欧州通貨連盟(EMU)加盟国/ユーロ圏 (19ヵ国):2017年現在

以下のEMU参加国では共通通貨ユーロのみ、各国の旧通貨は使用できません。
表中の人口の単位は「万人」、大凡の国力などの目安の補助になりえます。
国名 国名(英語) 人口(万)
アイルランド共和国Republic of Ireland 424
イタリア共和国Republic of Italy 6002
オーストリア共和国Republic of Austria 831
オランダ王国Kingdom of the Netherlands 1647
ギリシャ共和国Hellenic Republi (Greece) 1112
スペイン王国Kingdom of Spain 4511
ドイツ連邦共和国Federal Republic of Germany 8132
フィンランド共和国Republic of Finland 529
フランス共和国French Republic 6339
ベルギー王国Kingdom of Belgium 1067
ポルトガル共和国Portuguese Republic 1060
ルクセンブルク大公国Grand Duchy of Luxembourg 48
スロベニア共和国Republic of Slovenia 201
キプロス共和国Republic of Cyprus 77
マルタ共和国Republic of Malta 40
スロヴァキア共和国Republic of Slovakia 539
エストニア共和国Republic of Estonia 134
ラトビア共和国Republic of Latvia 201
リトアニア共和国Republic of Lithuania 284

次の3カ国はEMUの加盟国ではありませんが、ユーロの使用が認められ、独自のユーロ貨幣が発行されています。
国名 国名(英語)
サンマリノ共和国Republic of San Marino
モナコ公国Principality of Monaco
バチカン市国Vatican City

次の国はチャッカリ組、自国の通貨を発行せずにユーロを国内通貨として利用しています。独自のユーロ貨幣の発行はできません。
国名 国名(英語)
モンテネグロMontenegro
アンドラ公国Principality of Andorra
コソボ共和国Republic of Kosovo

欧州中央銀行(European Central Bank/ECB/1998年6月1日設立)

ECB old
フランクフルト・ビジネス街のユーロタワー(旧本部)
2017年6月11日 撮影
ECB old
フランクフルト郊外のECB本部(2014年に移転)
2017年6月10日 高速列車ICEから撮影

メガバンクのユーロ両替相場(売値/買値):

海外旅行では予め必要な外貨を準備して出国することが多い。
国内でユーロや他の通貨を売買する時に参考になる時価相場が分かります。

単一通貨ユーロの発足とその後の拡大:

この度18参加国に拡大したユーロ圏の総人口は約3億3200万人(2012年/推定)でアメリカの約3億1700万人(2013年末/推定)を越えている。ユーロ圏全体の国民総生産は大きい。
1999年1月1日午前0時
原初参加の11カ国(ベルギー、ドイツ、スペイン、フランス、アイルランド、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、オーストリア、ポルトガル、フィンランド)で単一通貨ユーロ(Euro)が誕生。ユーロで策定・実施される金融政策は欧州中央銀行(ドイツ・フランクフルト)に一元化され、ユーロによる外国為替オペレーションを開始、参加国の公共債はすべてユーロ建てで発行されるようになった。
1999年1月1日〜2002年1月1日
銀行・金融業界は、ユーロに移行。非強制・非禁止の原則のもと、行政機関は企業との取引にユーロを使用。
2001年1月1日
ギリシャにユーロが導入され、ユーロ圏は12カ国に拡大した。
2002年1月1日
ユーロの7種類の紙幣と8種類の硬貨が流通を開始した。
ユーロ紙幣は全メンバー国共通のデザイン、金額の数字と共にラテン文字 (EURO)とギリシャ文字 (EYPO) が印刷されている。ユーロ硬貨の表面は全メンバー国統一デザイン、裏面は発行国独自のデザインです。
2002年12月28日
参加国独自の国内通貨の使用が終了した。
2007年1月1日
スロベニア共和国(Slovenia/旧ユーゴスラヴィア連邦の構成国)が参加、ユーロ圏は13ヵ国に拡大した。
1992年1月に独立を承認したEUはスロベニア(Slovenia)のEMU参加を2006年7月に承認しました。旧共産国では初めてのEMU参加であり、1991年6月の独立宣言後の約15年で統一通貨導入を達成したことになります。
2008年1月1日
キプロス(Cyprus)とマルタ(Malta)の地中海2国がユーロに参加、ユーロ圏は15ヵ国に拡大した。
2009年1月1日 [ ユーロ誕生10年 ]
スロヴァキア共和国では今日からユーロが正式な通貨となり、16番目のユーロ国家となりました。旧ソ連圏のチェコ・スロヴァキアが1993年1月1日にチェコとスロヴァキアに分離され独立して成立した国です。
2011年1月1日
エストニア共和国の通貨はユーロとなり、17番目のユーロ国家となりました。バルト3国の1つです。旧ソ連から離れ独立した国では初参加です。
2014年1月1日
ラトビアの予定通り2014年1月1日に旧ラトから新通貨ユーロに切換え、ユーロ圏メンバーとなりました。通貨は昨年12月中旬から銀行窓口で交換が可能でしたが、今後はユーロのみの決済です。EMF参加国は18カ国となりました。
2015年1月1日
リトアニアがユーロに切り替り、旧ソ連圏のバルト3国の全てが共通通貨ユーロの採用となりました。EMU参加国はこれで19カ国です。
==========
未参加国の動き
*チェコは当初2010年のユーロ導入を目指したが、導入期限は撤回したようです。
*ハンガリーは当初の予定を延期し2014年を目標にユーロ参加に向け努力中のようです。
*スウェーデンは2003年の国民投票でユーロ導入が否決され未参加となりました。しかしスウェーデン財務省が欧州連合(EU)にユーロ参加の方針を伝えたそうです。2013年を目処に再度の国民投票を行いユーロ導入の賛否を問うことになる。
スウェーデンは1995年にEUに加盟、その時に通貨統合に理論上は合意した。しかし1999年のユーロ発足では採用基準を敢えて満たさず、自国通貨クローナの保持した。2003年の国民投票でユーロ採用が否決されている。EUのユーロ採用国がギリシャに端を発する負担で苦しむなか、スウェーデン経済は今年1−3月に6.4%、昨年通年は5.7%の拡大を見せている。金融の世界でもスウェーデン・クローナとスイス・フランは信任されている。[Ref.07:文章は変更、要点のみ、2011年6月現在]
*デンマークも2000年の国民投票でユーロ導入が否決されました。しかし通貨クローネは事実上ユーロとの固定相場制とされ、2011年までにユーロ導入のための国民投票を再実施する方針を表明済みです。
*アイスランドもユーロ圏に参加の意向を表明しているようです。[ 日経(2008/11/6) & 産経(2008/10/20) & 外務省サイト ]
*ポーランドも2012年のユーロ導入の政府目標を表明。基準達成に向け、2009年から欧州為替相場メカニズム(ERM2)に参加し、2010年に参加を問う国民投票を実施する予定とされます。[ Nikkei Net (2008/11/8) & JETROサイト ]
----------
注:2008年夏以降に世界を襲った金融不安のため財政基盤の弱い諸国のERM2移行はかなりの遅れが生ずるようです。(2008.11.12 記)
注:欧州委員会のセミナー「ユーロ圏への道:ヴィシェグラード4カ国の展望」が2008年11月28日(金)に東京で開催されます。ヴィシェグラード4カ国とはポーランド、チェコ、ハンガリー、スロヴァキア。(2008.11.12 記)
注:バルカン半島のモンテネグロは”The official currency in Montenegro is the Euro.”としていますが、ECBサイトのユーロ参加国のリストに掲載されていません。恐らく自国通貨を持たずにユーロを公式通貨として使用しているのみ、と推察されます。モンテネグロは条件が整えばユーロ圏参加を希望しているようです。(2009.05.11 記)
注:2010年前半にギリシャの財政が極端に悪化して経済のみならず社会的な混乱も引き起こし、当国のみならずEuro採用国全体の信用不安につながっている。
ニューヨークタイムズ紙(Ref.06)によると、マーストリヒト条約では公的負債はGDP の60%以下と定められているが、2000年のギリシャの報告書では、インフレ率は容認範囲内だったが、GDPの104%もの公的負債があった。にも関わらず、ギリシャは2001年1月1日から Euro の流通が始まった。(2010.06.19 記)

単一通貨ユーロを導入するための条件は?

ユーロの導入を希望するEUのメンバー国は外国為替、財政収支、物価、長期金利の4項目で条件を満たす必要がある。外国為替に関し、まずEUの「外為相場メカニズム(ERM2)」に参加する必要がある。ERM2はユーロ導入の待合室とも呼ばれ、自国通貨の対ユーロ相場変動を最低2年間、上下15%の幅に抑える必要がある。この2年間に財政赤字など他の条件も整え、最終的に参加条件を満たすかどうかの判定となる。


付録

ローマ条約50周年記念コイン(2007.03.19 追記):

ローマ条約(Treaty of Rome)は欧州経済共同体(EEC/the European Economic Community) 設立の基本条約であり、1957年3月にフランス、西ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの6ヵ国によってローマで締結され、1958年1月1日に発効した。
2007年3月25日がローマ条約締結の50周年にあたる。ローマ条約により EEC が生まれたが、この条約により1999年のユーロの導入と各国の旧貨を廃止して2002年にユーロの紙幣と貨幣を発行する道が開かれたのである。ユーロ参加国はこの50周年に共通の2ユーロ記念硬貨を発行し流通させることにした。
----------
右上の記念コインの写真:原典サイト”EUROPE DIRECT”に使用許可願いのメールを送付、2007年3月23日付けのご返事を頂いています。
[原典サイト]  The European Commission
このサイトにあるはずですが、サイト構成が変更となり使用したページのURLがわかりません。悪しからず。(2008/6/4)

----------

アメリカのコインの話
実際にはユーロに全く関係ない事かも知れません。しかし、アメリカに愛称クオーター硬貨(1/4ドル=25セント)がある。表は初代大統領のジョージ・ワシントン、裏はアメリカのシンボル鷲が描かれている。
ユーロ発足と同年の1999年から、通常のクオーター貨幣に加えて、表は共通のジョージ・ワシントンでも裏面は各州のデザインによるクオーター貨幣が発行されている。

アメリカのクオーター貨幣の一例
1例: ニューヨーク州発行のクオーター硬貨、裏面に自由の女神

ユーロ硬貨も表は共通デザインで裏は各国の異なるデザイン、偶然にしては出来すぎた話に思えます。

実は、大昔に読んだ北杜夫著「南太平洋ひるね旅(新潮社)」を読み返しました。1960年代の前半にハワイ・タヒチ・フィジー・ニューカレドニア・東西サモアを気軽に一人旅、その愉快な記録です。文庫本139頁に載っている話です。
タヒチとニューカレドニアは昔フランスの植民地だった。
『タヒチとここの通貨は単位(注:フレンチ・パシフィック・フラン)は同じだし、札にしても硬貨にしても一見同じに見えるが、実は少しずつ違っている。タヒチの硬貨の裏側はヤシの木だが、ニューカレドニアのものにはこのカグア(注:鳥)が浮彫になっている。』
ヨーロッパ文明では異なる地域や国で共通通貨を用いる際に硬貨の表を共通デザインとし裏は地域または国で違える方法は前例があったのです。
(2011.11.09 追記)

参考サイト:
Ref.01: 駐日EU代表部(日本語) ≫ Ref.02: EU/ユーロと経済通貨同盟
Ref.03: Europian Central Bank (ECB/英語)ECB/The euro
Ref.04: ECB/各国通貨・為替レート・チャート
Ref.05: New York Times Topics: EURO
Ref.06: What Crisis? The Euro Zone Adds Estonia

◇◆◇
(2017年07月20日 更新)
(2016年10月18日 モバイル表示対策)(2016年06月17日 更新)(2005年9月18日 公開)

< PREV.NEXT >