ビートルジュース
BEETLE JUICE
★★★★★ 1988年 アメリカ 1時間32分
監督 ティム・バートン(猿の惑星/スリーピー・ホロウ/
マーズ・アタックス!/エド・ウッド/シザーハンズ)
出演 マイケル・キートン(から騒ぎ/バットマン・リターンズ)
アレック・ボールドウィン(レッド・オクトーバーを追え)
ジーナ・デイビス(ザ・フライ/テルマ&ルイーズ)
ウィノナ・ライダー(17歳のカルテ/若草物語)
ニュー・イングランドの田舎町に住むアダム(アレック・ボールドウィン)とバーバラ(ジーナ・デイヴィス)の若夫婦は、矯から自動車ごと落下してあえなく死亡してしまう。幽霊になったことをなかなか自覚できなかった2人も、屋恨裏部屋に「新しく死者になった者へのガイドブック」を見つけて、やっとあきらめた。やがて、ニューヨークから成金一家が越して来た。金儲けの機会をたえず狙っている父のチャールズ(ジェフリー・ジョーンズ)と、一人よがりの彫刻を作っている母のデリア(キャサリン・オハラ)、前妻との娘で妙に冷めているリディア(ウィノナ・ライダー)の3人だ。アダムらは彼らを追い出そうと、脅かすが彼らには見えなく効果がない。ハンドブックをたよりに、後世社会のカウンセラー、ジャノーに相談するとなぜか「ビートルジュースにだけは頼んではいけない」という。
孤独なリディアは幽霊の存在に気付き、仲良くなる。チャールズが友人を呼んでパーティを開いたので、アダムらはみんなにバナナ・ボートを踊らせてみた。みんな驚いて逃げ出すと思いのほか、チャールズは幽霊博物館を作って金儲けをしようと計画する。仕方なくアダムとバーバラはビートルジュースを呼び出したのだが…。ユーレイたちとおかしな人間たちのハチャメチャ大騒動を描いたポップなファンタジックコメディホラー。
大好きなティム・バートンを一躍有名にさせた作品です。ティム・バートンはこの作品で脚光を浴び「バットマン」に抜擢され、その後「シザーハンズ」「エド・ウッド」「マーズ・アタックス!」と続きます。どれも大好きな作品。特に「マーズ・アタックス!」は最高でした。3流映画をこれほど面白く作る監督はいないです。
ウィノナ・ライダーは当時17才。これまたこの作品で注目され、「シザーハンズ」で共演したジョニー・デップと婚約、破局します。暗くて妖しく、そして可愛い雰囲気がぴったりでした。そしてビートル・ジュースを怪演するマイケル・キートンが最高!その他変なキャラクター(セパレートガール、チョロピー、クンセイ、ミス・アルゼンチンなど)やアメフトのユウレイ(あれは有名な飛行機事故で死んだ人達?)などとどれも最高です。
僕はDVDを買ったのですが、日本語の監修が所ジョージで、ビートルジュースを西川のりおが関西弁でやるんですが(当たり前だが)、これまた最高。ぜったい日本語と2度見てください。
なおビートルジュースとはアラビア語で「ベテルギウス(星座)」なのだが、僕にはゴキブリ(black beetle)ジュースだと確信してるのですが、実際はどう調べても分かりませんでした。


デッドマン・ウォーキング
Deadman Walking
★★★☆☆ 1995年 アメリカ 2時間8分
監督 ティム・ロビンス(俳優=星に想いを/ショーシャンクの空に)
出演 スーザン・サランドン(ぼくの美しい人だから)
ショーン・ペン(ギター弾きの恋/アイ・アム・サム)
ロバート・プロスキー
ルイジアナ州ニュー・オーリンズ。セント・トマスの希望の家で働くシスター・ヘレン(スーザン・サランドン)は死刑囚、マシュー・ポンスレット(ショーン・ペン)から何度か手紙を受け取る。マシューは相棒と二人でカップルを惨殺し、州立刑務所に収監されていた。死刑囚と会うのは初めての経験だったが、ヘレンはマシューの求めに応じ刑務所を訪れ、彼と面会する。傲慢で冷酷そうなマシューは印象こそ悪かったが、共犯者が無期懲役なのに、不利な証拠が重なって彼だけ死刑が確定したという事実に彼女は疑問を持つ。ヘレンは彼の減刑に奔走するが、全てむなしく却下されてしまう。死刑執行の日が刻一刻と迫る中、ヘレンは彼の心に少しでも近づくべく、精神アドバイザーとして力を尽くす…。死刑囚とカトリックの修道女の心の交流を綴ったシリアス・ドラマ。実際に何人もの死刑囚に精神アドヴァイザーとして付き添った、シスター・ヘレン・プレイジョーンの原作。スーザン・サランドンはアカデミー賞ノミネート5回目にしてついに主演女優賞を本作で獲得。
“お迎え”を受けた死刑囚が独房から出され、処刑場へと引き立てられていく。その最後の歩みを“デッドマン・ウォーキング”と呼ぶのだそうだ。死刑制度の是非などを含め、重いテーマです。ティム・ロビンスは初監督作品ながらよく描いていると思います。スーザン・サランドンはもちろん素晴らしいし、ショーン・ペンも最高の演技です。ただ、どうも僕の好きな映画じゃない。一般的には★4つか5つだと思います。


レジェンド・オブ・メキシコ / デスペラード
ONCE UPON A TIME IN MEXICO
★★★☆☆ 2003年 アメリカ 1時間41分
監督 ロバート・ロドリゲス(パラサイト/エル・マリアッチ)
出演 アントニオ・バンデラス(マスク・オブ・ゾロ)
ジョニー・デップ(ギルバート・グレイプ/ブロウ)
サルマ・ハエック、ウィレム・デフォー
ミッキー・ローク、エンリケ・イグレシアス
たった1人で2つの町を始末した伝説の男、エル・マリアッチ(アントニオ・バンデラス)。その噂を耳にしたCIA捜査官サンズ(ジョニー・デップ)は、この国で起ころうとしているクーデター計画を潰すため、マリアッチに将軍マルケスの暗殺を依頼する。マリアッチにとって、マルケスはかつての恋人キャロリーナ(サルマ・ハエック)を殺した敵だった。マルケスを裏で操る麻薬王バリーリョ(ウィレム・デフォー)は、クーデターによって政府を我が物にしようと暗躍する。男たちの思惑が幾重にも交錯し、メヒコの大地に激戦の時が訪れようとしていた…。ロバート・ロドリゲス監督の「エル・マリアッチ」「デスペラード」に続くメヒコ・アクション第3弾。
アクション好きなら見れると思うのですが、人を殺しすぎだよ。(見に行く映画を間違えてる?(^^;;) CMに期待し過ぎたな。(CMも上手く作るし(^^;;)。もちろんデップはいいんです。汚れ役を喜んでやるところなど、さすがデップ。覚悟して見ればいいかも。しかしアクション映画なのにストーリーは複雑です。自分が好きな映画と違うので評価低くて、これから見に行こうとしてた人、ゴメン!


セント・オブ・ウーマン 夢の香り
SCENT OF A WOMAN
★★★★★ 1992年 アメリカ 2時間37分
監督 マーチン・ブレスト(ジョー・ブラックをよろしく)
出演 アル・パチーノ(ゴッドファーザー/フェイク)
クリス・オドネル(バーティカル・リミット/ 三銃士)
ジェームズ・レブホーン
全寮制の名門ハイスクール、ベアード校の奨学生チャーリー(クリス・オドネル)は、アルバイトで盲目の退役軍人フランク(アル・パチーノ)の世話を頼まれた。翌朝、トラクス校長(ジェイムズ・レブホーン)が全校生徒の前でペンキまみれにされるというイタズラが起き、校長はその犯人の顔を知るチャーリーを呼びつけ、犯人の名を明かさないと週明けの特別集会で退学を申し渡すと脅した。バイトの初日、チャーリーはフランクに無理矢理ニューヨークへの旅に同行させられることになり、一流ホテルや高級レストランを使うその超豪華な旅に仰天した。フランクはこの旅の最後に自殺すると語り、チャーリーの学校での一件の話を聞くとジョージに裏切られる前に友を売って自分を救えと言う…。盲目の退役軍人と、その道案内役の青年が共に旅をするうちに心を通わせていく姿を描くヒューマンドラマ。アル・パチーノがアカデミー主演男優賞を獲得。
アル・パチーノのアカデミー主演男優賞は文句なしです。最高です。盲目を自然に演じてます。すごいです。フェラーリのシーン、タンゴを踊るシーン、そして最後の傍聴会のシーン。涙が出てきます。傍聴会のシーンは何回も見直して、台詞を英語で覚えようと思ったくらい。あー英語をもう一度勉強したいなー。映画を字幕でなく、直に見たいって思ったんだ。とにかく、見ていない方はぜひ見て欲しい作品です。  


ショーシャンクの空に
THE SHAWSHANK REDEMPTION
★★★★★ 1994年 アメリカ 2時間23分
原作
監督
スティーブン・キング
フランク・ダラボン(グリーンマイル)
出演 ティム・ロビンス(ミスティック・リバー/星に想いを)
モーガン・フリーマン (ベティ・サイズモア/セブン)
ウィリアム・サドラー
47年、ショーシャンク刑務所。銀行の若き副頭取、アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、妻と間男を殺した罪で刑に服した。誰とも話さなかった彼が1ヶ月後、“調達係 "のレッド(モーガン・フリーマン)に、鉱物採集の趣味を復活させたいと言い、ロックハンマーを注文する。一方あらくれのボグズ一派に性的行為を強要され常に抵抗したアンディは、2年間生傷が耐えなかった。49年、アンディは屋根の修理作業に駆り出された時、監視役のハドレー刑務主任が死んだ弟の遺産相続問題で愚痴をこぼしているのを聞き、解決策を助言する。彼は作業中の仲間たちへのビールを報酬に、必要な書類作成を申し出た…。30年余の刑務所生活の中でもおのれを見失わずに生きた男と、その親友の囚人をめぐるヒューマン・ドラマ。「スタンド・バイ・ミー」のスティーブン・キングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』が原作。
やっと見ました!評判が良くて早くWOWOWでやらないかと、ずっと待っていた作品です。(ビデオショップは返すのが苦手で使えません。(^^;;) 期待し過ぎたせいかマイナスの印象もあります。最後の場面は海のシーンでもいいのですが、レッドがバスに乗って去るシーンでいいような気がしました。他の物語の整合性がいいだけに「木の下に行ってくれ」という台詞が無理に感じたのです。しかしこれは期待値の問題で、いい作品には違いありません。レッドに「アイルランド系さ」と言わせるシーンや、ピンナップがリタ・ヘイワースから、マリリン・モンロー、ラクエル・ウェルチへと変わっていく様を何十年という時間に置き換える演出などは最高だと思いました。思うとこの年のアカデミー賞はこの「ショーシャンクの空に」が7つもノミネートされながら「フォレスト・ガンプ」にもって行かれました。僕は「フォレスト・ガンプ」も見てますが、僕ならこの作品を入れますね。(アカデミー賞はそんなものだけど。)
あと、ティム・ロビンスがいいですね。「星に想いを」と同じ年の制作ですが、この作品で一段と演技上手なのが分かります。見ていない方はぜひ見て欲しい作品です。 
 


ギャング・オブ・ニューヨーク
GANGS OF NEW YORK
★★★☆☆ 2002年 アメリカ 2時間47分
監督 マーティン・スコセッシ(救命士/タクシー・ドライバー)
出演 レオナルド・ディカプリオ
(太陽と月に背いて/ギルバート・グレイプ)
キャメロン・ディアス(普通じゃない/メリーに首ったけ)
ダニエル・デイ=ルイス
(存在の耐えられない軽さ/汚れなき情事)
1864年、ニューヨークのファイヴ・ポイント地区の支配権をめぐる戦いの中で、アイルランド移民集団デッド・ラビッツのリーダー、ヴァロン神父は、アメリカ生まれの集団ネイティヴズのリーダー、ビル・ザ・ブッチャー(ダニエル・デイ・ルイス)に殺される。ヴァロンの幼い息子アムステルダム(レオナルド・ディカプリオ)はそれを目撃。15年後、少年院から出所してきたアムステルダムは、復讐のため、街のボスとして君臨するビルの組織に素性を隠して入り込む。だがそこで、ビルと浅からぬ過去を持っていた美しい女スリ、ジェニー(キャメロン・ディアス)と許されない恋におちる。まもなくアムステルダムは、ビルに正体がバレてしまい、拷問にかけられる…。19世紀半ば南北戦争徴兵暴動とアイルランド移民と先住民との戦いなど激動のニューヨークに生きる人々の壮絶な生きざまを描いた一大叙事詩。
マーティン・スコセッシの超大作(撮影270日、製作費150億円)。にも関わらず、9・11同時多発テロの影響で1年公開が遅れた作品。3時間近かったのに、さほど長さを感じませんでした。しかしやっぱり暴力を映画で見たくはないです。これだけの作品なのに、アカデミーは多数のノミネートされましたが、1つも取れませんでした。(ゴールデングローブで監督賞)。やはりアメリカ人にも、アメリカの歴史が暴力で作られた事を見たくなかったのだと思います。また内容が史実を追い過ぎエンターテイメントに欠けてた事も確かです。そして映画のタイトルトールで、崩壊した2つのビルが夕焼けに輝いて映し出されたのには、暴力では何も解決しない事を逆に表しているように思えました。
俳優ですが、ダニエル・デイ・ルイスは最高の演技でした。「存在の耐えられない軽さ」は見てたのですが、後で知って驚きました。いい役者です。(もう映画には出ないとか)