(1,598m、新潟県)
2013年10月14日(月・祝)
自宅−430高尾IC−(圏央・関越)−628湯沢IC−650旭原登山口720〜730第一渡渉点〜734謙信ゆかりの道分岐〜752第二渡渉点〜1031大源太山1050〜1243第二渡渉点〜1259分岐〜1300第一渡渉点〜1310登山口 |
「上越のマッターホルン」と言われる大源太山へ紅葉狩りに行って来た。
上越国境には大源太山という山が二座あるが、この山は谷川連峰の最北部、新潟県側の清水峠近くにある大源太山である。
今回の最大の目的は、紅葉はもちろんだが、大源太山から七ツ小屋山へ下った鞍部から見るマッターホルン・大源太山の雄姿にある。
そのためコースは旭原登山口から大源太山、七ツ小屋山、シシゴヤノ頭から謙信ゆかりの道を下る周遊とした。このコースは日帰りする人が多いが、私は登山口の駐車場が満車で林道を歩くことになった場合、スタートがかなり遅くなってしまうため、
しかし天気には恵まれたものの、台風のような強風にあおられ、耐風姿勢での登行となってしまい、岩場などでは身の危険を感じる程だった。大源太山の山頂へは立ったものの周遊を断念して引き返して来た。最大の目的であったマッターホルンのような鋭峰は見られず、紅葉も全くの期待外れだった。
朝4時に自宅を出発。
今日は天気も良さそうだ。天気予報も「絶好の行楽日和になる」と報じている。
関越道からは白んだ空に榛名山や赤城山がシルエットになって見えた。そして、朝日が昇ると谷川岳の双耳峰が朝焼けに染まっていた。
途中の電光掲示板に、「只今の気温5℃」の表示があって驚いた。道理で今日は寒い訳だ。 湯沢ICで降り、旭原地区を目指して行った。大源太山の標識があるので分かりやすい。 林道へ入る手前で車を止め、逆光でシルエットになった大源太山の写真を撮った。ここから見る大源太山は「マッターホルン」には見えないが、反対側の巻機山あたりから見るとマッターホルンのように見えるという。 |
林道を走って行くと路肩駐車があった。
「駐車場はもう満車か!」と思ったが、その通りだった。林道終点の駐車場にはすでに10台ほどの車で満車だった。そこから4、50m戻った路肩に3台路駐があり、そこから20mほど戻った所にやっと車を止めることが出来た。これでやっと安心することが出来た。
今日は満車の場合は大源太キャニオンまで戻って林道を1時間歩くことも覚悟していたので本当に助かった。
私が準備をしている間にも3台の車が引き返していった。
(駐車場から車で数分戻った所に4、5台置けるスペースがあり、そこへ止めたようだ)
ゆっくりと準備をし、登山口を7時20分に出発。 | |
右手に沢の音を聞きながら針葉樹林の中を緩やかに登って行くと落葉樹になり、すぐに渡渉点へ出た。 ここはトラロープに掴まって一跨ぎ。 |
左岸を2、3分も歩くと「謙信ゆかりの道」との分岐があった。 この「謙信ゆかりの道」について、湯沢町のHPによると、『〜上杉謙信が関東に攻め込むときに軍馬を揚げたという言い伝えがあり、2メートルほどの幅で踏み跡が所々残っている道を復元整備しました。つづら折れが多く、比較的登りやすい道となっています。』 と書いてあった。 明日はこの道を下って来る予定である。上杉謙信が歩いた(馬に乗って)という道を、ぜひ歩いてみたい。 この標識は少し高い位置に立っているので足元ばかり見ていると見落とすかも知れない。もっとも踏み跡がしっかり付いているから見落とすこともないか? |
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分岐から5、6分ほどでアルミの梯子があった。 沢に付かず離れず歩いて行くと、第二の渡渉点があった。対岸で3人のパーティ−が朝食を摂っていた。ここも簡単に飛び石で渡った。 |
ここからが噂に聞く急登の始まりである。とにかくここにはジグというものはない。ただ一直線に登って行く。越後の山特有だというが、豪雪のためヤセ尾根でジグなど切れないのだろうか。
とにかく登るしかない。ガレ場や岩場を木の根やトラロープに掴まりながら登って行く。私はいつものように次々と追い越され、本当に情けない。
もう汗だくだ。厚手のシャツを脱いだ。
いつの間にか尾根へ出た。風が強く唸っていた。
もう登りっぱなしでウンザリした頃、やっと道が緩やかになり、めざす大源太山が見えて来た。(ここまで分岐から約1時間)。
ここから見る大源太山はマッターホルンとは程遠い。ただのボテ山だ。
それでも山頂が見えれば嬉しい。それに登って行くにしたがって秋の気配が感じられるようになって来た。 しかし写真を撮るは難しい。台風のような風にあおられ樹木は一時も静止してくれない。せっかく紅葉した葉がこの強風で全部落ちてしまうのではないか。 途中にあった大きな岩の陰で一服。 (写真左は大源太山と七ツ小屋山) 紅葉している木も多くなって来たが、目が覚めるような紅や黄色ではない。今年は異常な高温だったせいだろうか。前々日まで東京は夏日だったのだから・・・。 |
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ヤセ尾根を耐風姿勢で歩いて行くと、右手後方にピラミダルな万太郎山が姿を見せた。あの端正な山容を見ていると、やはり一度は登らなくては・・、と思う。 |
岩場が現れた。これを登れば山頂だろうと思いきや、さらに尾根が続いていた。ガックリと来た。
風で帽子が飛ばされそうだ。いや人間もである。耐風姿勢で登って行く。岩場やヤセ尾根では危険さえ感じる。
(これを登れば山頂か?) |
(甘かった、まだまだ先が!) |
(山頂直下からの七ツ小屋山) |
(直下の紅葉) |
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やっと大源太山の山頂へ着いた。奥に3人が座り込み、ご夫婦が記念写真を撮って下る所だった。奥にいた3人も直ぐに下って行った。 風が唸るたった一人の山頂でオニギリを食べた。寒くてコンビニのオニギリ一個食べるのがやっとだった。 |
七ツ小屋山への下りを覗くと、手前のもっこりしたピークから一気に切れ落ちているのが分かる。あそこが鎖場だろう。こんな風の強い時にあそこを下るのは危険だ。 それに、その先のヤセ尾根も突風で飛ばされそうだ。紅葉もどうせ期待できないだろう。 周遊を諦めて来た道を引き返すことにした。蓬ヒュッテは完全予約制なので予約してあるが、事情を言ってドタキャンを許してもらおう。 |
(右は登って来た尾根を見下ろす) |
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