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2006年末のプリンタ 〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜 (2006年10月24日著)
エプソンのPM-A820、キャノンのPIXUS MP600という2万円台後半の機種を比較する。PM-A820はPM-A750の後継、PIXUS MP 600はPIXUS MP500の後継となる。比較的購入しやすい価格で、価格と性能のバランスが取れているこの2機種だが、PM-A820、PIXUS MP600は共に実売価格2万8000円となっている。上位機種と比べてどのあたりが削られているのだろうか。
早速プリンタ部から見ていこう。まずは、PM-A820だが、なんと画質は最上位機種のPM-A970と同等なのである。6色インクで、1.5plのAdvanced-MSDT対応、5760×1440dpiの解像度という事で最高に美しい印刷結果が得られる。価格が2万円以上安い機種で同等の画質というのはすごい事だ。ただノズル数が少ないので、印刷が若干遅くなり、縁なしL版写真で25秒となっている。といっても十分高速だ。前モデルでは省かれていたCD/DVDレーベル印刷機能もしっかり搭載されている。オートフォトファイン!EXも対応なので、逆光などの写真の補正も手間いらずだ。 一方のPIXUS MP600の印刷画質は、一つ上位機種のPIXUS MP810と同等である。染料のカラー3色+ブラックに加えて顔料のブラックインクが搭載される。印刷画質は実質4色なので、ハイライト部などはよく見るとPM-A820に劣るが、最小1plのインク滴と9600×2400dpiの解像度と相まって十分綺麗だ。また顔料ブラックのおかげでモノクロの文字原稿などがくっきりしているという利点がある。もちろん、CD/DVDレーベル印刷機能や、顔を明るく補正する機能も搭載している。また、キャノンお得意の前面給紙と自動両面印刷機能も搭載している。印刷速度は縁なしL版写真で24秒とPM-A820と同等である。 次にスキャナ部を見てみよう。このぐらいの価格帯になると、CIS方式になってしまうので読み取り面から浮いてしまう原稿などは苦手だ。また、PM-A820が1200dpi、PIXUS MP600は2400dpiと解像度も上位機種と比べると劣ってしまう。去年はエプソンのPM-A750が2400dpi、キャノンのPIXUS MP500が1200dpiだったのと比べると逆になった印象だ。PM-A820は1200dpiなのでもちろんネガのスキャンは出来ないが、PIXUS MP600も2400dpiであってもネガのスキャナは出来ないのは注意が必要だ。ところが紙原稿用で2400dpiを使うかと言われると難しい。実際はスキャナ部分に関してはそれほど差はないと言えるかもしれない。 ダイレクト印刷機能ももちろん備えている。カードスロットからの印刷に関しては、PM-A820はコンパクトフラッシュ、SDカード、メモリースティック、xDピクチャーカードに対応している。一方、PIXUS MP600はxDピクチャーカードには直接対応せず、コンパクトフラッシュ型のアダプタを別途用意する必要があるのは注意が必要だ。その他、赤外線通信機能に標準で対応している他、Bluetoothにもオプションで対応するのは両機種とも共通している。しかし、上位機種から削られている所もある。まず、PM-A820はエプソンお得意の動画からの印刷機能を備えていない。手書き合成は両機種とも行えるが、PIXUS MP600もキャノンお得意のCD/DVDレーベル印刷時には使えない。つまり、エプソン、キャノンがそれぞれ備えていた独自の機能が少なくなり、両者とも似た機能になった。違いと言えば、PM-A820は外付けのDVD書き込みのドライブやMOドライブ、USBメモリへ写真を写したり、逆にこれらから印刷も行える点と、一部携帯電話から文字を入力して写真に合成できる点だ。またPM-A820は手書き合成シートの「手書き部分」の背景に、カラーで写真が薄く印刷されるので、手書きと写真の位置あわせはしやすい。 コピー機能ももちろん備えており、上位機種と同じくCD/DVDレーベル印刷機能も持つ。液晶ディスプレイはPM-A820とPIXUS MP600は共に2.5インチ液晶となっている。上位機種と比べると小さいが、十分なサイズだろう。ちなみに角度を変えられるのはPIXUS MP600のみである。操作パネルは、PM-A820がボタンを一列に並べており、一連の作業は左から右へ順に進んで行くことで行え、PIXUS MP810はクルクル回してボタンを押すのが基本操作の「イージースクロールホイール」を備えている。PIXUS MP810は液晶と操作パネルがフタの部分にあるため、大型の本などスキャナからはみ出す原稿でも操作パネルが隠れない反面、蓋を開けて手で押さえてスキャンする場合に操作が行いにくいという問題がある。操作方法も含めて、実機を触って確かめて頂きたい。 価格は安いが、性能はそれほど落とされていないことが分かるだろう。ネガのスキャンを行わないなら、このレベルでも十分である。2機種のどちらがオススメかと言われると、上位機種に比べてメーカー独自の機能が減っており差が小さくなっているのでなかなか難しいが、違いというとプリント部分だろう。6色インクの美しさを優先する場合と、xDピクチャーカードのデジカメを持っている場合はPM-A820が、顔料ブラックと、前面給紙などを優先する場合はPIXUS MP600がオススメだ。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ キャノンhttp://canon.jp/
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