吹 雪
今日も吹雪だ!
唸り声を上げて
稜線を吹き抜ける悪魔の声
小屋の窓を叩き付ける風雪
ここは三千メートルの稜線に建つ肩の小屋
あと二百メートル足らずで山頂だというのに・・・
この吹雪では
一瞬にして吹き飛ばされてしまうだろう・・・

あ・・・・・・・・・
憧れの山頂を
夢にまで見た氷壁を
再び幻にしてしまった
憎いヤツ
一体どれほど荒れ狂えば
気が済むというのだ
この悪魔め!