リールと道糸

 

道糸:
おおよそのこませしゃくり釣りの入門書、雑誌記事では使用する道糸は新素材4号から6号となっています。ところがこれにあえて異論を唱えている人がおります。
なんとこませしゃくり釣りのパイオニアとして知られる金沢八景の野毛屋の黒川勇治船長なのです。黒川氏の主張によると道糸は新素材8号がベストとのことです。
雑誌「つり人」などでは「道糸8号でなければその日の釣果は保証できない。」と断言しているほどです。
この新素材8号にどんな意味があるかというと2つの効果があるとのことです。
まず、あたりが極めて鮮明になるとのことです。あたりの感触は断面積の大きい太い糸のほうが有利であるのは言うまでもありません。あたりが明確になればこの釣法の重要なポイントである合わせのタイミング上でフッキングが確実になるのは当然のことと思えます。
もう一点はビシまわり,つまり仕掛け全体の動きの安定につながるということです。新素材糸といえどもある程度の伸びが生じるのですが、8号クラスであれば極めて少なくなり仕掛けの動きが極めて安定してこませワークが可能となり、それがウィリーバリとの同調で釣れるというこの釣法の原理にかなってくるというわけです。
簡単に言うと道糸が細いとビシの動きが上下にフラフラして一定でないためしゃくりのメリハリがつかないということですね。
詳しくは株式会社廣経堂出版刊「フィッシング」1997年3月13日号で記事として紹介されています。

リール:
上のことを考慮するとリールには8号の新素材糸を巻かなければなりません。しかしあまり小さいリールに8号新素材糸を巻くと100mがせいぜいというところでしょう。しかし30m程度の水深であれば問題ないのかも知れませんが、時に50m,60mの水深の釣り場で釣ることもあるわけですから、リール1回転の糸の出具合が深い水深では極端に違ってしまいます。
そこで大きめのリールを使うわけですがリールがあまりに重いと今度はしゃくりが辛くなってきます。そこが新素材糸8号の普及を阻んでいる原因かも知れません。
また細い新素材糸のほうが潮ギレが良く、二枚潮の時などかなり有利と考えている人もいるようです。
目安としては新素材糸8号が150mくらい巻けるリールといったところでしょうか?
私はだまされたと思って8号新素材糸と大きめのリールを使用していますが、決してしゃくりが辛くなるというデメリットは、メリットで上回るものだと感じています。
みなさんのご意見も是非聞かせてください。

 

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