ニューヨーク滞在8泊9日  [ 6日目/5月22日(月) ]
グッゲンハイム美術館・オペラ座(アメリカンバレー)
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昨夜は未明になり隣の部屋に客が入った。久々に会ったらしい3人の 男女で会話がはずんだ。女性の笑い声などが気になり目覚めたら眠れない。  3時頃、ドアーの下から静かにするよう書いたメモを差し入れ、ドアーをノック して部屋に戻った。気付かないようで相変わらず賑やかな会話が続いた。  がまん出来なくなり、ホテルの電話交換手に事情を話す。 交換手が適切な対応をするものと思い電話を切った。しかし隣の電話が鳴ったり、 誰か注意に来た様子はない。再度、交換に電話する。  「交換手は何も出来ないから待って下さい。セキュリティーを呼び出すから。」  今度は聞き取れた。セキュリティーに事情を話したら直ぐ分かってくれた。 暫くすると隣のドアーをノックする音がした。ドアーが開けられた。 警備員が隣の男女に注意する声が聞こえる。これで静かになった。 ところが、こちらは頭が冴えてしまって寝付けない。30分もしたら、元のように 賑やかな会話が始まった。「暫く静かにしたから、隣は眠った」と考えたのは 明らかである。朝5時頃、客が帰り、静かになった。その後、やっと眠れた。

グッゲンハイム美術館
今日もやはり小雨が降っている。夜の予定はあるが日中は自由、グッゲンハイム美術館に行くことにしてホテルをでた。雨の中マジソン街まで歩く。  空気は冷たかった。54丁目の角に衣料チェーン店GAPがあったのでワイフは当座のコートを見に入った。GAPなる店はニューヨーク中の至る所にあるが、品揃えは案外少なく若向きのものが多い。適当なものが見つからず諦めた。  カシミアのカーデガンの上にジャケットを着ていたが、それでもかなり寒く感じ ているようだった。

バスに乗り、89丁目で下車、濡れた道を5番街に向かって歩いた。 グッゲンハイム美術館に入る。この美術館は建物の奇抜なデザインで有名だが、 ソロモングッゲンハイム財団は世界で7つの美術館を所有し運営していること でも珍しい存在であろう。ニューヨーク市内ではSOHO地区にもう1つある。  米国内では他にもラスベガスにあり、欧州にはベニス、ベルリン、ビルバオ (スペイン)にあるという。 美術館というところは時代毎に、ジャンル別に、 画家別に多くの作品を集め、収集数と質を誇るものと思っていたが、ここは 違う。その哲学というか、多くの美術館を展開する基礎的考え方はどんなもの であろうか。

雨のため、大勢の観光客がこの美術館にも入っていた。まずエレベータで最上部まで行く。螺旋状の展示場を下ったが、展示物は全て建築構造物のミニチュアだった。この分野の人達には興味深いもののようで、それなりに詳しく観察したり議論している人達の姿が散見される。ユニークな展示という印象は残ったが、我々にとっては何の面白みもない。  ゆっくりと4階に位置する絵画展示室まで歩いた。

絵画展示室は4・3・2階にあり、2階の展示室は印象派からエコール・ド・パリの有名な画家の作品が多ので楽しめる。セザンヌの「腕を組む男性」、モジリアニの「裸婦」、画家名は忘れたが素晴らしい夜会の絵、ミレー、ドガ等もあり、ピカソ、カンディンスキーは多いようだった。この館内はフラッシュのみならず写真撮影そのものが禁止されている。ロビーで記念写真を撮っただけで終わった。また、事前ウェブ調査でカフェテリアは無いと思い込んしまったので、昼食はここでしなかった。しかし、美術館パンフレットによると1階の南側にある。  有名な Delli が出店しているそうだが、入り口は小さく分かりにくいようである。 館員にカフェテリアの有無を確認しなかったのが悔やまれる。

グッゲンハイム美術館を出て、セントラルパーク側の歩道をバス停まで歩く。歩道の端にある大木の枝が歩道に屋根を作っているが、雫が滴り傘がいる。しかし見事な並木である。バスで5番街60丁目まで行った。  マジソン街の Drugstore.com の店舗でロゲインを買いたかった。しかし雨と冷風 でワイフは遠回りできる状態になかった。セントラルパークからの風を避けるため、プラザホテルの前を通り、狭い58丁目を歩いて6番街に出る。

6番街58丁目角の薬屋 Winthor Pharmacy に入った。ミノキシジル入りの育毛剤は数種類あったが、アップジョン社のロゲイン5%3本入り2箱を購入する。陳列棚の表示価格はたしか86ドルとなっていたと思う。後で控えを確認したら80ドルだった。為替レートを125円とすると、日本円で1万円である。帰国後の確認では輸入代行価格より数百円安い程度で大した価格差はなかった。

ホテルで睡眠
ホテルの部屋に戻りスーパーで買ったパンなどで簡単な昼食とする。ワイフは寒気がするので風邪薬を飲み直ぐベットで横になった。私も昨夜眠れなかったこともあり、ゆっくり眠ることにする。6時頃まで眠った。
アメリカンバレー(リンカーンセンター)
ネクタイを着用し、オペラグラスのみ持ってホテルを出る。外はまだ雨。  ホテルの車寄せではタクシー待ちの長い行列が出来ていた。時間が無いのでバス停に行く。途中でもイエローキャブはつかまらない。それ程の距離でもなくバスのほうが早そうである。

19:40 メトロポリタン・オペラ座に到着。続々と観客が集まってきていた。 劇場内は赤い壁と赤い絨毯で、薄暗く感じられた。この種の劇場にはフロアー毎 に名前が付けられており 1階 ( Orchestra ); 2階 ( Parterre ); 3階 ( Grand Tier ); 4階 ( Dress Circle ); 5階 ( Balcony )(正面後方はFamily Circle ); 6階 (両サイドのみでFamily Circle )。 2、3、4、5階はコの字型に作られ、Parterreが一番値段の高い座席であった。  ただ劇場ごとに各階の呼び名が違う場合があるので、上記の名称はこの劇場の ものである。また、広いOrchestraは細分化され夫々が名称を持っている劇場も ある。カーネギーホールとかミュージカル劇場でも、当日券購入としても事前に ウェブサイトでフロアー名を確認をしたほうが Better である。

我々はドレスサークルという4階である。左手の階段を上った。フロアーの表示が見当たらないので、フロアーを数えて4階になる所でホールから中に入ろうとした。丁度劇場の人が入口に二人立っていたので、いかにもイタリア系アメリカ人らしき中年男性に確認した。
「Are we in a right place ? 」
切符を受け取り確認したその人は、
「No ! You are in a wrong place, at a wrong date and wrong time ! 」
「 ? 」
もう1人の劇場の人はおかしそうに笑っていた。
「You must go one floor down.」
今度は真面目に答えてくれた。 
「You must be kidding !」
これが精一杯のお返しであった。

日本を発つ直前にオンライン予約したのだが、オーケストラ、ドレスサークル、天井桟敷(5・6階)しか空きがなかった。ドレスサークルを予約したが座席までは指定できず、座席は劇場まかせである。遅い予約だったので良い席はもらえないと思っていた。ところがドレスサークル中央の前から2番目の上席だった。オンライン予約では住所も記入するので劇場は外国遠方からの来客であることは知っている。このような場合には、何か特別の配慮をするのではなかろうか。両サイドはポツポツの入りでも正面は満席のドレスサークルである。運が良かっただけでは、遅い予約でこんな上席をもらえるはずがない。オンライン予約では多少の手数料もかかり、「空きがあったら」という人には現地のチケット屋で当日券を半値位で売っているようです。

初めてのオペラ劇場のこと、服装も多少気にしてグレーのジャケットにネクタイだったが、この程度で十分であった。男性のフォーマルなスタイルはドレスサークルでは見当たらない。女性には多少着飾った感じの人達も居たが、普通の見苦しくない服装なら問題はなさそうだ。ただ寒く雨なので、コートは皆さんお持ちでした。クロークに預けることなく。 我々の周りの皆さんはオペラグラスは持ってきていましたね。舞台から距離が あるので、これは持参する方がbetterです。私のオペラグラスは30年前に 購入したものですが、初めてその本来的な使用となりました。バレリーナの 表情程度は見ることができました。

春のシーズンの American Ballet は数種のプログラムがあるが、今日は5月1日に世界で初めて上演されたもの (World Premier) で、David Parson プロダクションの La Bayadere Act II 「The Pied Piper」 となっています。 バレーは入門曲程度の知識しか無い私には、どんな曲なのか、誰の曲なのか、ストーリーはあるのか、さっぱり見当がつきません。バレー曲のことで難解ではない、とだけ思っていました。

直ぐに8時となり、American Balletの開幕です。オーケストラ演奏と共に天井から吊り下げられた6個(?)のシャンデリアがゆっくりと上昇し始め、観客の邪魔にならない天井まで上がってゆきました。劇場内は暗くなった。正面の舞台は真っ暗で、その奥中央の左寄りに小さい光の窓が見えます。  純白の衣装のバレリーナが音楽に合わせて1人また1人とそこから踊りながら 舞台に現れる。次々と、24人の妖精が舞台左右に分かれ踊り並びました。  きれいなオープニングの演出でした。その後は、曲毎に左後ろから右後ろから 男性バレリーナ、女性バレリーナが出てきて二人で踊り、24人のチームと踊り、 1人で踊り、見とれている内に第一幕が終わってしまいました。大道具・小道具 は一切用いない、舞台とスポットライトのみのシンプルな前半でした。テレビで 観るバレーとは全く違い、初めての舞台は比較にならない位に美しくうっとり させ、完全に時間の経過を忘れさせるものでした。

インターセッションには多くのアメリカ人達はホールに出ました。恐らくこの短い時間のおしゃべりが愉しみの1つなのでしょう。

第二幕となり、前半とはがらりと雰囲気が変わりました。バレーのコスチュームというよりは歌劇のコスチュームとも思える驚くほど凝った衣装をまとっての踊りとなりました。しかも何かストーリーがあるようです。 恐竜時代を思わせるコスチュームと小道具もまじり、それが進化なのかストーリーが跳ぶのか、曲に合わせて変わっていくのですが、どうも良く分かりません。 

21:50 終了。座席を立ったドレスサークルの観客達は「素晴らしかった!」という歓びの表情ではなく、狐にだまされたようなムッという顔付きでした。  ぞろぞろと階段を下りながらアメリカ人達の会話を聞いていますと、衣装が素晴らしいとか、想像を絶するとか、皆さんコスチュームの事ばかり話している感じです。それ以外はやはり良く分からなかったのではないでしょうか。 それでも、全体として印象に残るバレー初鑑賞でした。予約して本当によかった。

オペラ座を出てリンカーンセンター広場の噴水を通り過ぎると階段がある。北から南にむけ送り迎えの車が通る道があり、そして再び階段を下りる。やっと歩道にでる。ここからリンカーンセンターを見返ると、別世界があった。  ライトアップされた白亜の3音楽堂と噴水、音楽堂から広場を歩き車を待つ人達、 次々に来る迎えの大型高級車やリムジン。まさに映画の世界である。  我々はトボトボとバス停に向かった。5番街を下るバスに乗り、ロックフェラー センター手前で下車、6番街まで歩いた。 またスーパーに寄りパンと飲み物を 購入した。10時30分ごろ部屋にもどった。

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