Ray レイ
Ray
★★★★★ 2004年 アメリカ 2時間32分
監督・脚本 テイラー・ハックフォード(愛と青春の旅立ち)
出演 ジェイミー・フォックス(コラテラル)
ケリー・ワシントン
レジーナ・キング
クリフトン・パウエル
ジョージア州の貧しい家庭に生まれたレイ・チャールズ・ロビンソン。彼は、病弱ながらもけなげな母アレサによって弟と仲良く育てられた。だがある日、弟が溺死してしまう。そしてレイも7歳の時、視力を失った。以来、“音”に光明を見いだしていくレイ。1948年、17歳になった彼は、バスでシアトルへ旅立った。そこで間もなくピアノの才能を認められたレイはバンドのツアーに参加し、盲目の天才と呼ばれるようになる一方で麻薬に溺れ始める。それでも52年にはレコード契約を結び、やがてゴスペル・シンガーのデラ・ビーと運命の出会いを果たすレイだったが…。“ソウルの神様”レイ・チャールズの生涯を綴ったヒューマン・ドラマ。
ジェイミー・フォックスがどうなの?と見る前は不安でしたが、見始めたらそれが全く意味のない事だと分かりました。ストーリー(脚本)がよく出来てます。
監督のテイラー・ハックフォードは、僕の大好きな『愛と青春の旅立ち』や『プルーフ・オブ・ライフ』を作った人で、1987年にレイ・チャールズに出会い、15年にわたる交流の中で脚本をまとめた上げただけに、レイの魅力、欠点、カリスマを見事に描き出しているのです。
そしてジェイミー・フォックスは3歳からピアノを習い初めており、実際にレイと共にピアノを弾いてこの役をもらったそうで、監督のテイラー・ハックフォードに「15年待った甲斐があった」と言わせるほど、彼のパフォーマンスなくしてこの映画は出来なかったと思います。
音楽好きは必見ですし、レイ・チャールズを知らない世代にもぜひ見て欲しい映画です。


コーリング
DRAGONFLY
★★★☆☆ 2002年 アメリカ 1時間45分
監督 トム・シャドヤック(ライアーライアー)
出演 ケビン・コスナー(ダンス・ウィズ・ウルブズ)
スザンナ・トンプソン
キャシー・ベイツ(アバウト・シュミット)
ER勤務の医師ジョー(ケビン・コスナー)と小児科医のエミリー(スザンナ・トンプソン)は互いを深く愛し強い絆で結ばれた夫婦だった。エミリーはかねてより希望していたボランティア医療のために、心配するジョーの反対を押し切りベネズエラへと旅立った。しかし、彼女は現地で事故に遭い命を落としてしまう。
ジョーは悲しみに打ちひしがれる一方で、喪失感を少しでも埋めるため仕事に没頭する。そんなある日、彼はエミリーが担当していた小児科病棟のICUを訪れた際、瀕死の少年がジョーの名を呼ぶのを耳にする。それを機に、ジョーは数々の不思議な現象を目の当たりにするようになる。やがてジョーは死んだはずのエミリーが何かを自分に伝えようとしているのではないかと思い始める…。ファンタジック・ラブストーリー。
ラブ・ファンタジーは好きですが、オカルトは好きではないです。怖いの嫌いなんです。怖いシーンで涙出てきちゃう。(だらしなっ(^^;;) この映画の前半は超常現象が何でも出てきて、普段なら見ないのでドキドキして見てました。
原題のDRAGONFLYはトンボで、死んだ奥さんの象徴。死者の伝言を伝えるとも言われています。最後はその死者の伝言が以外な結末に。ちょっと感動ものですが、ストーリーの弱いところがあります。ネタバレになるから書かないけれど、それが残念です。ケビン・コスナー好きにはいい映画です。


ミニミニ大作戦
THE ITALIAN JOB
★★★☆☆ 2003年 アメリカ 1時間51分
監督 F・ゲイリー・グレイ
出演 マーク・ウォールバーグ(PLANET OF THE APES)
シャーリーズ・セロン(スウィート・ノベンバー)
エドワード・ノートン(僕たちのアナ・バナナ/スコア)
天才的な強盗・チャーリー(マーク・ウォールバーグ)は、6人のプロを集め、ヴェニスの金庫に眠る50億の金塊を盗み出した。ところが、仲間のひとり、スティーブ(エドワード・ノートン)の裏切りで金塊は奪われ、父のように慕っていたジョンが殺されてしまう。1年後、スティーブがロスにいることを突き止めたチャーリーは、ジョンの娘・ステラ(シャーリーズ・セロン)を仲間に引き入れ、金塊奪還に乗り出す。チャーリーが逃亡のために選んだ車とは、小型車、ミニ・クーパーだった…。サスペンスアクション。
69年の同名映画のリメイク版でした。69年当時はもちろんCGなどなく、全くの実写でミニ好きにはたまらない映画のようです。原題の「イタリアン・ジョブ」という意味が分からず調べましたが、どうも69年の原作名をそのまま使ったようです。オリジナルの舞台はイタリアのトリノだけが舞台で、その泥棒のコードネームが「イタリアン・ジョブ」のようでした。
本作は2年前の上映時から気になってた映画で、やっと2005年1月WOWOWで見ました。シャーリーズ・セロン、エドワード・ノートンの二人が出演してると聞けば、見ないわけにはいきません。ただ、エドワード・ノートンは当初出演をずいぶん躊躇ってたみたいですね。
シャーリーズ・セロンも「スウィート・ノベンバー」が割りと好きだったのですが、「モンスター」の顔を思い出し可愛い子に見えてこない(^^;;。(モンスターは見ないと思います。レビューを見た印象です。)
話は面白いし、ミニ・クーパーが地下鉄やロスの排水溝を走るシーンは面白いのですが、それだけかな。
話題としてはこの映画に130億円もかけてるって事と、ベニスのロケで無茶苦茶やって、この映画以降はベニスで映画のロケが出来なくなったって事かな。この2つを検証するために見ても面白いです。


ネバーランド
FINDING NEVERLAND
★★★★★ 2004年 アメリカ/イギリス 1時間40分
監督 マーク・フォースター(チョコレート)
出演 ジョニー・デップ
ケイト・ウィンスレット(タイタニック)
ダスティン・ホフマン(卒業/レインマン)
イアン・ハート
1903年のロンドン。劇作家ジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は、ある日若く美しい未亡人シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)とその4人の幼い息子たちに緑のまぶしいケンジントン公園で出会う。少年の心を持ったバリはすぐに子供たちと仲良くなるが、4人の中で一番繊細なピーター(フレディ・ハイモア)だけは、父の死によって心を閉ざしていた。夢を信じる心を失いかけていたピーターは、イマジネーションの翼を広げることをバリに教えられ、次第に心を開いて行く。同時にバリも創作への情熱を呼び覚まされ、”ネバーランド”の物語を生み出す。だがそんな彼らに、悲しい出来事が待ち受けていた…。
1904年12月27日にロンドンで「ピーター・パン」が初めて上演されてから100年目にあたる今年、本当にあった出来事をもとに出来上がった愛の感動作。
静かな良い映画です。監督のマーク・フォスターの前作「チョコレート」が暗いので、ちょっと心配しました。
でも、その心配は不要でした。脚本もよく出来てます。実話をよくモチーフにして、演出も適度でいいです。
まずジョニー・デップですが、前作の「シークレット・ウィンドウ」が不評でしたが、これはいいんじゃない。
アカデミーの候補に挙がってるようですが、主演男優をいつか取らせたいですね。ただ、ジョニーは「ニック・オブ・タイム」の時も感じたんですが、短い髪は似合わない。やっぱり長髪の方がカッコいいです!(^_^)
そしてケイト・ウィンスレットですが、僕は今までの中で一番いいかな。「いつか晴れた日に」「タイタニック」「クイルズ」と見てますが、一番落ち着いた演技で引きつけました。ガンに冒される役にしては豊満ですが、それでも病の難しい役をこなしてました。役者もある程度年を経ないとダメですね。またダスティン・ホフマンもいい脇役で、映画を締めてます。渋い静かないい映画です。ぜひ見て頂きたいです。


マイノリティ・リポート
MINORITY REPORT
★★★☆☆ 2002年 アメリカ 2時間25分
監督 スティーブン・スピルバーグ
(E.T./A.I/インディ・ジョーンズ)
出演 トム・クルーズ(コラテラル/ラストサムライ)
コリン・ファレル(アレキサンダー/S.W.A.T.)
サマンサ・モートン(ギター弾きの恋)
2054年のワシントン。テクノロジーの発達により凶悪犯罪対策として、画期的な手法が活用されていた。それは予知能力者"プリコム"の予言によって未来に起こる犯罪を事前に予知し、 実際に事件が起きる前に犯人を逮捕するというものだった。
ところが犯罪予防局の犯罪取締チームの主任、ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)が、システムにより殺人事件の第一容疑者に挙げられてしまう。彼は自分が事件を起こすことになる36時間後までに、真実を暴かねばならなくなった。ライバルのダニー・ウィットワー(コリン・ファレル)率いる元部下たちの執拗な追跡をかわしながら、逃げるアンダートン。そして彼は、殺人予知システムを考案したアイリス・ハイネマン博士から、冤罪のケースがあり得ることを知る。
プリコグと呼ばれる予知能力者3人のビジョンが一致しない時、少数報告(マイノリティー・リポート)が棄却されてしまうのだ。アンダートンはプリコグの女性アガサ(サマンサ・モートン)を連れ出し、みずからの容疑を晴らすべく真相を探るうちに、 この犯罪予防システムに隠された陰謀と、システムが抱える矛盾点に気づいていく…。SFサスペンスアクション。
ウェインが1年前に買ってあったDVDを、やっとこの正月に見ました。実は、コリン・ファレルがどんな俳優か見てみるためです。最近「アレキサンダー」で話題なんですよね。コリン・ファレル。
すいません、どうもこの手の映画が苦手なので、敬遠してました。犯罪物や刑事物が苦手なんです。
それとスピルバーグも、インディー・ジョーンズ・シリーズは大好きなのですが(ジョージ・ルーカスが書いてるから好きなのは当然なのですが)、それ以外はどうもダメかも。
さてこの映画ですが、割りと面白かったです。ウェインが買ったのも分かります。2時間半だったんですね。
しかし、あっという間に見た気がします。この手の映画が好きな人にはお勧めです。
コリン・ファレルは、濃い顔立ちで背も高くなく調べたらアイルランド出身でした。(納得)「アレキサンダー」で主役に抜擢されましたが、どうなんでしょ。でも、今後に期待したい俳優ですね。(トム・クルーズは「トップ・ガン」が最高だっただけに、あれを越える作品に出会ってない気がします)


すべては愛のために
BEYOND BORDERS
★★★☆☆ 2003年 アメリカ 2時間7分
監督 マーティン・キャンベル
(バーティカル・リミット/マスク・オブ・ゾロ)
出演 アンジェリーナ・ジョリー(17才のカルテ/60セカンズ)
クライヴ・オーウェン(ボーン・アイデンティティー)
テリー・ポロ
英国社交界の美しい人妻サラ(アンジェリーナ・ジョリー)は、ある日、義父の慈善活動の功績を讃える盛大なパーティに、痩せ細った一人の少年を引き連れて乱入してきた一人の青年医師、ニック(クライヴ・オーウェン)によって一転する。"世界には今、この瞬間にも命を落とす子供たちがいる"というニックの言葉と、翌朝少年が死亡したこと伝えるニュースに強いショックを受けたサラは、まるで意思の力に導かれるように私財を投げ打って援助物資を集めはじめる。そして遥かエチオピアへ向かう。
過酷な現実を目の当たりにしたサラは、懸命に救援に従事するニックの姿に、生まれて初めて体中を駆け巡る熱い想いを感じる。一方、ニックも純粋な心を持つサラに抑えきれない感情を抱くが…。
アンジェリーナ・ジョリーが本作の撮影がきっかけでUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使として精力的な活動を始め、世界各国で救済活動を続け、女性として、母として、そして女優として自らの経験を踏まえて取り組んだ意欲作。
イギリス、エチオピア、カンボジア、チェチェン―4カ国10年にわたる愛を描いた壮大なラブストーリー。
邦題と原題の大きな違いが顕著なように、テーマとして流れる難民救済とラブ・ストーリーが完全にマッチしてないんです。映画ですから何でも許されるのですが、ストーリーとしても違和感が残る。
しかしアンジーの愛を貫く姿は素敵でしたし、貧困の世界各地を飛び回る姿は、アンジーでしか表現できなかったと思います。アンジーファン必見。ぜひ見てください。