ghostlike
似ているな、と。
日に日にその印象は強くなっていく。
考え方も笑い方も何もかも正反対なのに。
彼の顔は彼の顔に似過ぎていた。
異端の黒髪。
秘石眼を持たない黒い瞳。
生き写しのような彼と、彼を見つめる親友の顔。
わかっているのですか、と。
彼は彼ではないのですよ、と。
(それでもふとした瞬間に彼の顔が重なるのだけれども。)
「ドクター?」
彼が私を呼ぶ。
黒髪の、ルーザー様の息子。
彼によく似た。
彼にしか見えない。
笑顔
ああ。
いったい僕たちはどこで間違えてしまったのだろう。