平成最後のアカヤシオ紀行
備前楯山(びぜんたてやま)

(1,272m
・栃木県)・・・1/2


備前楯山の山頂に咲くアカヤシオ


2019年(平成31年)4月26日(金)

相模原IC705−(圏央・東北・日光)−935日光口P940−清滝IC−1032舟石峠1052〜1154山頂(昼食)1231〜1310舟石峠駐車場

 先週、アカヤシオを見るため日光の鳴虫山へ行く予定だったが、数日前に季節外れの大雪が降ってしまい取り止めた。
 そこで、今回はアカヤシオ紀行第二弾として日光の足尾にある備前楯山へ行って来た。アカヤシオは昨年に比べ6、7日遅いようで、まだ5、6分咲きだった。

 そもそも備前楯山とは聞き慣れない名前だが、足尾銅山そのものの山で、内部には総延長約1200kmにもおよぶ坑道が掘られているという。

 1610年(慶長15年)、備前国(岡山)出身の足尾郷の農民が銅鉱石を発見し、その功績を讃え、農民の生まれ故郷の名前をとって『備前楯』と名付けたという。楯とは銅鉱脈の露頭のことだという。

 今日は朝から小雨が降る生憎の天気だが、明日から始まるGW(10連休)は大渋滞が予想されるため、その前に行ってしまいたい。アカヤシオを見るためなら少々の雨など何のその!

 備前楯山へのアクセスは、北関東道の伊勢崎IC辺りからR122で北上する方法と、日光の清滝ICから南下する方法があるが、後者を選択。

 先週、登り損なった鳴虫山の下にある「鳴虫山トンネル」を潜って行く。ちょっと悔しい思いもしたが、先週半ばに鳴虫山へ登った人の情報によればアカヤシオはほとんどは咲いていなかったというから諦めも付く。そして、「来年こそ絶対に登るゾ〜!」と一人で吠えた。

 足尾温泉の「国民宿舎かじか荘」を目指して行く。

 銀山平キャンプ場のしだれ桜が満開で素晴らしかった。
 
(写真の左奥がキャンプ場)
 すぐに「国民宿舎かじか荘」へ着いた。

 ここは備前楯山ばかりではなく、皇海山や庚申山への入り口にもなっている。

「かじか荘」の前を通って坂道を登って行き、小さな 案内板に従って右折する。

(直進はすぐにゲートになる)。

 舟石峠の広い駐車場には一台の車もなかった。やっぱり、こんな雨の日に山へ登るバカはいないようだ!

 小雨が降る中で雨具を着込む。雨具を着るのは10年ぶりだ。

 出かける準備をしている最中に車が一台入って来た。つくばナンバーだった。やはり世の中には、同じようなバカがいるもんだ!


 一番奥の仮設トイレの脇から登って行く。

 10分ほど歩いた所にベンチがあった。このベンチは登山口から近いので利用する人は少ないのではないか、と思った。

 霧雨は止まないが、山の空気がうまい。それにここは針葉樹がなく、落葉樹林帯なのがいい。その落葉樹林の中ににアカヤシオが咲いてないかとキョロキョロしながら登って行った。

 途中でミゾレとヒョウが降って来た。しかし10分ほどでまた霧雨になった。オジさんは雨にも負けず風にも負けず、元気に登って行った。

「備前楯山0.6Km、舟石峠駐車場0.9Km」の標識を過ぎ、「山頂か!」と思ったピークを途中から左へ巻いて行く。すると右手の稜線にアカヤシオがあるではないか!

「あったぞ〜!」と叫びながら、登山道から離れて右手の急斜面を登って行った。雨に濡れた落ち葉が滑る。木に掴まりながら登って行き、やっとアカヤシオの木まで辿り着いた。

 そして、ついに今年初めて見るアカヤシオの花に感激!雨に濡れた花びらが可憐で何と愛らしいことか!


 写真をバチバチ撮って、稜線を下ったところに「備前楯山0.3Km,舟石峠駐車場1.2Km」の標識があった。

 ここからアカヤシオ・ロードとまでは言えないが、アカヤシオが多くなって来た。登り斜面の左側に集中している。

 霧雨で煙った乳白色の空に花が霞んで見える。晴れていればもっと綺麗に見えるんだがなぁ〜!



 最後の丸太の階段と石段を登って頂稜へ出ると、アカヤシオの群落になった。まだ3〜5分咲き程度なので、トンネルとまでは言えないが、満開になればまさにアカヤシオのトンネルになるに違いない。


 山頂の標識の裏側は満開だった。日当たりが良いせいだろう。バンザ〜イ!! 



 ここで写真を撮りまくったが、展望が利かないのが残念だった。本来なら男体山や皇海山などが見えるようだが、今はすべてガスの中。

 アカヤシオを見ながら昼食にした。いつの間にか雨も止み、薄日さえ差して来た。アカヤシオは蕾も多いのでまだまだ楽しめる。赤い蕾がルビーのようだ。

 昼食とアカヤシオでお腹が一杯だ! 下りはルンルン気分で下って来た。

 さて、次は「足利フラワーパーク」へ行こう!