![]() a24 遊牧民 yu u bo ku mi n PRESENTED BY INABA NO SHIROUSAG 『旅立ち前夜』 ワン |
ファイト前日
朝
布団に横になったまま、目を開ける。閉じる。 いつもと何にも変わらない。それに少し安心する。 なぜなら オイラは変わるのが怖いから。
夕方
「ただいまー」 オイラはがらがらと戸を開けて、家に入る。 「お帰り。遅かったわね、葉。」 アンナが居間からいつもより低い声で言った。
・・・やべぇな・・・
アンナのやつ、そうとう怒ってるっぽい。 「ご、ごめん。わりと急いで帰ってきたんだけど・・・遅かったか?」 「あったりまえでしょ。もう5時30分よ。」 アンナはそう言って立ち上がり、こっちを向いてにらみをきかせた。
怖えーーーー。
阿弥陀丸が、事の成り行きをあたふたしながら見守っている。 「い、今から急ぐから・・・」 と慌ててオイラが言いかけたところで、遮られた。 「もういいわよ。今日の買い物はあたしが行くわ。あんたは修行でもしてなさい。」 そう言って、アンナは家を出てしまった。 「よ、葉殿・・・」 「・・・・・・。」 「・・・はぁ。腹減った・・・。」 今日の外食、楽しみにしてたのにな。めったに外で食べたりしないから・・・。 落ち込んでるオイラを励まそうと、阿弥陀丸が口を開いた。 「葉殿、明日またアンナ殿にたのめばいいでござ・・・」 そこまで言って、阿弥陀丸は黙った。そうなんだ。
「・・・もう、明日はいねぇもんな。」
そう、明日はシャーマンファイトに行く日。 今日でいったんみんなとお別れだ。 がらがらと窓を開けて、たまおが洗濯物を抱えて庭から戻ってきた。 「よ、葉様!!おかえりなさい!あ、アンナ様は・・・」 たまおは明らかに焦っていた。事情を知ってるみたいだ。 アンナはそうとうご立腹だったらしい。 「・・・あいつは買い物に行ったぞ。オイラちょっと休んでくるな。」 そう言い残して、オイラは階段を上がり、自分の部屋へ向かった。
夜
はっと目が覚めた。 ・・・ああ、寝ちゃったのか。 そんなことを考えていると、時計の針は11時を刻んでいた。 「もうこんな時間!?」 オイラは思わず起き上がった。
「・・・今日でお別れなのに、あいつらになんもできんかったぞ・・・。」
でも、ほんとは何をしていいか解らなかった。今までありがとうっていうわけにもいかねぇし・・・。 そのとき、階段を上がってくる音が聞こえてきた。 ・・・誰かが来る。オイラは反射的に布団にもぐった。 ふすまが開いて、光が入ってくる。 アンナだ。
「葉」
急に呼ばれて、びっくりして返事しそうになった。
「いい度胸じゃない。 あたしにあいさつもなしで寝るなんてさ。」 ・・・わざとじゃないのに。 って言ったほうがいいんだろうか?こんなときどうすればいいんだろう? オイラは緊張しながら寝たふりを続けた。
アンナはいろいろとしゃべった。 途中で布団の上に何かを投げられて痛かった。 どうやらそれは小包らしい。 「・・・じゃあ、おやすみ。」 そう言って、アンナは部屋から出て行った。 ふすまくらい閉めてってくれてもいいのにな、なーんて思ってたら、
「葉、あんたは・・・ほんとに・・・・・・」
「強くなったよね。」
・・・アンナからそんな言葉聞くなんて、はじめてだった。
オイラは別に強くねぇのに。
いつも何とかなるって思ってるのは嘘じゃねぇけど、 自分は強いとか思ったことはない。 あ、阿弥陀丸は強いけどな。
オイラは、変わるのが怖いだけだ。 おくびょうなだけだ。 自分を見失うのが嫌なだけだ。 だから、なんとかなるって思ってきたのかもしれない。
そう考えてたら、
「あんたは、何があっても動じない ”本当の強さ”を身につけたわ。」
・・・本当の強さ・・・ それってどんなのだ? ・・・・・・よくわかんねぇ。けど。 そんな風に言ってもらって、正直うれしい。 なんか笑いたくなってきた。
やっぱ、なんとかなるもんなんだな。 さっきまでの不安は、跡形もなく消えた。 「なごりを惜しんでるのはあたしのほうよ。」 「だから・・・今夜だけは
今夜だけは、一緒に寝てもいいよね。」
今夜だけは、今夜までは。 オイラはアンナの許婿の麻倉葉だから。
「・・・おお」
明日からオイラは、シャーマンキングを目指す旅に出る。 必ず、戻ってくるから、
「あら、あんた起きてたのね。」 アンナがしらじらしく言った。 「・・・わざとそういうこと言うなよ。」 オイラは笑った。アンナも笑った。
待ってろよ。
絶対お前を助けてやるから。
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・・・なんか、恥ずかしいですね〜〜!!(いまさら; 文も意味不明だし・・・反省するとこばっかだあぁ〜〜(汗) ごめんなさい・・・アンドここまで読んでくれてありがとうございマス>< あっちゃん!こんなののっけてくれるなんてうれしすぎ!! ほんとにありがとうねvvワンでした★ |
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