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2008年末のプリンタ 〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜 (2008年12月9日著)
1万円台の複合機にはPX-501AとPIXUS MP480の2機種が該当する。上位機種から純粋に機能を削減したPIXUS MP480と、普通紙印刷に特化したPX-501Aと性格が異なる2機種だが、比較してみよう。
プリンタ部を見てみよう。PIXUS MP480は上位機種の5色から4色にインク色数が減っている。この際に削られたのは染料ブラックインクである。つまり顔料のブラックインクと染料のカラーインク3色となる。そのため、写真印刷時はカラー3色での印刷となり、メリハリが若干弱くなると言う問題がある。インク滴も2plで解像度も4800×1200dpiと上位機種より落とされているため、画質面では若干劣る。といってもよく見なければ充分に写真画質と言える。また、顔料ブラックのおかげで、普通紙へのモノクロ文字などの画質は高い。インクは、「ChromaLife100+」で「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド」を使用することにより、アルバム保存300年、耐光性40年を実現している。ただし、その他の用紙ではアルバム保存100年となる。 一方のPX-501AもPIXUS MP480と同じく4色構成になっている上に3plのインク滴と5760×1440dpiの解像度となっており、上位機種よりも画質が落ちる。特徴は4色とも顔料インクとなっていることだ。そのために普通紙への印刷はカラー・モノクロを含めてメリハリがある印刷が行える。耐水性も高い。また、写真用紙への印刷も行えるが、顔料インクであるため光沢感が薄れ、ポストカードのような雰囲気になる点は注意が必要だ。画質面はブラックインクが使える代わりにインク滴がPIXUS MP480より大きいため同等レベルと言える。目をこらして見なければ充分綺麗な画質である。インクは「つよインク200X」でアルバム保存200年、耐光性45年となり保存性は高い。 それ以外にも上位機種より劣る部分もある。例えばPX-501Aは上位機種と同じ各色独立インクであるが、PIXUS MP480はカラーは一体型となっており、1色が無くなると全部替えなければならない。印刷コストの面では振りとなる。一方、印刷速度はPIXUS MP480はL判1枚38秒と価格を考えれば充分高速だが、PX-501Aは69秒と遅くなっている。枚数が多いという人は気になるかもしれない。また両機種とも背面給紙のみとなり、PX-501Aは名刺・カードサイズには対応しない。顔を認識し自動的に明るさを補正したり、色かぶりを補正する機能は両機種とも備えるが、パソコンからの印刷時のみ使用でき、ダイレクト印刷時は使用できなくなっているのも上位機種との違いである。 スキャナはPX-501Aが1200dpi、PIXUS MP480が2400dpiの解像度となっている。PIXUS MP480の方が若干有利と言えるが、紙原稿なら1200dpiでも問題ないと言える。また両機種ともCIS方式なので、分厚い本のとじ目のように浮いてしまう原稿は苦手である。またスキャンしたデータをメモリカードに保存する機能は両機種とも備えている。 ダイレクト印刷機能を見てみよう。SDカード、メモリースティック、コンパクトフラッシュは両機種とも対応している。一方、xDピクチャーカードはPX-501Aしか対応していないので、対応のデジカメを持っている場合は注意が必要だ。また両機種ともPictBridgeにも対応している。一方、手書き合成機能やメモリカードのデータをUSBメモリや外付けドライブに保存したり、逆にこれらから印刷する機能、赤外線通信機能などが省略されているのが上位機種と異なる。 コピー機能は、両機種とも25%〜400%の間で1%刻みで拡大・縮小印刷が行えるため不満はない。写真を複数枚置いて、焼き増し風コピーを行う機能は、PIXUS MP480では省略されてしまい、PX-501Aのみ対応する。もちろん色あせしてしまった古い写真の復元も行える。その他の機能もかなり省略されている。例えばPX-501Aには、A4用紙16枚に拡大印刷する「ポスター16」機能や原稿の一部だけを拡大印刷する機能などは備えていない。一方PIXUS MP540も一部だけを拡大印刷する「トリミングコピー」機能や任意の箇所を消してコピーする「マスキングコピー」には対応しておらず、厚手の原稿など原稿台のカバーが浮いてしまう場合に黒くなる部分を消去する「枠消しコピー」機能のみ搭載している。また、PIXUS MP540単体でリポート用紙や方眼紙、チェックリスト、五線譜、写真入りの各種カレンダーの印刷機能は備えている。 操作パネルは、PX-501Aは本体上面の左端、PIXUS MP480は本体上面の右端である。PX-501Aは角度調整可能な2.5型液晶ディスプレイを内蔵し、その手前のボタンで操作する。一方、PIXUS MP480は角度調整可能な1.8型液晶ディスプレイを内蔵する。操作ボタンは上位機種のように「イージースクロールホイール」ではなく、ボタン操作となるため操作性は落ちる。液晶ディスプレイが大きいだけ、PX-501Aの方が若干操作しやすいだろう。 接続インターフェースはUSB2.0となる。本体サイズは、PIXUS MP480の方が横幅が6mm、奥行きが11mm、高さが28mm小さいが、両機種ともコンパクトであるため、設置しやすいと言えるだろう。 この2機種は比較的性格が異なる。PIXUS MP480は染料インクを搭載し写真印刷も光沢感を損ねず行え、その他の機能も最低限備えているため、写真印刷を一つの目的とするならこのPIXUS MP480がおすすめである。一方、PX-501Aは顔料インクの特長を生かし、普通紙への印刷画質は高く耐水性も高い。反面写真印刷にはどうしても向かないため、普通紙への印刷やコピー、年賀状の印刷が主ならPX-501Aがオススメと言える。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ キャノンhttp://canon.jp/
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