39題目:激戦区


「絶対俺の店の方が美味い!!」
「なにを言っている。このオレが選んだ店に間違いがあるはずがない。」
「もー二人ともなに言ってるの!!僕が選んだところでいいじゃん!!」
「「よくないっ!!」」
「ったくグンマ。どさくさにまぎれてなに言ってんだよ。」
「わっやめてよシンちゃん。鼻摘まないで。キンちゃんも見てないで助けてよ!」
「グンマが味噌を主張する限り、オマエはオレの敵だ。」
「ええーー。」
「へへーん。残念だったなグンマ。」
「なんだよシンちゃんのいじめっ子!!」
「なー。」
「お父様に言い付けてやるっ!!」
「なっ、おまえなあっ」
「なぁってば!!」
「どうした、ジャン。」
「もーどこでもいいから早く店入ろうぜ〜〜?」
「「「どこでもよくないっ!!」」」
「いいかジャンよーく聞け。このオレが食べたいのは醤油ラーメン。グンマは味噌。そしてシンタローはトンコツだ。それぞれ食べたいものが違うんだ。」
「……全部置いてある店にすればいいじゃん。」
「なに言ってるのジャンさん!!それぞれ一番美味しいお店は違うんだよ?」
「トンコツなら俺のお薦めの店が一番だしな。味噌ならグンマ。醤油ならキンタロー。んで、どれにする。」
「味噌だって!!」
「醤油だ。」
「絶対トンコツ。」
「……腹へったよー。」
「おまえも元赤の番人なら、こうパパっと解決策だせよ。」
「えーー、シンタロー横暴〜。」
「しかし本当にどうする。」
「お腹空いたねー。」
「なぁなぁ、いっそのこと全部行くってどうだ?」
「「「………。」」」
「……あ、いや、冗談デス。」
「そうすっか?」
「そーだね、そうしよっか。」
「仕方ない。」
「えっマジで?」
「早く行こうよシンちゃん!!」
「取り敢えず一番近いのはグンマんとこか。」
「なにをしている、置いていくぞ。」
「………ラーメン3杯も食べんのかよ………。若いってすごいのな……。」




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激戦区といえば池袋ラーメン激戦区。
ジャンも塩ラーメンとか主張すればいいと思う。