11月18日

今日は産まれてきてくれてありがとうの日







「おはよ、河村」

「ええっ??あ。お、おはよう不二」

家の前で慌てふためく河村。

ちょっと楽しいv



ここは河村の家の前

本日不二周助 河村隆をお迎えに参上いたしました。

「どうしたの?不二。こんな朝早くに」

ちょっと首を傾げて、頭上にでっかい?マークをだした河村が僕に訊ねる。

まあ当然の反応。

もともと僕は低血圧。

それを知っている河村としては疑問に思うのが当然だろう。

でもね、早起きの理由なんて今日の君には教えてやんない。

だから君を煙に巻こう。

「逢いたかったから来たんだけど…ダメだった?」

ちょっと悲しそうな顔をして

「えっ?!いやそんなことないよっ!!」

ほら、途端慌てだす君。

あたりまえだよ河村。

ここで「うん」とか言ったら殴るって。



「知ってる?河村」

二人で一緒に学校に向かう。

三歩半先を歩く僕。

戸惑いながら僕についてくる君。

「今日はねミッキーマウスの誕生日なんだってさ。」

「はあ…。」

「V6の岡田准一くんの誕生日でもあるんだって。

それでね、今日は音楽著作権の日で土木の日。誕生花はユーリクレスで

花言葉は『苦難の中の力』。誕生石はパール。こっちの宝石言葉は『健康・長寿』ね」

矢継ぎ早に言葉を紡ぐ僕 困惑する河村。

「それでさ、河村。」

くるりと体を反転させ河村を見上げる。

言葉を切ってワザと間を開けその顔を、格好良くて優しい顔を、見上げる。

「誕生日おめでとう。

今日一日僕は君の物だから、河村の好きにしていいよ?」





僕はにっこり笑った。

君は大きく瞳を見開いた。

そして次の瞬間、耳まで赤く染め上げて。







僕は



君の手を取って歩き出した。




誕生日おめでとう