雲をつかむ話 〜SMAPおでかけ記
<< THE HOTEL VENUS >> 完成記念 握手会 '03. 12/24 原宿クエストホール
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今回の握手会には、14時30分集合の「ホテル ビーナス完成記念イベント&握手会ご招待」と、 15時30分と16時集合の「イベントには落選いたしましたが握手会には参加できます」の2種類があったそうな。 12月22日に私の所へ送られてきた速達ハガキは15時30分集合分。 どうでもいいけど、印字が蛍光オレンジなので、非常に読みづらいお葉書でしたよ。わざと? 原宿クエストのエントランスにわさわさと集まった参加者は、まず、ざっくり番号順に呼び出されて列をつくり、 順次、クエストホールのある3階まで階段を登ります。私の場合、3階に辿り着くまでに30分ちょい。 で、ホールロビーではDVD&映画前売り券販売スタッフが葱背負った鴨たちを待ち構えており、 9,490円と引換えに某CDショップの袋を手にして初めてロビーへの入場を許されると。あぁ、ホントに鴨になった気分。 あ、そうそう、ロビーの入口で待っていた時に、私の前をすり抜けていったのはCXの荒井さんでした。 他にも、どこかで見たようなお顔がちらほら。 そして、そこから更に1時間待ちです。その間、固く閉ざされたホールの扉の向こうでは記念イベントが行われており、 かすかに聞こえる「きゃー!」の声に、おぉ、本人が登場したんだなぁと思いつつ、ぐぅぐぅ仮眠をとる私 (説明しよう。おそらく400名ほどが詰め込まれていたロビーの壁際には作りつけのベンチがあり、 たまたま壁際に並んでいた私は、せっかくなので座らせていただいたんだねー)。 1時間弱経ってイベントが終わって列が動き出すと、 握手を終えた人が出て来る扉の遠く向こう側に、ライトを浴びてピカピカ白光りしている人が見えまして。 ここに至って急に、そうだ、私はこれからクサナギツヨシと握手をするんだった、えぇぇ?!と実感が沸いてきて、 ちょっと待ってっ、どうすればいいんだっけ?何を言えばいいんだっけ?何処を見ればいいんだっけ? と自分に問い掛けてみるものの、寝起きでボケた状態のまま、列はぐんぐん進んでいくわけで。 ホールに入ると、正面に設えられたビーナスカフェのカウンターの中に居る、 淡紫のウェスタンシャツを着て、両耳に髪を掛けた人の3秒毎の「ありがと!」もはっきり聞こえるようになり、 私たちの列はその右顔を見ながら、ぐんぐん進んでいくわけで。 クサナギツヨシと向かい合った直後、およそ0.5秒ほどの間に私の頭の中では、 「目がデカい!」「っていうか、相対的に顔…も…」「エラだ、生エラだー」「っていうか、これ本物?」 「もしかして、被りモノ?」「あっ、でも皮膚が動いてる」「特殊メイク?」「いや、違う、本物だって、本物!」 ざっとこれだけの叫びが飛び交い、その間いったいどんな表情で彼を見つめていたのやら自分では分かりませんが、 一瞬絶句していた隙に、握手マシーン、またの名をアリガトマシーンとして自動化されたクサナギさんに 両手でがし!と手をとられ(絶句しつつも、ちゃんと右手は差し出していたらしい。っていうか、差し出さずにどうする)、 「ありがと!」 と先に言われてしまったわけですよ。 で、何を言おうかなんて全然考えていなかった私が何を返したのかというと、 「ありがと!」 だったんですねぇ。鸚鵡か、私は。 そして、その鸚鵡返しに対して、クサナギさんが「うん」と頷いて、きゅっと手を握って開いて、 私の3秒間は終わりを告げたのでした。 「ありがと!」「ありがと!」「うん」 会話になってないじゃんかー! 後から思い返すとなんだか可笑しくって、一人でクスクス笑ってしまいます。 一瞬、「被りモノ?」と思ってしまった自分と、思わせたドーラン塗りまくりのクサナギさんと、 そして、会話になってない会話を交わした自分が可笑しくって。 でも、あれかな、向こうの「ありがと!」は万人向けのお仕事としての 「ありがと!」だけれど、 私からクサナギツヨシに伝えたいことを凝縮すれば、やっぱり「ありがと!」だったのかもしれないし、 だから、あれで良かったのかもしれないな。 とにかく、クサナギさんの目の印象は強烈でした。 メイクのせいというより、むしろ黒目の、強さというか、不思議さが。 「ありがと!」の時、クサナギさんの顔に浮かんでいたのは、もちろん営業スマイルに違いないけれど、 ニッコリ細めた目ではなく、大きく見開いた目から、ツルンとした黒い瞳がこっちを見ていました。 記者会見やカメラ目線で話をする時のクサナギさんの黒目って、 ブラックホールや鏡のように見える時があるのですが、まさにそんな感じでしたよ。 そして、その手はサラリと乾いているけれど、ほんのりと温かでした。 あのね、「しばらく手洗えなーい!」っていう風になるのかな、と思ってたんですよ、握手前は。 でも、終わってみると、全然思わなかったんですね。 その容姿や目が、会社で隣に居たら、ちょっとビックリだよ!って感じの常人離れした雰囲気なのに対して、 なんというか、とても自然な、とても親しみ深い掌で。 だから、無理に保存しなくても、いつでも感触を思い出せるというか。そんな感じ。 それが、ちょっと嬉しかったです。 これがクサナギツヨシってことなのかな、と思ったりして。 【2003/12/27 UP】
参加者へのお土産
(デミタスカップ&ソーサー・アネモネの球根) |
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