擬音

 

 

 私の周りには会話の際、擬音語を多用する人が多い。気のせいかもしれないが、関西弁の人は擬音が多いように感じられる。
 人の口調がすぐに移ってしまう私も、もう手遅れかも知れない(数年住んでいて、もうすっかりエセ関西人)。最近では擬音語を多用する自分に気付くことがある。
 擬音語を用いる事によって、より正確な情報を伝える事ができればよい。本来そのために用いるべきなのであるが、使い方を誤ると却って混乱を招く事になる。
 また、必ずしも音を表現する訳でもなく、物や行為の状態を表現する言葉も多用される。これは擬態語というのだろうか。ここでは一緒くたに取り扱うが、あまり気にしないで頂きたい(御指摘は歓迎致します)。

「ガー」という言葉がある。

勢いよく物事が進む時に使われている様だ。

「ガーっとやっちゃってよ。一気に」

「ぴやー」という表現を多用する人もいる。「ガー」っと物事を片付ける場合は、若干強引なイメージを伴うが「ぴやー」はもっと軽やかに事態が進行している。

「ぴやーっとやればすぐやろ」

 職場に「きゅきゅー」を多用する人がいる。
この人ったら色々な場面で「きゅきゅー」なもんだから、わけがわからなくなりそうな時がある。
穴などに何かを差し込む時も「きゅきゅー」、材料を切る時も、曲げる時も「きゅきゅー」である。

「ここのところをこう、きゅきゅーっとやって、こっちからこう、きゅきゅーっと来たらあとはがーっと行ったらええねん」
嗚呼、意味がわかってしまう私って……。

さて一般には「ガサっと」も多用されている。
 これは主に警察庁の捜査員などが、家宅捜索の際に使用するものだ。

「ここの机にある資料はどうしましょうか」
「全部証拠や。ガサっと持って行け」

「サクっと」
「サクサク」
 スナック菓子をかじる音を表現した擬音語である。

「新clie触って来ました。OS5がどうなのか良くわからないのですが、やはりCPUパワーが数段アップしたのが大きいでしょう。メモリースティック内の画像を表示したり、切り替えたりといった操作を軽快に、サクサクと行えました」

 ソニーのPDA、clieの新型はかじり心地が大層良いらしい。良くわからないが、メモリースティックなる部分が特にサクサクしているのであろう。clieを食べたときの爽快感が良く伝わってくる表現である。


 しかし、スナック菓子に5万円以上だすほどの余裕を持ちあわせていない私は、clieのサクサク感を味わうことが出来ないのであった。


他の4kコラムへ

はらたまhomeへ