ハジャイの町並みその2




[ハジャイ中心街]

駅前から伸びる「Thamanoonvithee Road」ともっとも活気のある「Sanehanusorn Road」との交差点。その南西の角にカフェテラス式の中華レストランがある。そこから通りを眺めていると、人々の暮らしの珍しい光景が観察できて、一日中いても飽きない気がする。北西の角に当たる場所に白く見えている建物は、「Odeanデパート」である。夜になると、ここを基点に露店が所狭しと並び夜市の独特な活気が生まれる。またこの角には巨大な象が現れる。




[中華簡易食堂]

ピンクホテルの裏玄関側の「Saengchan Road」沿いで見かけた中華簡易レストラン。麺類などの簡単なメニューで、庶民向けにはやっているらしい。食器や食材ケースを載せた台が長い期間の重みで湾曲している。チャイニーズたちの商売にかける気迫を垣間見た思いに襲われ、しばらく店の前に立ちつくしていた。何度か入ってみようと考えたが、ついに入ることができなかった。この規模の店になると、日本語はおろか、英語も通じない。もちろんメニューなどに英語や日本語を話す客への配慮などまったく感じられない。




[中華簡易食堂2]

右端に見える白い横長の看板に「福建」という文字が見えた。この町の中国人は、ほとんどが福建省から来た移民であり福建文化の影響が色濃い。




[足裏マッサージ店街]

ハジャイ名物のひとつ「足裏マッサージ」。中心街の周辺には、軒を連ねて足裏マッサージの店が立ち並んでいる。ご覧の「Prachathipat通り」もそうである。足裏マッサージ店はたいてい同時に理容店も兼ねている。理容部門は髪洗い、顔洗浄、ひげそり、耳垢取り、つめ切りなど細かいメニューがあり、全部やると結構な料金になる。「足裏マッサージだけ」のつもりが、ついつい居心地良くなり、その結果予定にない髪のカットに誘導され、気がつくとメニュー一式をお願いしてしまっていたりする。なぜそうなるかは、この先を読めばおわかりかもしれない。



[理容&足裏マッサージ]

店の前を通りかかると、女性が外の通行人に向かって条件反射的に頭の上に手を載せ、両手で「モミモミ」と奇妙なしぐさをする。「髪のお手入れは」いかが?」というアピールなのだと思う。これはハジャイのどの店の前を通りかかっても同じだった。ちょっとでも足を止めたりすると、それまでソファにだらしなく体を沈めていた女性たちが、さっと立ち上がって声をかけてくる。商売の意欲と気迫にはすごさを感じた。



[足裏マッサージ師]

理容とマッサージを兼ねた店には、どこにいってもハジャイの美人をすべてかき集めたような素敵な店員ばかりが勢ぞろいしている。人の足の裏をいじくりまわす職業の質からいえば、ちょっと不釣合いなもったいないようなチャーミングさだ。この街では、美人でなければこの商売ができないとでもいいたげに、モデルや女優っぽい顔立ちの若いコが巧みなサービスをしてくれるのだ。考えすぎかもしれないが、何か知らぬ「甘いわな」にかかっていく怖さを感じる。なぜか、この店では足裏マッサージをするキュートなコがミニのプリーツスカートを履いていた。


[伝統マッサージ]

タイといえば下半身の関節を中心に攻める「伝統マッサージ」が有名である。バンコクの「ワット・ポー」寺院のマッサージは特に観光客が必ずといっていいほど訪れ試してみるスポットであろう。ハジャイにも市中に「伝統マッサージ店」がたくさんある。「HappyLove」。店の看板が、この町のおおらかで怪しい雰囲気を実によく表現しているといえる。ただし、タイ南部のここまでくると、さすがの「伝統マッサージ」もかなり変質している。施療師には中国福建省出身者が多く、そのせいで純粋なタイ式マッサージに中国式、台湾式技法が混在している。また、ハジャイの伝統マッサージには、漢方医学の手法を取り入れた「チャカサーイ」別名「ピンポンマッサージ」がオプションとしてある。想像通り男性の股間マッサージであるが、きちんとした医法にのっとった正々堂々のメニューなのである(ホントかな?)。