秘密 先に恋に落ちたのは、 実はオレの方だったりする。 気になるなぁって思ったのは杯戸シティホテルの屋上での邂逅の時。 白馬鹿がロンドンで、楽勝に終わる筈だった挑発。 そこにいたのは、子供らしからぬ瞳をしたガキンチョ探偵。 眼があった瞬間にゾクリとした興奮が身体を駆けた。 気になるあまり、ガキみたいな意地悪を言ってしまったことに、悔やんだのは家に帰ってから。 そして船上での一方的な再会に、浮かれてしまったことは事実。 彼女の性格上、答えるべき言葉は「ハドソン夫人」。 「ルパン」って対決してどーすんだオレ。 それでも、突然始まったマジックショーに意識が行って、気付かれなかったのは不幸中の幸い。 それからは御存知の通りの展開で、機関室に連れ込まれたオレはあのガキンチョに追い詰められた。 なんたる不覚っ!なんたる幸運っ! 冷汗のドキドキと、大好きのドキドキが混ざった心臓に、オレの頭脳はフル回転全停止。 最後までポーカーフェイスを保てた自分を誉めてやりたい。 もうその頃には自分の気持ちにおぼろ気ながら気づいていて。 海を泳いで帰った後に風邪を引いたのは、何も濡れたからだけではない。 勿論、アレと一緒に泳いでしまった、というのもあるけれど。 …恥ずかしいかな、知恵熱なのだ。 それでもなんとか復活して。 自分の気持ちを受け入れて。 どうしようかと考えながら青子と一緒に帰る途中。 街ですれ違った瞬間に、 抱き締めてしまいそうになったのは御愛敬。 両思いになったいまでも言えない、オレのトップシークレット。 |
−−−−− 黒羽ちゃんがコナンを好きな話でした。 うっわーラブラブ。 いままでの話でも、先に好きになったのは快斗。 コナンは自分だって思ってそうですが。 二人が初めて会った事件より。 |