旅行記|春のパリとロンドン 6泊8日+前後泊 (1999年5月) | 第1部 パリ
写真撮影
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大きく重い一眼レフは撮影の楽しみは大きいですが、一日中肩に下げて歩くのは疲れます。 店頭では最軽量だったF社のAPSカメラをショルダーバックに入れて行きました。 さて、私のパリ・ガイド(新刊にあらず)には次の 記述がありました。

「一部の国立博物館を除く美術館、博物館、駅の構内などは撮影禁止。 ルーブル美術館などは許されているが、フラッシュは厳禁。(中略) 三脚は有料。 7月14日のバレード等は例外だが、軍隊、軍人、それに警官も撮影禁止の対象に入る。(中略) 街角で三脚を使用するのも正式には警視庁の許可が必要。」 厳しいですね。 だから、いやなんだ、パリに行くのは・・・。 私としましては、次の記述に望みをつないで出かけた次第です。「一般に観光客の写真撮影に対しては寛大だが、以上の点を十分気を付けて 慎重に行動したい。」

ナポレオン一世の戴冠式が執り行われたと言われる歴史有るノートルダム大聖堂の参観がパリ観光の手始めでした。 三方にある出入り口上方の「バラのステンド・グラス」でも有名ですが、北側正面は下方半分が補修工事でネットに覆われ外観は損なわれています。 他の観光客に混じり、聖堂内部に 足を踏み入れました。 薄暗い内部からも正面のステンドグラスはやはり下半分は見えず残念でした。 満杯に近い観光客にまじり、時には日本人グループツアーのガイドの説明に耳を傾け、聖堂内をゆっくり歩きながら見学しました。実は、この聖堂内はフラッシュの閃光がもの凄いのです。 皆さん、思い思いのものを背景に遠慮なく撮っておられる。「カトリック寺院のことで、国立ではないから。それにしてもフラッシュが咎められないとは、めずらしい」と思いましたね。 それでは、と私も遠慮せずに撮影しました。 同じ大寺院でも、モンマルトルのサクレクール寺院はお祈りしている人達や寺院内の小礼拝堂でお説教に耳を傾ける人達がいて、内部の撮影は完全禁止、聖域としての雰囲気はこちらにありました。

花市場・裁判所・公衆時計などブラブラと見歩き、ポンヌフ橋から左岸に渡り、芸術橋からルーブル美術館に行きました。 歩行者専用の芸術橋は場違いに思われるアメリカ開拓時代をテーマにした群像が沢山あり、大勢の観光客が通る中で子供達が写生しているのが印象的でした。 シテ島、左岸の芸術院、右岸のルーブル、静かに流れるセーヌ川を時折通る観光船・・・、美しいパリの風景を見ながら渡り終えると美術館です。 中国系米国人が設計したと言われるガラスのピラミッドが古いフランス建築に囲まれた広場の中央にある、この光景は私には新旧のバランスがとれて素晴らしいものに映りました。  昼なので入館直後に簡単な昼食をすませ、さて有名なる美術品の数々の見学 と相成りました。 ご多分にもれず、通り一遍の見学です。 欧米系の人々には歴史的背景等で特別に興味をひくらしい首のない天使(?)の像「サモトラケのニケ」は大勢が取り囲み、かのモナリザの絵は黒山の人、人、人。 女性と男性では観点・感想の違う 「ミロのヴィーナス」もポツポツ鑑賞の人々を集めていました。 今年前半に上野の博物館で公開されたドラクロアの大作 「民衆を導く自由の女神」は無事帰国し、すでにルーブル美術館で展示されていました。 陳腐ながら、日本語案内見取り図を片手に一日・二日を要する美術館でした。 写真? ここでも、皆さん遠慮なくフラッシュを使用していました。 見学者、美術館スタッフ共々、全く気にした様子はありませんデシタ。

ルイ13世に始まり、ルイ14世が完成させ、ルイ16世とマリー・アントワネットの時代に絢爛豪華な貴族社会のセンターとしての役割を終えたのがヴェルサイユ宮殿だそうです。 大勢の見学客と共に一回りしただけですが、 規模と豪華な内装など表現の方法がありません。 恵まれた晴天のもと、宮殿 裏手、大運河方向の庭園の花壇も幾種類の花が満開で異なる色彩に輝き、幾何学紋様のフランス庭園の見事な美しさを演出していました。 この時に最高の時期に来たナ、と実感しました。 この庭園は地表で拝見するより、宮殿の二階からの眺めの方が印象に残りました。 宮殿内は禁止と明示された所以外は撮影は自由、フラッシュも大丈夫でした。 ただし、フラッシュの方は ルーブル同様に付和雷同的コメントです。

パリの裕福層の檀家が多いと言われるマドレーヌ寺院近くからフォーブール・サン・トノーレという有名店舗街が始まります。(本物の高級商店街はヴァンドーム広場とかモンティーニュ通りで普通の観光客はチョット歩くのみ。) 銀座・並木通りと似て狭い通りですが、広いオペラ・マドレーヌ商業地区の一部と考えると、商業地区の虫垂突起といった感じです。 ブラブラ歩く と、フランス国大統領官邸(エリーゼ宮)の入口になり、警備のガードで物々しい雰囲気になりました。 ゲートがあり、黒い鉄棒が縦に並ぶ門扉が閉められています。 ゲートと官邸の間で大勢のガードによる儀式が行われている様子が反対側の歩道から垣間見られました。 物見高い性格が表に出て、フル装備のガードが守りを固める門扉に近づきました。 カメラを内部に向けたとたん、英語の大声。「写真はダメだ!歩道の向こう側で撮りなさい!」  さすがの私も即座にスゴスゴと引き下がりました。 思うに、こんな場所のガードはセコムのガードの類ではなく、選ばれた警察官か軍人です。 車のすれ違いがやっとの狭い道のこと、反対側で撮ったところで警備の人達の顔と装備ははっきりと写るのですが・・・。

あちこち記念写真程度は沢山とれましたし、我々二人の写真を撮ってくれる親切な人達にも時折出会えて満足しました。 どこでも三脚を使用している 人の姿はありませんでした。 考えてみますと、シャッターを押してくれる人が現れたり、観光客どおしでカメラを交換しツーショットを取り合ったり、カメラを媒体とする簡単なふれ合いを楽しめたのも三脚の使用制限のお陰かも知れません。

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