鳥かご

 

ねらい

・味方にパスを出す感覚・タイミングを養う。

・味方からパスをもらう感覚・タイミング・ポジショニングを養う。

・門の間を抜くパス感覚を身につける。

 

1.準備

1.1 エリア

始める前に白線で四角エリアをいくつか作る。1エリア5人を目安に必要分作る。エリアの大きさは低学年ほど大きくする。1年生の場合は、9m×12m位あればよい。

 

1.2 人員配置と鬼用のビブス配布

「それでは四角い中に先着5名まで入ってください。どこでもよいです。」

子供達はどんな練習をするか分からないので仲良し5人組になったり、強い子がいる所を探す。当然人数が片寄るので人数が余った所から少ない所へ移動させて人員配置が終了する。

各エリアにいる子に「ビブス(ゼッケン)が欲しい子は手を上げてください」といってビブスを持たせる。1エリアにビブスは2つずつ配る。

 

2.ルールの説明

「それではルールを説明します。ビブスを持っている子が鬼です。ビブスは着ないで手で持ってください。鬼でない子はボールを鬼に取られないように味方同士でパスを回してください。鬼はボールを取りに行ってください。鬼がボールを取ったら鬼を交代します。鬼だった子は新しく鬼になった子にビブスを渡してください。ただし、ボールを取り合いしている間は取ったかどうか分かりづらいことが多いので、ボールをキープしたということが皆に分かるようにボールを足の裏で上から押さえて意思表示してください。ここで鬼が交代する条件を言います。

 

①まず、鬼にボールを取られたら、取られた子が鬼になります。

②ボールをエリアの外に出したら出した子が鬼になります。ボールを出した子が鬼だったら鬼のままです。

③味方からパスされたボールを取れるのに取りに行かなかったためにボールが出たら、ボールを蹴った子ではなく、取りに行かなかった子の方が鬼になります。

④取れそうにない無理なボールを出して受けた子のどこかに当たってボールが出たらパスを出した子の方が鬼になります。

⑤反則を犯したら、即鬼になります。

パス回しをしている子がボールを出した時は、2人の鬼のどちらが交代してよいか分からなくなります。この場合は、鬼同士でジャンケンをすればよいです。または鬼になった順番で決めてもよいです。」

 

3.ゲームの開始と終了、鬼のローテーション

「それでは始めます。ただし最初のパスだけは鬼は見るだけにして取らないでください。1本目のパスが渡ったらゲーム開始です。」

大体2分位経過したら大きな声でカウントダウンを始める。「20,19,18,17、・・・、5,4,3,2,1、ピー、終わりー。それでは、ビブスを持っている子は左回りに移動してください。」同じ子供同士で長いことやるとマンネリ化して飽きがくるので、こうして鬼をローテーションさせてメンバーを入れ替えると新鮮さが持続すると思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


4.レベル差の解消 ⇒ 門を通す練習の追加

しばらくこの練習をやっていると、ボール回しの子の方に上手な子が残り、下手な子がなかなかボールを取れないためずっと鬼になってしまう傾向になる。上手な子は刺激がなくなり、またボールを取れない鬼の子達もつまらなくなってくる。そのうち、鬼の子はボールを追っても取れないため動かなくなってしまう。これでは、この練習の意味がなくなってしまう。そこで、その様な兆候が見えてきたら上達したと判断して練習のレベルを1段階上げてやる。いろいろな方法があるが、まずは門の間にボールを通す練習を追加することにした。

「今日の鳥かごの練習は新しい練習を追加します。それは門の間にパスを通す練習です。門というのは二人の鬼の子の間をいいます。もしこの二人の鬼の間にパスを通すことが出来たら鬼はその場で腕立て伏せを1回だけしなければなりません。パスを通すというのは単にボールを通すのではなく、必ず反対側で味方がボールを受けなければなりません。ボールを通されても鬼が先に触ればパスを通したことにはなりません。鬼はパスを通されないように気をつけてください。それでは始めます。」といって始める。今度は、今までパス回しだけで退屈していた子も果敢に門を通すのに熱中するようになる。しかし、鬼も意識しているのでなかなか簡単には通らない。パスを通そうとすることで、鬼にボールが渡るチャンスは圧倒的に増えてくるので、レベル差が緩和される。