コア人気が高い、毎日コミュニケーションズ作品の一つ その刺激的なタイトルに無駄な妄想を抱いた人も多いようだが、実際の内容はその表題とはうらはらに健全である。 だが、それがいい。 |
大学生活も2年にさしかかったある夜、主人公の元に叔母さんから8年ぶりの電話がかかってきた。 その用件は娘の家庭教師を頼みたいということで、深く考えずに引き受ける主人公。 彼にとって苦闘の一年間が、始まったのである。 |
上記したように、本作は主人公が家庭教師となり、女の子を無事に志望校へと合格させるのが目的です。 対象となるキャラクターはそれぞれ学力・得意分野・志望校が異なり、育成とケアを両立してゲームを進めていきます。 そこでまず知ってもらいたいことは、本作はあくまでも「家庭教師シミュレーション」であることです。 「家庭教師の恋愛シミュレーション」ではないことを理解しておいて下さい、勿論恋愛要素もあることにはありますが。 つまり、家庭教師という要素と恋愛という要素を比べた場合、家庭教師の要素の方が大きいわけです。 ですから、メインはあくまでも生徒の育成・大学合格であり、恋愛要素はかなり控えめです。 イベントやデートなども受験に苦しむ生徒のケアといった傾向にあり、主人公は毅然として教師であることを貫きます。 個人的に思ったのですが、これはあの育成ゲームの名作と言われている「卒業」と同じなのですね。 育成というゲームの本筋を置いておいて、その結果として恋愛要素が発生する・・・ 本作はゲームの過程上に恋愛要素も含まれてはいますが、その感情は好意というよりは信頼・善意といった意味合いが強いように感じました。 ・・・育成ゲームとして完成度が高過ぎるため、そう捉えてしまうのかもしれませんが。 キャラクターやシナリオなども当時としては申し分なく、幅広く楽しめる作品だとは思います。 ですが育成ゲームという意味合いが特化し過ぎているため、恋愛要素を重視する方にはちょっと敬遠されるかもしれません。 自己育成ではなく他育成ですしね・・・プレイヤーと作品の距離が少し遠く感じられます。 プロデューサーである小川明久氏は「家庭教師の恋愛ゲーム」が作りたかったようですが、出来上がったのは「家庭教師のゲーム」。 このことについて氏は色々思うことがあったようですが・・・(攻略本記載) 本当の初期企画から見解の差異もなく出来上がった「家庭教師の恋愛ゲーム」というのも、見てみたかったですね。 |