練習や試合の準備に使う道具や設備の紹介

サッカーの練習や試合の準備をするときに、「あれがあれば、これがあれば」等、毎度毎度無駄な労力を繰り返していることが多い。始める前は「どうしてこんなことを誰も前もって準備できないんだろう」とぼやいていても、それが終わってしまえばケロッと忘れてしまう。少し日が経ってから「あー、あの時やっておけばよかったのに」と毎回反省をしている。

このコーナーでは、そうした反省から具体的に改善した事例を紹介していこうと思っています。

 

4.ポイントを打てないグランドでのライン引き 

作成 ’03104日  

グランドの制約でポイントを打てない場合はどうすればよいか?この問題に対しては、芝生の自営サッカーグランドを管理されているW氏から、現在行っている方法を紹介頂きました。

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芝生にはポイントを打ち込んだりできないので、以下のようにしています。

@ゴールライン、タッチライン、ハーフウェイライン

芝生全面の中に、それよりも小さい所定サイズのグラウンドのラインを引く訳ですが、ゴールラインおよびタッチラインの両端を芝生縁まで延長した所に赤い杭を打ってあります。つまり、例えば「井」の字(左側の縦棒は直線とする)の中の横長四角がグラウンドであるとすると、4本の棒の各端部に相当する所(ここが芝生縁)に杭を計8本打ってあります。加えて、ハーフウェイラインの延長上の芝生縁にも2本打ってあります。
 そして、上記8本の杭に、上側左、上側右、右側上、右側下・・・・の順で時計回りに1、2、3、・・・、8と番号を付けたとすると、右のタッチラインを引く際には、まず5の前に立って2を目指して前進し、4が右真横に見える所で止まり、そこをコーナーとし2を目指してラインを引き始め、3が右真横に見える所でライン引きを止め、そこをコーナーとします。
 しかし、これを実行すると、毎週同じ部分がゴール前になったりして、芝生が痛みますので、時々は、面倒ですが、まず5から右側に2mずれた位置から始め、4が右真横に見える所からさらに2m進んだ所をコーナーにする、などの工夫をしています。

Aゴールエリア、ペナルティエリア

また、ゴールエリアおよびペナルティエリアを簡単に引くために、以下のようなロープを作ってあります。それは、先端にゴールライン中央に刺すための第1ペグを結び、そこから3.6mのところにゴールポスト位置を示すための印を結び、そこからさらに5.5mのA点に、5.5mの長さで先端にゴールエリア角の位置に刺すための第2ペグを結んである枝分かれロープの基端を結び、そこからさらに11mのB点にペナルティエリアとゴールラインとの交点を示すための印をし、そこから16.5mの長さの先端にペナルティエリア角の位置に刺すための第3ペグを結んであるロープです。このロープを、まず第1ペグをゴールライン中央に刺してゴールライン上に伸ばし、A点から枝分かれロープを直角に内側に張り出して第2ペグを芝生に刺し、B点で16.5mの長さの部分を直角に内側に折り曲げて第3ペグを芝生に刺します。こうして、ロープをFの字状に配置し、A点から第2ペグに向けてゴールエリアの縦部のラインを引き、B点から第3ペグに向けてペナルティエリアの縦部のラインを引きます。同じことをゴールの左右逆の位置で行い、その後は、引いてあるゴールエリアラインの先端同士、引いてあるペナルティエリアラインの先端同士を結ぶラインを引きます。

 

 
 


3.ライン引き用のポイント 

作成 ’02720日 改定 ’03104 

練習や試合の時にグランドに入って真っ先にやらなければいけないことはライン引きである。試合ができるようにゴールライン、タッチライン、ハーフウェイラインを引き、次いでペナルティエリア、ゴールエリア、センターサークルを作る。あらかじめ要所要所にポイントがあれば楽に出来る。しかし、そういう作業は人手とまとまった時間がかかって面倒なので大抵のグランドではポイントを付けていない。毎度毎度同じ様に足で歩数を測ったりして無駄な時間を費やしている。準備する人数が少ないと試合や練習の開始時間や全体の予定に大きな影響を与える。舞子台緑地公園も昨年度まではそうだった。しかし、さすがに今年度はそういうことはもうやめようというN代表の掛け声により、プラスチック製の薄い板を5寸釘で地面に固定することで要所全てにポイントを付けた。これで完璧かと思ったが、すぐに砂がかぶってしまいポイントが見えなくなってしまった。ポイントを探すより足で測ったほうが早いので、せっかくのポイントは使い物にならなくなってしまった。やはり、紐を杭で埋め込んでおき、一部が地表に少し出るようにしないといけないことがわかった。

そこで、紐と打ち込み用の杭(U字型)を準備して、既にポイントした所に紐を埋め込んだ。以下にその時使った材料と道具および費用を紹介する。

 

1.材料と道具

 

一般名称

品名

内容

単価

数量

@

ロープ

ポリグリーンロープ

太さ3mm×50m

ボビン巻き

750

(7/29コーナンにて)

1

750

太さ3mm

バラ売り

10円/m

(7/29コーナンにて)

20m

200

ポリオレンジロープ

太さ4mm

バラ売り

13円/m

(7/29コーナンにて)

20m

260

A

打ち込み杭

ユニクロ ステップル

9mm×100mm

78

(7/29コーナンにて)

n

78×n

B

ハンマー

石頭ハンマー

1.3kg

柄が竹材

580

(7/29コーナンにて)

1

580

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@紐はポリエチレン製がよい。木綿だとすぐにすり切れてなくなってしまう。色は既に野球やゲートボール等の異なる目的で埋め込んである他のものと違うのにした方が混乱しなくてよい。できれば緑色やオレンジ色が目立ってよいと思う。

A打ち込み杭は、地面が硬い場合はU字型がよい。上からハンマーでたたいた力がそのまま下まで伝わりやすいから。杭の径は9mmは欲しい。細い径の杭を使うと下に小石があった時に曲がってしまう。

Bハンマーは、最低1.3kgの重量がないと役に立たない。特に下に小石があった時などは、小さな金槌では打ち込めない。

C紐は打ち込んだ後、数センチにカットする。長いと子供がいたずらして掘り起こしてしまう。さらに、紐は編んであるのをバラしておくと遠くからでも目立つ。

紐を結んでハンマーで地面に打ち込む

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


以上

 

2.ベンチ   

作成 ’02413日  改定’02720

毎年夏には恒例のサッカーの合宿がありますが、昨年(平成13年)も東鉢伏高原へ行きました。その時、グランドに置いてあったベンチがすごく気に入ってしまいました。どんなベンチかというと、見た目は重そうですが軽くて極めて安定感がありました。しかもそこらにころがっている廃材(厚めの板切れとプラスティックの籠:収穫コンテナ)を利用しており、日曜大工で安価に作れそうな気がしました。

早速、家(と言っても実家の方)で作ってみましたので、紹介します。

特長:

@足の部分が腐らない(下がぬかるみでも気にならない)

A軽くて持ち運びが容易

B廃材利用で安価

Cガタツキがない

D2つ並べると簡易テーブルになる

1.材料

 

品名

内容

単価

数量

@

2×4材

座板用

長さ1820×38×89mm

288

(4/13コーナンにて)

6

1728

A

1×4材

裏板用

長さ1820×19×89mm

178

(4/18コーナンにて)

1

178

B

収穫コンテナ

(プラスチック製の籠)

野菜や果物入れ

250円(中古品)

 

4

1000

398円(新品)

(6/23コーナンにて)

4

1592

C

木ネジ

(コーススレッド)

長さ51mmまたは57mm

550円/1

900本/1

550

D

塗料

油性ウッドライフカラー

1280円/ℓ

1ℓ

1280

収穫コンテナが中古品のベンチ2台分の合計(4,5項はまとめ買いなので除く)

2916

収穫コンテナが中古品のベンチ2台分の合計(4,5項はまとめ買いなので除く)

3508

消費税込み(コンテナが中古品)

3062

消費税込み(コンテナが新品)

3683


上記は、ベンチ2台製作分の参考価格です。

中古の収穫コンテは、千葉のホームセンターでは売っていたが、神戸のコーナンでは新品しかなく、少し値段が高くなる。

 

2.作り方

下図に示したように、プラスチックのケースの上に2×4材を3つ取り付ければ完成する。固定方法は、1×4材を適当な長さに切って、下から木ネジ(コーススレッドと呼ばれているものが安価)で取り付けるだけだ。充電式インパクトドライバーがあれば作業は簡単。

さらに防腐用の塗料を塗っておけば万全だ。

以上

 

 

1.ゴール運搬用台車 

作成 ’02316日 改定 ’09329

以下に紹介する台車があれば、大人2人で楽に重いゴールを運べます。

もうゴールを腕力だけで運ぶのは疲れる上に腰を痛めるのでやめにしましょう。

1.材料

項番

品名

内容

単価

数量

(1)

運搬台車(運搬君)

耐荷重150kg

2980

2

5960

自在車輪(ゴムタイヤ)

直径100mm

1100

4

4400

(2)

L字金具

長さ 35mm

幅  40mm

厚さ  2mm

78

 

8

724

(3)

ボルト(サラネジ)

(ワッシャー,ナット付)

ボルト径 4mm

ボルト長さ 20mm

60

8/袋)

1袋

60

(4)

ゴムシート

(黒色)

 

厚さ 3mm

幅  20cm

長さ 62cm×2

680/m

1.3

884

 

(5)

接着剤

合成ゴム用

198

1本

198

(6)

トラロープ(黄色と黒)

2m/

25/m

4m

100

(7)

ビニールホース

内径12mm

320/m

50cm

160

2台分合計

12486

消費税込み

13090

上記は、3/16時点のホームセンター「コーナン」での価格です。

()項はL字金具のカバーで、危険防止用です。

2.作り方

台車は2台で1セットです。

ゴール運搬用台車の車輪は4個共自在型にしないと使えません。市販の運搬台車は安いのですが、前輪2個は直進型なので交換しなければなりません。このため思ったより割高になります。

 (1)手押し台車2台から「取手」を外し台車だけにする。

1台につきボルト&ナットを4個外すだけでよい。

 (2)車輪をすべて自在型にする。

回転しない車輪が1台に2個付いているのでこれを外し、自在回転する車輪に交換する。

 (3)ゴムシートを貼り付ける。

ゴールを運ぶときに縦に滑らないように長さ62cm、幅20cmのゴムシートを台車の真ん中に目測で貼り付ける。

貼り付ける前には、合成ゴム用の接着剤を全体に塗布しておくとよい。

 (4)L字金具を取り付ける。

ゴールが横にずれて落ちないようにゴールが乗った両側にストッパーの役目としてのL字金具を取り付ける。

台車の裏側にはなぜかL字金具を取り付けるのに都合のよい穴が8個(運搬君は4個)開いており、裏側からキリで上のゴムシートまで貫通させる。

L字金具4個をボルトとナットで固定する。ずれの防止だけなので、ボルトは金具1個につき1個とした。

ボルトが通りにくかったら、上からキリでゴム穴を広げておくとよい。

 (5)ロープをつける。

ロープは台車を引っ張るときに必要である。

「取手」を外した時の穴が左右に2個ずつあり、ここにロープを通して固定する。

(6)L字金具にカバーをつけて安全を確保する。

子供は台車を使って何をしでかすかわからないので、L字金具にカバーをつけて安全を確保しておきます。

ビニールホース(内径12mm)をL字金具に差仕込んだ後、ビニールの先端を1cm程度残して切るとよい。

また、L字金具に差し込んだビニールが後で抜けないように先に接着剤をつけておくとよい。

もし手頃な板金(60×40×厚さ2mm程度)または板切れ(厚さ10mm程度)があればそれでL字金具の橋渡しをしても同じ目的が達成できると思います。

これで完成です。実働1時間程です。

これは、3/16にホームセンター「コーナン」で材料を買ってつくったばかりの内容なので確かです。

市販のものよりずっと使いやすく、しかも安価だと思います。

現状はちょっとL字金具が軟弱です。丈夫なのを望まれる方はもう少し幅広の物を選択すればOKです。

 

3.使い方

(1)通常の使い方

ゴールを少し前に傾けた隙間に後ろから台車を滑り込ませて乗せるだけなので、極めて簡単です。

(2)下がぬかるんでいるとき

ロープをゴールポストに引っ掛けると、台車自身が引っ張られていき、途中で台車からゴールがすべることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


以上