(1,704m、山梨県) 122座
相模原530−相模湖IC−韮崎IC−750茅ケ岳登山口805〜915女岩〜1032茅ケ岳1050〜1208金ケ岳1240〜1335茅ケ岳1350〜1505登山口 |
朝5時30分、家を出る。すでに外はうっすらと明るい。気温1度。今日は久しぶりの晴天で、雲一つ見当たらない。
途中のコンビニで弁当を買い、相模湖ICから中央高速に乗った。しばらくすると正面に真っ白い富士山が朝日に輝いて見えた。雨上がりのせいか、いつもより大きくクッキリと見える。
勝沼ICを過ぎると、こんどは左正面に雪をたっぷり抱いた南アルプスが並び立って見えた。岩コブのような魔利支天を従えた甲斐駒ケ岳から、左手にスーと立った三角錐の北岳や間ノ岳、農鳥岳、さらには荒川岳や赤石岳までクッキリと見えた。この道はもう何度も走っているが、こんなにクッキリと見えるのはめずらしい。一人で歓声を上げながら、左斜線をゆっくり走って行った。
しばらくすると、今度は右正面に八ケ岳が見えて来た。主峰の赤岳が天狗の鼻のようようにそそり立って見えた。こんなすばらしい光景を、もっと大勢の人に見せてやりたいと思った。もしこのままアルプスの残雪が1年間残っていたら、日本もスイスのように観光立国になれるに違いないと思った。
双葉SAへ7時ジャストに到着。ここでやっと甲斐駒の写真を撮ることができた。しばし甲斐駒に見とれる。
7時25分、双葉SAを出発。韮崎ICで降り、R27号線で昇仙峡をめざして行く。
途中で背後に聳え立った甲斐駒ケ岳の写真を撮った。 (右の三角錐の山が甲斐駒) |
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登山口の標識がある駐車場へ7時50分に到着。広い駐車場に10台ぐらい止まっていた。 |
8時05分出発。ここからは目指す茅ケ岳は見えない。車が1台通れるほどの道を100メートルほど進んで行くと分岐があり、簡易トイレがあった。標識には右が登山道で直進すると深田公園と書いてあったが、深田公園は帰りに寄ることにして右手の林道を進んで行った。
京浜地区は昨日まで雨が降っていたので、この辺は雪になっているかも知れないと思ったが、雪は全くなかった。
所々に廃墟があった。
ナラやクヌギ、赤マツなどが茂った中の一本道。落ち葉と霜柱を踏みながら進んで行くが、林道なので少々味気ない。
30分ほど歩くと広い林道を横切った。こんな山奥まで林道が走っていることに驚く。
しばらく歩くと道幅が狭くなり、やっと登山道になった。そして日陰の所に残雪が現れるようになって来た。
1時間ほど歩いて休憩。一服しながら地図を見ると駐車場から女岩まで1時間10分と書いてあった。な〜んだ、あと10分で女岩ならそこで休憩にしよう、と思いザックを背負って歩き出した。
本当に10分で女岩(写真左)へ着いた。9時15分着。
ここで岩から流れ出る水を両手で汲んでゴクゴク飲んだ。思ったほど冷たくはなかった。一服している間に単独行が2人登って行った。
ここからは、右手にトラバースしてから女岩の上部へ出て、そのまま急な斜面を小さなジグを切って登って行く。落葉樹林帯なので日当たりはいいが、岩陰や木陰などには残雪があった。
しばらく登ってから振り向くと、南アルプスが紺碧の空を区切って並び立って見えた。
10時5分、女岩から40分ほどで尾根へ出た。正面に金峰山が見えた。雪をかぶった五丈岩まで見えた。
その金峰山の写真を撮りたいと思ったが、潅木が多くて撮れない。どこかいい場所がないかと探しながら登って行くと、パッと視界が開けた所があった。そこが「深田久弥終焉の地」だった(写真右)。
ザックを置いて手を合わせ、「日本百名山」の著者に敬意を表すと共に冥福を祈った。
そこから残雪と岩の急登を登り、10時32分山頂着。雪に覆われた広い山頂には、先客が14、5人もいた。さすがに日本二百名山で、しかも深田久弥終焉の地らしく人気がある山だと思った。
山頂からは、南アルプスや八ヶ岳、金峰山、甲武信、浅間などが見えた。頭上は紺碧の空だ。
雪から顔を出した石に腰を下ろし、軽い昼食を摂った。
(南アルプス遠望) |
(甲斐駒ケ岳ズーム) |
(金ケ岳と八ヶ岳) |
私が食事をしている間にも続々と登って来た。逆に食事が済んだ人は下って行く。こんないい天気でしかもこんな早い時間に下ってしまってはもったいないと思った。
私は迷わず金ケ岳まで行くことにした。
10時50分、茅ケ岳の山頂を出発。
ここからは急な下りになった。しかも新雪が20センチも積もっていた。ここは北斜面で、しかも通る人が少ないらしく、今日付けられたような真新しいトレースがあった。アイゼンは着けずに、木の枝や根っこに掴まりながら下って行った。
さっき山頂で、この茅ケ岳へ年に3、4回も来るという地元のオジさんが、「例年ならこの季節は雪なんか全くねぇんだが、今年は2、3日前に降ったからなあ」と言っていた。
11時8分、最低鞍部へ着いた。ここからは金ケ岳への急な登りになった。しかし残雪はなかった。北斜面と南斜面がこんなに違うものかと驚く。
石門(写真右)を潜り、岩混じりの斜面を登って行くと、背後に待望の茅ケ岳が見えた。やっと見えた。朝から登りながらその山容を一度も見せなかった茅ケ岳が、ついにピラミッドのような山容を見せてくれた。
茅ケ岳の美しい山容はこの金ケ岳へ登らないと拝めない。
小さなコブのようなピークを越え、山頂のような所へ右手から来た3人のパーティと同時に着いた。そこが山頂かと思った。しかし、そこは観音峠との分岐だった。
そこから、もう一度下って次のピークへ向かって行く。
何回も山頂かと騙されながら、やっと金ケ岳山頂へ到着。12時08分。
山頂には昼食をしている2人がいた。 空はいぜん快晴。ピラミダルな茅ケ岳の山頂の上に、覆いかぶさるように富士山が見えた。ここは茅ケ岳より60メートルほど高い。やはりここまで来なくては茅ケ岳の良さは分からない。
甲斐駒や八ヶ岳などを眺めながら、コーヒータイムにした。最高のひと時だった。
(金ケ岳から見た茅ケ岳) |
(金ケ岳からの甲斐駒ケ岳) |
いつの間にか7、8人に増えていた。そして、途中で「疲れたから戻る」と言っていた30代のご夫婦も登って来た。そのご夫婦に「お疲れさ〜ん」と声をかけてやった。
12時40分、アイゼンを着けて、来た道を引き返す。登り下りはほとんど同じなのに、一度通った道は楽だった。
13時35分、再び茅ケ岳の山頂へ立った。山頂には5、6人が休んでいた。 南アルプスは少しモヤがかかっていた。ここで一服している間にも大勢登って来た。 (茅ケ岳山頂からの金ケ岳) | |
13時50分、茅ケ岳山頂を後に下山。 |
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