ハジャイの町並みその3




[ふかひれスープ専門店]

町の至るところには「ふかひれ」レストランがある。ハジャイのもうひとつの名物である。鍋焼きうどんの器のような土鍋に、野菜やきのこ類と一緒にとろとろと煮込んでゼリー状になったふかひれの姿煮が、ぜいたくに盛りつけて出される。日本円で一杯1000円ほど。ハジャイならではの珍味である。




[ツバメの巣のレストラン]

ふかひれスープにならんで、ハジャイのもうひとつの名産が「Bird's nest」つまりツバメの巣である。細いゼリー状の筋が、小鉢に盛られた甘いスープのなかに浸っている。それをれんげのさじですくって飲む。食事のメニューというより、どちらかといえばデザートで、みちゆく人々は足の疲れを休めテーブルの腰掛けて一杯すくう。巣の種類によって値段が違うが、安いもので一杯250円くらい。




[イスラム教徒の露店]
大通りには必ずといっていいほど歩道に沿って露店が立ち並ぶ。その中にモスリム特有の被り物を身に着けた人々が目につく。この町はもうイスラム教徒の国「マレーシア」の国境に近いことを改めて思い出せる。商売の目線はタイ国内やバンコクを見据えているのでなく、シンガポールやマレーシアを意識している。タイ南部の奥まったこの町は、はるか昔から国際都市として繁栄してきている。




[モスリム・レストラン]

イスラム教の宗教的儀式、いわゆる「ハラール」にもとづいて食材をさばき調理されたメニューを出すモスリム専用レストランも市中に数多くある。隣国マレーシアからの観光客だけでなく、町の住民の中にもモスリムが多いことが推測できる。



[両替所]

東南アジアではどこにいっても「日本人」だといえば、ちやほやされてきたように思う。だが、同じ意識でこの町を訪れると、実に寂しい思いをする。「日本人?それがどうした」。そんな冷たさをこの町は表情にたたえている。いい例が、日本円を両替する場所がほとんどないのだ。シンガポールドル、マレーシアリンギットなら大歓迎される。町中のいたるところにその両替所がある。しかし、日本円は「カヤのそと」。唯一といっていい円の両替所が、ここ「Yon Deeホテル」内にある政府指定の両替所である。



[路上公衆電話1]

歩いていると路上に小さなテーブルが置いてあった。足元にはプラスチックの椅子がふたつ。何かと思ったら公衆電話の露店サービス屋さん。市内電話が3バーツである。


[路上公衆電話2]

路上公衆電話とはいっても何のことはない。個人が所有する携帯電話が一台テーブルの上に置いてあるだけだった。正面の女性が「店主」。カメラを向けるとはじめは手や腕で顔を隠してほんとうにいやそうだった。しかし観念したらしく、ごらんの緊張した顔で硬直していた。この店主はなかなかしたたかで、悪どいヤツだった。ためしにお願いした市内電話で、一回目は話中。二回目でようやくつながったのだが、二回分の6バーツ取られた。しかも、こちらがコインのことがよくわからなかったので、手のひらにコインを載せて彼女に取らせた。すると5バーツ取るふりをして10バーツコインを取り、それから1バーツ取りやがった。となりの女性客は、当方にまったく関心をみせずただ電話をかけ続けていた。