豊川ダキニ真天(とよかわだきにしんてん)
豊川稲荷札幌別院(すすきの)の御本尊並に本院(札幌市清田区北野)西序(本堂正面向かって左側)に「ダキニ真天」を奉祀しております。
豊川の御本尊のいわれは、寒巌義尹禅師が鎌倉時代の文永元年(1264年)入宋求法、同4年帰朝のため、ご乗船の際、海上に霊神が現れ、妙相端麗稲穂を荷ない、手には宝珠を捧げ、白狐にまたがるお姿にてご神示あり。
 禅師は深く感動され、帰朝後、示現のお姿を自ら刻み、守護神として祀られました。これより代々相伝され、6代目の法孫「東海義易禅師」が豊川の地に禅寺「円福山妙厳寺」を開創と共に鎮座し、爾来幾多の霊験を現じ、福徳と神、抜苦与楽の神として、現代まで広く崇仰されてきました。
 豊川ダキニ真天の「オンシラ バッタ ニリウンソワカ」という神咒は、インドの梵語であります。これを簡単に解釈しますと、「わが真心はどこまでも通じて、正しい道・明らかな教えにより、悪事災難を除き、福徳知恵を得、苦を抜いて楽を与え、悲しみを転じて喜びとなすことが、必ず成就する」の意です。