ダークジェネラル目指してます。

詳細 性格 絵 昔のこと 付記



詳細


本名 ワガ・ウゥルニ
愛称 ワガ
性別 女性
年齢 不明
誕生日 2/23
星霊 乙女座
身長 168cm
体重 53kg
BWH 87/56/83
職業 ダークナイト
好き 無い
嫌い 無い
憎悪 無い
特技 家事一般
大切なもの 青い石のペンダント。綺麗なものではないが、母の形見。
家族 両親は既に死亡
過去 下で読んだら?
何故戦う 自分の悦しみのために。
武器 殉教者の槍


性格


現在試験中
試験終了














昔のこと


私の生家は、とある山奥の一軒家だった。
冬になると背丈よりも高く雪が積もり、およそ人が住んでいくには向かない土地だった。
かつて騎士だったという父と二人で、猟をしたり木の実を拾ったりして、細々と暮らしていた。


母は私が6つの頃に山菜つみの最中に崖から落ちて死んだ。
「変異石の欠片」だと母が教えてくれた、青い石のペンダントと腕輪を残して。
母が死んでから、寡黙だったが優しかった父は少しずつ変わり始めた。
些細なことで大声を出し、テーブルを叩く事から始まり、
少しでも気にくわないことがあると私を殴るようになった。
猟の成果が乏しかった。料理の最中に指を切った。
酷いときには皿の置き方が気にくわないといって、焼けた火箸で殴られたこともあった。
父がいつも身につけていた母の形見、青い石のはまった腕輪で張り倒されたこともあった。
でも私は反抗しなかった。
私にはここ以外の世界はなく、父以外の人間を知らなかったからだ。
何より反抗するということを知らなかった。
私は只黙って父に暴行を加えられるのを耐えるだけだった。


7つを少しすぎたころのある晩、私が殴られ火照った片腕を押さえてベッドに潜り込んでいると、寝室のドアが開き、父が入ってくる気配がした。
いつも父が寝る時間よりは随分と早いため、私はまた殴られるものと体を強張らせた。
しかし父は私のベッドの横に立つと、しばらく無言でそこでたたずんでいた。
怪訝に思い、首を曲げて父を見上げてみたが、暗くその表情は窺えなかった。

「……おとうさん?」
そう声をかけた途端、父はいきなり毛布を引きはがし、のしかかってきた。
私はよく状況がつかめず叫んだが、いつものように顔を殴られた。
その後のことは混乱して良く覚えていない。
ただ、父が身を起こして離れていったあと、全身に満ちる虚脱感とは裏腹にちりちりと痛む下腹部と、辺りに漂う血のにおいの事をはっきりと覚えている。

それ以降、父は頻繁に私に同じような行為を繰り返した。
生臭い息がのど元にかかり、父がのしかかって、ゆさゆさと何度も揺さぶられ、そしてゆっくりと離れる。
それが只繰り返し繰り返し繰り返された。
私が年をとるにつれて、その他の行為を命じられることも増えた。
しかし私は父に従い、反抗しなかった。
いくら年をとろうと、世界はここだけであり、人間は私と父だけだったからだ。
私は反抗すると言うことを知らなかったからだ。
私の生傷は減ることはなかった。


13才の秋のある日、良く晴れた平凡な午後だった。
私はいつものように川から桶で汲んだ水を、台所の樽に移し替える作業をしていた。
最後の桶の水を流し込もうとしようとしたその時、外から狩猟道具の手入れをしていた父の怒号が聞こえてきた。そして、それとは別の獣の様な、人の様な、よく分からない叫び声。
少しだけ開いていた窓から外を覗くと、父よりも一回り大きく、白い毛の生えた人間のようなものが見えた。
赤く爛々と輝く目と、めくれ上がって唇の下には私の親指ほどもある歯が覗いた。
丸太のような腕には木の切り株らしいものが握られていた。

人間もどきは唸り声と共に切り株を振り上げ、そして目の前にいる剣を構えた父に振り下ろした。
父はそれを騎士時代からの剣さばきで受け止め、身を翻して斬りつけた。
白い人間もどきの腕から赤い血が吹き出す。
人間もどきが叫び声をあげ、父が一歩前へ踏み出した瞬間、どこからともなく飛んできた石が父の腰に直撃した。
衝撃で滑った父は地面に叩き付けられた。
そして、よろよろと起きあがった父の頭に人間もどきの巨大な拳骨が振り下ろされた。
たまらずぐらついた父に続けざまに反対側の腕に握った切り株を横殴りに振り、脇腹に叩き付けた。
吹き飛ばされた父に人間もどきは跳躍し、着地と同時に片足を踏みつぶした。そして何度も何度も切り株を叩き付けていく。


「……」

「父が死ぬ」

「あの父が死ぬの?」


一部始終を見ている私の前で父の腕が千切れ飛び、くるくると回ってドアに当たり、乾いた音を立てた。
やがて先ほどの石を投げたと思われるもう一匹の人間もどきがあらわれた。
始めにあらわれた人間もどきがすでに動かなくなった父の上に四つんばいになり、血まみれの腹にかみついた。何度もかみつき、そしてやがて傷口に両手をかけると、一気に引き裂いた。
父のてらてらと赤黒い内臓が日の光の下にあらわになった。
人間もどきはその傷口に顔を突っ込み、内臓を食べ始めた。
後から表れた方は、手に持った巨石を頭に叩き付けた。
卵が割れるような音がして、父の側頭部に赤い穴が開き、奥に白い骨が見えた。
人間もどきは片腕を突っ込み、中身を引きずり出して囓り始めた。


「あの男が死んだ…」

「あの男も死ぬんだ…」

「ああすれば、あの男は死んだんだ…」

「なんだ……そうだったんだ…………」

「は………………あはっ………………あはははっ……」


殺意と呼ばれる感情がある。
歓喜と呼ばれる感情がある
この瞬間に私の奥底に眠っていたそれらは、泉のトビハネサカナのように深い澱みから陽の当たる、私の意識まで飛び跳ねてきた。
二匹は空中で絡み合い、どこまでものぼっていく。私の中を。
笑いが止まらなかった。
この笑いが何に向けられたものなのか。私にはその時はよく分からなかった。
ただ私は涙を流してげらげらと笑い続けた。
立っていることも出来ず、台所の床にうずくまって笑い続けた。
涙に濡れたペンダントの石が、奇妙にぎらぎらと輝いていた。


やがて笑いがおさまり、窓から覗いてみると、そこには「かつて父だったもの」がころがっているだけだった。
父には、頭の半分と中身のない上半身しか残されていなかった。
今思えば、あれは冬眠前に栄養をつけるために襲ってきたのだろう。
あとは千切って巣へ持っていってしまったと思う。
青い石の腕輪もなかった。
死骸は片づけなかった。



冬の間、私は一人で家で過ごした。
薪も干し肉も十分にあったから、暮らしには不自由はしなかった。
雪に閉じこめられている間、読むことを禁止されていた本を貪るように読んだ。
母が死ぬ前に基本的な文字の読み書きは仕込まれていたが、長年触れていなかった文章に初めは手間取った。しかし一冊、二冊と読むにつれて読み解いていく速度は上がり、私は多くの知識を蓄えていった。
詩のこと。
街のこと。
怪物のこと。
哲学のこと。
私はがむしゃらに読み続けた



春。
雪が融け始め、山を歩けるようになると、私は荷物を整え家を出た。



私は山を下りると街道に出た。
地図に因れば人のあまり通らない裏街道のようだ。
私は父の友人をたよるために、カナイへ向かうことにした。

旅の途中で、装飾ものを売り歩く行商人と知り合い、街まで一緒に歩くことにした。
私が住んでいた山を越えるには本街道の方が広くて早いのだが、裏街道沿いには小さな街や村が点在し、そこではそこそこの商売になるらしい。
「俺のような一人ものの行商人しか、そんな面倒なことはしないけどな」
と笑って彼は話していた。

幾晩か彼と共に旅をしていると次第に不思議な感情に襲われるようになった。
これが何かは分からないが、何故か自分をかり立てる。
歩きながら、私は考えた。
そして心の奥底に聞いてみた。

やがて答えが返ってきた。


その夜、夕食後のたわいもないおしゃべりを終え、そろそろ眠りにつく雰囲気になってきたとき、私はその答えを実行した。
父に教えられた「すべ」を披露したのである。
始め彼はとまどい、諭そうとしたが、やがて黙って私にのしかかってきた。
彼が父と同じように私に入ってきて、何度も體をゆさぶり、そしてぐったりと體を預けてきた。
私が待ち望んだのはその一瞬だった。
毛布の下に隠して置いた短刀を探り、逆手に握って彼の首筋に突き立てた。
彼は驚愕の表情を見せ私を突き飛ばし……ごぼごぼと泡を吹きながらそのまま倒れ込み、二度と動かなかった。


私の體を火竜が走り、炎をまき散らした。熱病を患ったように體が熱く火照ってきた。
鼓動が早鐘を打ち、呼吸が速く短くなってきた。
私が望んでいること。
でもよく分からない。
でも分かる。
彼に近づく。
柄を掴む。
抜く。
血。                          She brake on through to ther other side
舐める。
血の味。
鉄の味と塩の味。
彼の服をまくり上げる。
腹に短刀を突き立てる。
股まで引き裂きくと、血と体液があふれ出た。
開いた穴に片手を突っ込んで何かを掴んで引きずり出した。
もはや自分の鼓動しか聞こえず、思考はどこまでも空白だった。
無我夢中で引きずり出したものに噛みつき、引きちぎり、飲み込んだ。
その肉はかつて食べたどの獣の肉よりも軟らかく、甘かった。溜息が自然と洩れた。
そのまま無意識に、わななく下半身に手を伸ばし、粘液でどろどろとした手で擦りあげた。


私は私を失った


今までにない、全身の力が抜けるような快感が全身に行き渡り、私はのけぞった。
貪り、喰らい、引きちぎり、飲み込み、擦りあげ、
貪り、喰らい、引きちぎり、飲み込み、擦りあげ、
貪り、喰らい、引きちぎり、飲み込み、擦りあげ、
やがて私は絶頂に達した。
全身が砕け、星空に広がっていくような。
幾千のガラスの中に幾千のガラスの破片が煌めいて、劫火の中に溶けて蒸発していくような。
そんな絶頂だった。
私は歓喜に涙を流した。



カナイの父の友人の元に身を寄せて、私は私塾に通うようになった。
平和で安全で、人の多い街。
面倒な街。

数は数えている。
**人と*匹。
食欲ではない。
ただ快楽のために。
それは無上の。
それは無比の。











解説


当時は公表していなかった裏設定。もうネトゲしてないしまあいいかなっと。

「変異石」とは、ウォーハンマーTRPGのワープストーンのことです。つまり親子共々、この石に頭を狂わされてしまったわけです。
父親は虐待を繰り返すようになり、母親は衝動で飛び降り自殺。娘は食人性癖が発現してしまったわけです。
食人の対象は、父親に似た「筋肉質の男性」。女性は食べません。調理もしません。
基本的なサイクルは誘う(→ヤる)→殺す→喰う。すべて行きずり犯罪です。「ヤる」は入ったり入らなかったり。

ちなみにこのキャラは精神的変異、もう一人の「ウタ」は肉体的変異の担当です。
ワープストーンを使ったのは、変異を起こすのに手っ取り早い材料だったのと、わかるひとだけ彼女の発狂の理由を知ってもらえればーという意図があった気がするです。

非同期型だからここまで設定しました。
このキャラは最終的に闘技場に入り浸りってました。マッチョな野郎ばっかの戦場。



付記

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