燧ケ岳−3/3

 軽アイゼンを着けて10時40分、柴安ーを出発。
 アイゼンさえ着ければアイスバーンの下りも怖くない。ただ雪のない岩場は歩きにくいのだが・・・。。

 再び俎ーへ立った(写真左)。5、6人の登山者がいて活気があった。

 私は写真を撮っただけで、そのまま御池を目指して下って行った。
 眼下に2つの湿原が見えて来た。手前の池がある方が熊沢田代で、右奥が東田代のようだ。バックには会津駒がドッシリと横たわっている。

 雪が着いたガレ場を下って行く。ここも登りはシンドイだろうと思った。
 ガレ場から左へトラバースすると周りはササに覆われたが、登山道は刈ってあった。
 すぐに木道になり、草原へ出た。この辺は夏には花が咲き乱れることだろうと思った。

 2つの池の間に「熊沢田代」の標識とベンチがあったので、ここで昼食にした。しかし、小屋で作ってもらった朝弁のオニギリを1つ食べるのがやっとだった。

 ここから見る越後の荒沢岳、駒ケ岳、中ノ岳がいい。中でも薄っすらと雪を抱いた駒ケ岳が目を惹く。
 ここから見る平ケ岳が、のどかな山容をしている。登った時の苦労がウソのようだ。


 私が一服していると、下山して来た男性も隣で休憩。さらに御池から登って来た男性も休憩した。登って来た御仁は、「上はもっと雪があるというので、ここから帰ろうかと思うんですよ!」と心細そうに言う。

 ここから雪のない木道を緩やかに登って行く。雪のない木道をアイゼンを着けて歩くのは気が引けるが、この先も雪があるというので仕方がない。

 木道はすぐ下りになり、たっぷりと雪が着いていた。
 広沢田代が見えて来た。左奥に駐車場らしいモノも見える。

 木道がなくなり、石がゴロゴロした所を下って行く。下るにしたがって水溜りが多くなって来た。
 
 木道が現れると湿原が広がった。池塘が幾つも点在する広沢田代(写真左)へ到着。ここにはベンチがないので素通りする。

 ここからは雪が少なく、ぬかるんだ道になって来た。途中でアイゼンを外す。

 ぬかるみを下り、石がゴロゴロした所を下って行く。もう写真を撮る気もメモを取る気もしない。

 尾瀬ヶ原との分岐へ出た時はホッとした。そこから乾いた木道を5、60mも行くと御池の駐車場へ着いた。  
  
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