訪れたほぼ日刊イトイ新聞
何気なくクリックした『SAY HELLO! あのこによろしく。』。
ルーシーと、その3姉妹。
ページをめくっているうちに、いつの間にかボロボロ泣いている私なのでした。


■信じ合うこと。温め合うこと。慈しみ合うこと。
私は、ちゃんと、応えていますか?届いていますか?




2004年06月24日(木) 空も飛べるはず。


■えぇ、最近、ぜんぜん見てなかったんですよ。ビデオにさえ、録ってなかったんですよ。
今日も帰宅したのがちょうど22時だったので(帰宅時間、早くなったでしょ?)、
本当なら終わってる時間だったんですけども、テレビを点けたら、まだ中盤だったんです。
どっちの料理ショー・牛タン定食vs.カルビ定食。

ややっ、この落ち着き払ったカッコいい男の人は誰?

びっくりしたねぇ、あたしゃ(ちびまる子)。

連日連夜、クサナギどっぷり状態だった頃も、それはそれでメロメロだったのですが
(メロメロじゃなくちゃ、どっぷり状態なわけないけども)、
こうやって、たまに出会うクサナギツヨシさんは、ちょっとの間にふんわりと変化していて、
それはそれで、またメロメロオーラを放っているのだなぁ。
さすが、麦トロご飯を卒業しただけのことはある。うむ。


■引越し貧乏が尾を引いているので、できるだけ倹約しようと心に誓ったはずなのに、
こういう時に限って、ハードカバーに手が伸びてしまう自分がイヤイヤ。

と云うことで、今週の購入図書は全てハードカバー。
『犬は勘定に入れません』(コニー・ウィルス)
『誰も知らない小さな話』(佐藤さとる)
『小さな人の昔の話』(佐藤さとる)
1冊目は、何か、こう、どーんと分厚い物語が読みたくなりまして。
あとの2冊は、以前から読もうと思っていたのに、すっかり忘れていたので。
コロボックル、赤んぼ大将、大きな木、ぼくの机、ゆわかし…
子供の頃の、佐藤さとるさんの生み出す物語を読んでいる時の、空も飛べそうな気持ち。
その気持ちを思い出すだけでも、今でも空も飛べそうな気持ち。
これって、すごい。




2004年06月29日(火) 旅姿


■モスクワの三人男

『ホテル ビーナス』がモスクワ国際映画祭で、パースペクティブ部門(新人監督部門)で最優秀賞受賞。
今更ですが、おめでとうねー。
昨日は、記者会見の場で「せーかいーにひーとつ…」と真っ赤になりながら歌って、
両手で顔を覆って照れていたクサナギさんの、黒いジャケットから覗く白シャツの胸元に釘付けでしたが、
今朝は凱旋帰国したクサナギさんの、例のフリフリブルーシャツとノッポさん帽子のコーディネイトに釘付けでした。
いずれにしても、よかったよかった。
どんな形にせよ、あなたが丹精込めたお仕事が記録に残されるということは、私のココロをとても落ち着かせるのですよ。
あ、「旅行みたいな」シンゴローもね。


■パリの四人男

SMAP×SMAP・SMAP in PARIS。
ワインに酔っぱらってパリの街をふにゃふにゃ歩くSMAP−1は、普通のあんちゃん達だった。
フツーのあんちゃんだ、ほんとに。
フツーのあんちゃん達なのに、SMAPなんだ。
つまり、それが、SMAPの凄いとこなのだ。

ピカピカ光るエッフェル塔に無邪気に喜ぶ4人も最高レベルに可愛らしかったけれど、
なんてったって、メリーゴーラウンドのシーンでございましょう。
中居くんに夢中な木村くんの「手ぇ振んなさい、ヒロちゃん!」に頬を染めながら手を揺らすヒロちゃんと、
焦点の合わない目で前方を凝視したままぽりぽりお菓子を食べ続けるクサナギツヨシと、
後ろで一人のべ〜と曲芸してる慎吾ちゃん。
なんだか、すごーくスマ的風景。
きっとゴロちゃんが居たならば、これまた一人で黒目がちな瞳をキラキラさせながら上下していたことであろ。

でもって、素で「5人で」と言ってしまった慎吾ちゃんと、
ラストシーン、貴重な貴重なワインを味合う吾郎さんの確かな表情に、ちょっと泣けました。

うー、それにしても、いいなぁ、巴里。
3日間滞在しただけで、すっかりフランスかぶれになって帰ってきたのは、もう10年も昔になるのかしらん。
本気でフランス語の勉強して、移り住もうと思ったもんねぇ。1週間くらいで諦めたけど。
や、だって、もー、街行く男の子がめちゃくちゃ可愛くって…なーんてのは本当ですが(あら)、
筆を走らせたような空と雲の色合いと、そこに、すっくと立つエッフェル塔の姿に惚れてしまったのですよ。うむ。

そういえば、エッフェル塔・ロボット説を唱える木村くんは、『ひみつ』の太郎のようでした。
図解が出なかったのが残念です。





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