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Hamlet1

ハムレットを探して


シェイクスピア生誕450年の2014年にはあちこちでいろんなイベントが催されたようです。もちろん本国のイギリスでも。
シェイクスピアはどちらかというと、「十二夜」とか「冬物語」のような喜劇に分類されているものが好きですが、映画になっている数は「ハムレット」が断トツで多いだろうとタカをくくっていたら、なんと記録されているだけで「ロミオとジュリエット」が50作以上、「ハムレット」はわずか40作ほどでした。自主制作のものを入れたら、とんでもない数字になることでしょう。
それにしても、この数の多さはなにごとかと言いますと、
「ロミオとジュリエット」はバレエ作品をそのまま映画にしたものもけっこうあったみたいで、実際に現在も観ることができるのはそんなにはないようです。

ということで、「ハムレット」です。
「ハムレット」の映画で一番有名なのは1948年のローレンス・オリヴィエの作品らしいです。
ただし、上演時間が155分ということもあり、かなり省略されています。
ローゼンクランツもギルデンスターンも、もちろんフォーティンブラスも出てきません。だから、ローゼンクランツとギルデンスターンは死にません。フォーティンブラスは父親の名前(息子と同名)が台詞の中に登場するのみ。
基本的に、フォーティンブラスは舞台上に登場する場面は少ないので、いてもいなくても大筋に変わりはないのかもしれません。おバカですし。でも、なぜかハムレットから次のデンマーク王に指名されていますし、ある意味、謎が多いです。
で、忠実に再現してしまったのが1996年、ケネス・ブラナーの「ハムレット」
忠実に再現しすぎた上、舞台だと登場しない頭蓋骨の主とか、その他余計なシーンがあって、242分という時間がとても長く感じます。
ハムレット映画の中でもっとも評価が高いのは実は1964年のソヴィエト映画だったりします。
上演時間は144分。いきなり馬で駆けるシーンから始まって、必ずしも原作通りというわけではな
いのですが、映像として見せることに関してはかなりこだわっていて、評価が高いのもうなずけます。
そして、オフィーリアが人形のようにひたすら美しいのです。
あの有名な生きるの死ぬのというセリフ、この映画ではパステルナークの訳を採用しているのでロシア語では“Быть или не быть, вот в чем вопрос.”ですが、波の打ち寄せる岸壁みたいなところで出てきます。たぶん、心象を表現しているのでしょう。
日本でもDVDが発売になっているそうなので、「ハムレットはやっぱオリヴィエよねー」と思っている人はぜひ観てみるといいと思います。
ホレイシオ萌えの人には物足りないかも。
それにしても、イギリス版をしのぐとまで言われた作品を作っておきながら、21世紀版「ハムレット」を作ってしまうロシアってなんなんですか。
ちなみに、それは2009年の作品で、ロシア語のタイトルは“Гамлет. XXI век”といいます。
日本ではたぶん未公開。
ハムレットと レアティーズの決闘シーンがカー・レースだったり、でも最終的には剣で勝負、結婚披露がクラブ・パーティで、登場人物のゴス・メイクがきつかったりと評価 は分かれそうですが、ハムレットのお城がクリミアのヴォロンツォフ宮殿、オフィーリアが身投げするシーンがツバメの巣城、とても綺麗な場所でロケをしてい るので、もっとロシアとウクライナは仲良くすればいいのにと思います。
衛兵の装備が日本の戦国時代の雑兵にしか見えないし、音楽にロシアのロック・バンドTOKiOを採用したり、もしかして日本を意識してる?ってことはないでしょうけれど、2000年のイーサン・ホーク主演の現代版「ハムレット」に比べると、ちゃんと「ハムレット」です。
主人公よりも亡霊や劇中劇の主役の人が無駄にかっこいいのですが、本来シェイクスピアの原作にはあまり出番のない人物が不気味な役割をしているのが他のハムレット映画と大きく違うところです。
そういえば、メル・ギブソン主演の「ハムレット」もありました。
上演時間は130分ですか。
重厚な舞台設定などを楽しむにはいいと思います。
「ハムレット」には好きなシーンがたくさんあるので 4時間は長いけど、3時間くらいはやってほしいと思う反面、主役の登場場面が多いので、映画の場合は主役の人がヴィジュアル的に自分の好みでないと観ててキツいものはあります。
2003
年のニナガワ演出とジョナサン・ケント演出の舞台、どちらも3時間くらいでしたけど、2015年には蜷川幸雄さんの時のハムレットとジョナサン・ケントの時のホレイシオという組み合わせで上演されました。
横田さんはやはりケント版の時の無頼漢っぽい感じのホレイシオが合ってました。それまでの、ホレイシオは学者肌でおとなしそうで、というイメージをみごとに払拭していたのです。もちろん、紳士の役やバイキンのお父さんの役もカッコいいですが(震える声で)。

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